■さすらいのブルース c/w 男と女のロック / 和田アキ子 (RCA)
昨日書いた「ハレンチ学園」映画版の併映だったのが、和田アキ子主演の「女番長・野良猫ロック」で、本日掲載したのが、その主題歌扱いというシングル盤です。
しかしA面曲は映画では「野良猫ロック」というタイトルになっていたものを「さすらいのブルース」と、如何にもそれらしく改題したモロに歌謡曲な仕上がりで、まあ、その点については様々に議論(?)がなされてきたとおり!?
実はこれが発売された昭和45(1970)年7月といえば、和田アキ子が殊更自らを売り出すために企画された歌謡映画に頼るまでもなく、既に歌手として「どしゃぶりの雨の中で」や「その時わたしに何が起こったの」等々をヒットさせていた後でしたから、ちきしょ~~っ! て思わず叫びたくなるほどハードボイルドにカッコE~! このジャケ写にジャストミートするR&B歌謡をやって欲しかったんですよねぇ~~。
それが……。
またB面収録の「男と女のロック」にしても、同様に前述映画のタイトルバックに使われたのですが、「ロック」とは名ばかりの昭和歌謡曲モードにどっぶりの泥臭さが?!?
う~ん、これが昭和40年代の実相と言ってしまえば、それで終ってしまうほどなんですよねぇ。
しかし時が流れ、世紀も変わった平成の現在、その部分こそが実に心地良い歌謡曲保守本流の美しさ♪♪~♪
もちろん和田アキ子の歌いっふりも、余裕があるだけに慎ましい表現力が素晴らしと思います。
ということで、ファンの中でも過小評価され気味のシングル盤ではありますが、このジャケ写に免じて、どうかもう一度、虚心坦懐にお楽しみ下さいませ。
告白すれば、サイケおやじは映画「女番長・野良猫ロック」で接した時から、この2曲が大好きになりながら、当時は言いだせない日々が確かにあったのですが……。