OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

全盛期メッセンジャーズ! お宝映像♪

2007-11-18 16:59:23 | Weblog

暖かな晴天なのに、赴任地の雪国はミゾレ交じりの暴風ということで、車のタイヤを冬用に交換! あぁ、またガソリン食うなあ……。

しかし昨日のネタ仕入れは豊漁でしたから、気持ちが満足しています。

例えば、こんなDVDありました――

Art Blakey's Jazz Messengers Live In San Remo 1963 (impro-jazz)

ジャズメッセンジャーズが最強時代のライブ映像!!!

と、「!」をいくら付けても足りない興奮度が、このブツを見つけた瞬間の私を襲いました。

なにしろメンバーがフレディ・ハバード(tp)、カーティス・フラー(tb)、ウェイン・ショーター(ts)、シダー・ウォルトン(p)、レジー・ワークマン(b)、アート・ブレイキー(ds) という、豪華絢爛な強面揃い!

撮影されたのは1963年3月23日、イタリアはサンレモ音楽祭からのステージです。気になる画質は経年劣化が目立つモノクロで、「A-」というか「B+」程度ですが、出来る限りのリマスターが施してあるので、納得出来ると思います。しかも録音がモノラルながら、なかなかド迫力なんですねぇ~♪ 演目は以下のとおり――

01 Children Of The Night
02 Skylark
03 In The Wee Small Hours Of The Morning
04 That Old Feeling
05 I Don't Know What Time It Was
06 Mosaic

まず美人司会者が登場してのメンバー紹介が、如何にもという感じ♪ ひとりずつ出てくる黄金のメンバー達ですが、この頃は皆が若手というか、イマイチ場慣れしていないところにも好感が持てます。

そして初っ端からウェイン・ショーターが書いた畢生の名曲「Children Of The Night」が、物凄い勢いで演奏されるのですから、たまりません! アドリブを演じる各人の背後にはホーンのハーモニーが付いたり、またレジー・ワークマンの恐いベースやアート・ブレイキーの爆裂ドラミングが襲い掛かってきますから、油断出来ません。

う~ん、それにしても全盛期のカーティス・フラーの映像が観られるなんて、それだけで感動してしまう私です。もちろんウェイン・ショーターやフレディ・ハバードも強烈無比なアドリブを聞かせてくれるのです♪ 堅実なシダー・ウォルトンも大健闘♪

そして2~5曲目までは、メンバー各人の一人舞台的な演奏で、フレディ・ハバード、カーティス・フラー、シダー・ウォルトン、ウェイン・ショーターが順に、いずれ劣らぬ大名演を披露♪ 特にカーティス・フラーのスライドワークが観ても楽しい「In The Wee Small Hours Of The Morning」は味わい深く、またシダー・ウォルトンが演じた「Taht Old Feeling」が大ウケで、これには本人も吃驚というか、アート・ブレイキーも大喜びの笑顔が満願成就というところです。

さらにクライマックスでは「Mosaic」がイケイケの大熱演! スタジオバージョンに比べて大きくテンポアップした爆裂ビートを敲き出すアート・ブレイキーに呼応して、強烈すぎるアドリブの嵐を巻き起こすメンバーの物凄さ! おまけに一瞬も弛まないアート・ブレイキーのアフロなドラムソロ! もはや圧倒的なモダンジャズの地獄が、パックリと口を空けて開きます。あぁ、そこへ進んで堕ちるのがジャズ者の宿命でしょうねぇ……。

時期的には名盤「スリー・ブラインド・マイス(UA)」や「キャラバン(Riverside)」の頃ですから、演奏そのものはモード中心で、各人のアドリブも相等に進歩的なブッ飛びがありますから、必ずしも観客がそれを楽しんでいるとは言えない雰囲気もあるのですが、オーラスの演奏に圧倒された後、皆が納得している表情に共感します。

またメンバーが必要以上に深々とお辞儀をするあたりも印象的! これはマイルス・デイビスのバンドでは絶対に見られないところですから、当時の黒人芸能の本質とか、様々な事情が窺えて興味深いと思います。

ということで、これは必見映像です。カメラワークはシンプルですが、例えばピアノの鍵盤と指の動きをしっかりと映し出したり、ステージでのメンバーの動きも要領良く編集されていて、満足させられるはずです。

ちなみに、このDVDのリージョンは、もちろんフリー♪ 収録時間は約53分で、値段も3千円以下が相場ですから、即ゲットしましょうね。

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