日本の心・さいき

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小さい時からの実地体験が大切!

2006-11-04 08:39:56 | Weblog
平成18年11月3日、民放で21時から、モーツアルトのことが2時間も放映されていた。この番組で、別の角度でモーツアルトを見ることが出来た。
遺伝と環境と教育、この3つが運よく揃っていた。モーツアルトは、7人兄弟で、その内、5人もが小さい時に、病気で亡くなっている(この時代は、ヨーロッパでは、二人に一人が死)。モーツアルトも、天然痘や腸チフスにかかり、又、リウマチ熱には、死ぬまで悩まされていた様だ。
母が旅先で亡くなり、長男、三男、次女が、亡くなり、そして、父が亡くなって、モーツアルトは、亡くなっている。
絶対音感は、3歳~4歳から始めると、50~60%、8歳~9歳では、わずか5~10%しか育たないとのこと。父が宮廷演奏家であったことより、又、父がモーツアルトの才能を早くから見抜いていたことより、生まれる前から、お腹の中でいい音楽を聴き、英才教育が小さい時から父により始められている。父は宮廷演奏家であると同時に、モーツアルトにとっては、最高の教育者であったのだ。
 彼は、5歳の時から、馬車で旅をしている。その期間は、10年と2ヶ月、35年間生涯の3分の1も、旅行生活をしているのだ。旅により、いろんな発見や人との出遭いや別れを経験し、創造性が生まれている。
 小さい時から、自分の力で積極的に曲を創ることで、皆の絶大なる賞賛を得ることが出来ていい思いをすることが出来ることを沢山体験し、それ故、自分の技術を卓越したものにしたいとの強い追求心を死ぬまで持ち続けた人、それがモーツアルトであった。
 つまり、小さい時から誰も経験できない様な現場主義での経験が、扁桃体と海馬と感性の中枢の脳の部分を能率的に強固に結びつけ、更に、その後、失恋や親や子どもの死や経済面での生活難や世間の冷たさなどのいろんな経験が、最高の名曲の数々をモーツアルトにプレゼントしてきたと思われる。
 小さい時から、神童と言われ、6歳の時に、女帝の前で、演奏している。皆を驚かせ、皆から大拍手をもらい、愛され、認められる。これが、彼に自信を持たせ、彼を非凡な人間へと成長させることになっている。脳は、小さい時であればある程、その様な体験をすると、もっともっととそれ以上のことを望む様になる。音楽脳では、左右の脳をつなぐ脳梁の前方が大きく、モーツアルトの場合、側頭平面が小さい時からの訓練により、著しい左右非対称の状態にあったと思われる。
 今の多くの日本の子ども達の様に、いやいやながら小さい時から勉強をさせられ続け、それも、人に勝ことで優越感を持ち(他人を傷つけ)、大学に入るまで、単なる受験テクニックだけの秀才で終われば、その先、悲しい運命が待っているかも知れない。

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