OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

悔しいけれど、素敵な潮騒のサンバ♪

2013-07-02 14:35:45 | 歌謡曲

潮騒のサンバ / ウッドペッカー (CBSソニー)

サイケおやじがリアルタイムで飲み込まれた歌謡フォークの大ブームには当然ながら幾つかのジャンルがありまして、まずは所謂「カレッジフォーク」と呼ばれた一派は明るく楽しい若者の生活、あるいは反戦や反体制を真っ向から訴えるプロテスト系、さらには前向きな未来志向を含む性善説的なものまでを入れてしまえば、それが歌謡曲のハイブリット感覚に接近出来たのも自然の成り行きだったのでしょう。

しかしもうひとつの流れとして、所謂「四畳半」なぁ~んて呼ばれる事さえあった、私小説的な歌を自作自演していた一派も堂々と存在出来ていたのが、例えば高田渡や加川良あたりはもちろんの事、岡林信康や吉田拓郎という大スタアにしても、それがブームとなった背景と恩恵だったように思います。

ところがやはり流行ってものは、そうした狭間を繋ぐ存在が実は一番大きな勢力となるのが世の中の理!?

言うまでもなくフォークル、はしだのりひこ率いるシューベルツやクライマックス、赤い鳥、かぐや姫、オフコース等々は、そうやって人気を増大させていたんじゃ~ないでしょうか。

本日ご紹介のウッドペッカーという男女混成の4人組にしても、決して大きなブレイクは無かったんですが、歌謡フォーク好きには相当な影響があったらしく、サイケおやじが高校時代に入れてもらっていた学内同好会のフォーク組は、そうした傾向の歌を楽しそうにやっていましたですねぇ。

それは掲載したシングル盤ジャケ写がそのまんまの雰囲気を求めていたんでしょうか、サイケおやじは度々述べてきたように、そこでは反主流のバンド組でしたから、そんなこたぁ~、軟弱!

と、本音は羨ましいくせに、対外的には硬派に徹する言動を繰り返していたのですから、いやはやなんとも情けない話です……。

そして悔しいけれど、認めざるをえない、全く自分のポップス心にジャストミートしてくる楽曲が確かにあったんですよねぇ~。

本日ご紹介のシングル盤B面曲「潮風のサンバ」は、まさにそれでして、どうやら昭和45(1970)年に発売されたものらしいんですが、とすれば作詞:山上路夫&作編曲:田辺信一の目論見がソフトロック系のボサノバ歌謡に昇華されているのも当然の仕上がり!?!

なによりもウッドペッカーが演じるコーラスワークがハイトーンの女性ボーカルを活かした素晴らしさですし、演奏パートのギターやパーカッションが気持良すぎるわけですよ♪♪~♪

ちなみにウッドペッカーはジャケ写からも一目瞭然、男女混声のフォークグループで、メンバーは谷田部進、田中章、藤本房子、川上真紀子という4人組とされていますが、サイケおやじはライプはもちろん、テレビでも見たことがありません。

僅かにこのレコードを知っているだけで、それだって前述した学内同好会のフォーク組が音楽室のステレオで鳴らしていたのを偶然に聞き、気に入ってしまったのが真相ですし、おまけに素直になれないので、ど~しても曲名を尋ねることが出来ず、密かにレコードジャケットを盗み見て、後々ようやく、中古でゲットしたのは、サイケおやじの意気地と居直る次第です。

いゃ~、今となっては本当にお恥ずかしい話なんですが、まあ、それだけウッドペッカーの「潮騒のサンバ」が良かったんですよ。

それは現在でも変わらぬ気持ですし、こうして夏になると朝イチで聴いてしまうというわけです。

ということで、最後になりましたが、ここに登場した藤本房子は後にCMを歌ったり、松田聖子のバックシンガーとして有名になるのは、ご存じのとおりです。

ただし告白すれば、掲載ジャケ写を見ても、どっちの人が藤本房子の区別もつかないサイケおやじではありますが、この「潮騒のサンバ」で強い印象を残しているハイトーンのボーカルが、もしも彼女の声であるならば、さもありなん!

ウッドペッカーはもちろん、CMソングや有名歌手のコーラスの仕事等々を上手く集めたアンソロジーが出ていたら、ぜひとも聴いていみたいものです。

コメント (5)
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