OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

これが一番好きな茶木みやこ

2013-07-26 14:56:41 | Singer Song Writer

愛のデシラード / 茶木みやこ (テイチク)

茶木みやこは昭和46(1971)年にデビューした女子大生フォークデュオのピンク・ピクルス、あるいは「まぼろしの人」等々、古谷一行主演によるテレビ版金田一耕助シリーズの主題歌を担当した事で、今も決して忘れられてはいないでしょう。

実際、現在でも元気に歌い続けているのは、ご存じのとおりです。

しかしサイケおやじにとって、リアルタイムのピンク・ピクルスは、それほど気になる存在ではなく、ミニスカ姿でギターを弾きながらテレビで歌っていた姿を朧気に覚えているぐらいなんですが、高校の時の学内同好会フォーク組の女子は、それでも熱心にコピーしていましたから、その人気や影響力は相当なものだったと思います。

ところがピンク・ピクルス解散後、茶木みやこがシンガーソングライターとしてソロ活動を初めてからは、これがなかなか素敵な名曲名唱が多く、本日掲載のシングル盤A面曲「愛のデシラード」には、ラジオから流れてきた瞬間、おっ! と軽くシビれさせられましたですねぇ~~♪

なにしろイントロからグルーヴィーなビートが絶妙に仕込まれ、下心が感じられないドライヴ感のあるベースや気持良いエレピ、そしてギターの使い方等々が実に爽やかなソフトロックになっているんですよ♪♪~♪

もちろん茶木みやこ持前の温かい声質による歌い回しが、極めて歌謡曲っぽいあたりに制作陣の狙いがあるのかもしれません。

それほどこの「愛のデシラード」は素敵に仕上がっているんですが、茶木みやこをシンガーソングライターと述べておきながら、楽曲クレジットが作詞:今江真三郎、作曲:杉田二郎、そして編曲:青木望になっているところは、なかなか心中穏やかではありません。

というのも、彼女の作曲能力は後に大きく開花したところもありますが、同時期にレコーディングされていた音源を聴いてみると、加藤和彦や穂口雄右といった職業作家に負けないメロディを多数書いているのですから、もう少しの自由があっても良かったのでは?

そりゃ~確かに、初期の茶木みやこのヒット曲はピンク・ピクルス時代の「僕にさわらせておくれ」や「天使が恋をおぼえたら」、あるいはソロ活動スタート時の代表的名曲「泪橋」等々が全て他人の作った歌であったという現実は否定出来ないでしょう。

しかし彼女が独立してプロの歌手を継続したのは、ピンク・ピクルスの誰もが知っているヒット曲「一人の道」の強い印象を残すメロディが書けた、その高い評価があっての事と言われています。

結果的に茶木みやこは昭和48(1973)年にこのシングルを出した後、翌年にレコード会社を移籍してからが本領発揮というのが、定説になるのでしょうか?

ちなみにシンガーソングライターの偉人たるジェームス・テイラーも、大ヒットシングル曲は何故か他人が書いた歌ばかりという現実もありますからねぇ~。

なんとなく上手く書けませんが、とにかく茶木みやこの歌う「愛のデシラード」は好きなんですよ、とても!

ただし例によって中古で入手したブツですから、盤質が悪く、部分的なソリもあったりして、針圧を強くしないと……。

う~ん、CDが欲しいなぁ~、と思っても、CD化もされていないみたいなんですから、茶木みやこもアンソロジー企画が望まれるひとりでしょう。

機会があれば、ぜひともお楽しみいただきたい隠れた名曲と断言して、今日は後悔致しません。

コメント (2)
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