ゆうべのカバーズで、荒井由実の「翳りゆく部屋」を誰かがカバーしていました。確かこのレコードはあったな、と探し45回転で掛けてみました。
レコードの、ふくよかな低音は他の記録媒体では出せません。それに見て下さい。この溝。まるで音が見えるようです。これが何といってもレコードの醍醐味です。と言っても皆、こういう風に溝のうねりが見えるわけではありません。
このレコードは特別製で、音質チェック用に作られたオーディオ・クリニック・シリーズの1枚です。バッハの「トッカータとフーガ」の重低音をチェック出来ます。目に見える「うねり」は、37ヘルツ近辺の音で、周波数が低いから見えるのです。それに1本1本の間隔を充分に取ってあります。
光で記録する媒体には、こういう楽しみ方は出来ません。アナログの方が、デジタルより音がいいというのは、実に楽しいパラドックスではありませんか。