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サイケおやじの生活と音楽

明日なき世界は日本じゃ~ない!

2012-05-03 16:09:42 | Rock

明日なき世界 / Barry McGuire (Dunhill / 日本ビクター )

「安全」なんていう言葉が完全な絵空事になっているのに、我国の為政者どもは、ど~しても原発を動かしたいらしい!?

そりゃ~、原子力政策そのものは安価で膨大なエネルギーを供給したという点において、日本の高度成長を支えたのですから、間違いではなかったでしょう。

しかし、それと裏腹の危険については皆が知っていながら、あえて目も口も塞いできたその場しのぎなんて、もう通用しない事は、これまた皆が痛感しているはずです。

原発は決して安全なものじゃ~ない!

というか、安全に運用するための状況が、今の日本には無いということでしょう。

それでも危険に踏み込まざるをえないというのなら、担当大臣や地元選出の代議士、稼働賛成派の地方議会議員、電力会社の幹部や大株主は、原発の敷地内に家族や親族と生活するべきでしょう。

そうすれば、少しは真っ当な原子力政策と安全対策が前進するでしょうし、シブシブながらも国民は納得するようにも思いますがねぇ……。

さて、そんな戯言的な思いをホザいた本日のご紹介は、所謂反戦歌として1965に発表されたフォークロックの有名曲で、内容は核戦争後の悲惨や失意の中にも自分に言い聞かせる慰めを歌っていますから、アメリカでは放送禁止になった地方もあったとか!?

しかし、それゆえの反応は強烈で、ちょうどベトナム戦争が激化していた事もあり、夏にはチャートトップの大ヒットになっています。

あぁ、そういえば我国ではRCサクセションや忌野清志郎がそれらしい訳詞で歌っていましたから、ご存じの皆様も多いと思いますが、オリジナルはP.F.スローンとスティーヴ・バリというハリウッドポップスの有名ソングライターが書き、バリー・マクガイアという、これまたアメリカのフォークソング界では知らぬ者もいない名物男が熱唱した、骨太のフォークロックに仕上がっていますよ。

まあ、正直に言えば、メロディラインは個人的に好みではありませんが、バリー・マクガイアの力強い歌いっぷりは嫌いではありません。

と言うよりも、これは明らかにボブ・ディランの「Like A Rolling Stone」の大ヒットを意識しての「二匹目の泥鰌」狙いがミエミエというポイントにおいて、サイケおやじは好きなんですよねぇ~~♪

いやはや、全くお恥ずかしいばかりの天の邪鬼だとは自覚しているんですが、バリー・マクガイア本人がどのような気持で歌っていたかは知る由もありません。ただし本人のキャリアがニュー・クリスティ・ミンストレルズという、多人数のフォークグループの中心メンバーであった事や、そこで演じていたのは、あくまでも大衆的な世界であった事等々を鑑みれば、如何に反戦歌であったとしても、悪意や屈折を必要以上に表現する気持は無かったんじゃないでしょうか。

ちなみにフォークロックをフラワームーブメントに結びつけたママス&パパスを自分が所属する同じレコード会社からデビューさせる段取りをつけたのも、実はバリー・マクガイアの功績だったと言われていますから、「顔」は広かったんでしょうねぇ。

いや、これはなにもジャケ写のポートレートからの連想ではありませんが!?

ということで冒頭の話に戻りますが、既に夏の電力需要云々から「猛暑」と「不足」の懸念を煽るマスコミもど~かしている気がしますねぇ。だって昔は冷房なんて無かったわけですし、産業用電力を優先させるために「電休日」なんてことがあったんですよ、昭和30年代には。

日本国民は決して馬鹿ではありませんから、完全に危険と分かってしまったものを使うよりは、耐乏しても安全を選ぶはずです。

もしもそれが出来ず、為政者の言いなりになるとしたら、それこそ「明日なき世界」でしょう。

コメント
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