OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

既に1年前のオールマンズも熱い!

2011-02-05 16:50:28 | Allman Brothers Band

Another Fillmore East Part-1 / Allman Brothers Band 
                                                                           (Vague = bootleg CD)

またまた最近、オールマンズに憑かれているサイケおやじですが、やはり中でもデュアン・オールマン存命時の演奏は格別ですよねぇ~~♪

そこで公式盤はもちろんの事、以前に聴き狂っていたブートまでも引っ張り出している始末というわけで、本日のご紹介は今から10年近く前に出た優良音源のひとつです。

 01 In Memory Of Elizabeth Reed
 02 Statesboro Blues
 03 Trouble No More
 04 Hoochie Coochie Man
 05 Mountain Jam

録音は1970年2月11日のフィルモアイースト!!

ということは歴史的名盤「アット・フィルモア・イースト」に先立つ事、約1年前のオールマンズですから、幾分荒削りのピュアな部分も悪いわけがありません。

もちろんメンバーはデュアン・オールマン(g) とグレッグ・オールマン(vo,key) の兄弟を中心にディッキー・ベッツ(g)、ベリー・オークリー(b,vo)、ブッチ・トラックス(ds,per)、ジェイ・ジョニー・ジョハンスン(ds.per) というデビュー以来の6人組です。

ちなみに気になる音質はサウンドボードのステレオミックスですから、時々はバランスが崩れたり、音のボリュームが急激に上下するところもありながら、全体としては普通に聴けるレベルでしょう。

というか、リアルタイムで世に出た当時は驚異の高音質盤として絶賛されたものです。

そして肝心の演奏は既に述べたとおり、纏まりの悪さや空回りするロック魂の散見が逆に好ましく、翌年にはギラギラしてしまう「In Memory Of Elizabeth Reed」も、この頃は爽快さを感じせる仕上がりでしょうか。

ただしデュアン・オールマンの豪快な弾き倒しは圧巻で、それがライトタッチのデッキー・ペッツと好対照を描くという目論見に繋がっているようです。

そしてデュアン・オールマンと言えば、これっ!

というほどの代名詞となったスライドが炸裂する「Statesboro Blues」が、ギスギスにエグイ音で演じられるんですから、たまりません。グレッグ・オールマンの入れ込んだボーカルやノリまくったデッキー・ペッツのギターも良い感じ♪♪~♪

こういう所謂ブルースフィーリングのロック的な解釈は、英国勢の湿っぽい情感よりも本場アメリカの面目躍如というか、元ネタのシカゴブルースを如何にも粘っこくてハードな味わいで演じきる「Trouble No More」や「Hoochie Coochie Man」の斬新な解釈こそが、ソリッドなハードロックからダイレクトに移行するスワンプロックと呼ばれるのもムペなるかな!?!

ただしこの当時は、後年のレイドバックなんていうユルフンムードは微塵もありませんから、ガッツ溢れる生硬なグルーヴは貴重極まりない歴史的な遺産でしょう。

このあたりはちょいと忘れられがちですが、ツインドラムスとナチュラルにドライヴするベースの存在も侮れず、そこから演出されるポリリズムのウネリは、一切の編集が入っていないこうした生ライプのブート音源でこそ堪能出来るのかもしれません。

当然ながらオールマンズの持ち味のひとつであるジャズっぽさの発露にも、それは大きく関与しているようで、お待ちかねの「Mountain Jam」では、それがあらかじめ組み立てられていたであろう演奏展開だったとしても、全体としては最高に熱くなれる流れが実に自然体だと思います。

実は残念なことに、このCD収録のバージョンは前半のギターソロが始まって盛り上がっていくところで基になったテープが終了したのでしょうか、いきなりベースソロの終盤へと繋がるカットがあります。しかしそこから続いていく、グイノリロック的な起承転結は強烈無比!! お約束のツインリードによるユニゾンリフも心地良く、さらに2本のギターによる飛翔するアドリブ合戦や臨機応変なリズム隊の存在、また必死に踏ん張るオルガン等々、まさにグレイトフル・デッドと並び称される元祖ジャムバンドの魅力が満喫出来ると思います。

あぁ、これだからオールマンズは最高だし、ブートもやめられませんねぇ~~♪

それともうひとつ、曲間に聞こえるチューニングから類推して、デュアン・オールマンのスライドは「オープンE」かなぁ~、という推察と発見も楽しいところでした。

ということで多分、今となっては改訂盤が出ているかもしれない音源ではありますが、自分の中では愛着のあるブートです。

機会があれば、ぜひともお楽しみ下さいませ。

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする