今日2018年6月11日、東京高裁は、1966年静岡県清水市の一家4人殺害の袴田事件の静岡地裁での4年前の再審決定をくつがえす決定をした。犯人とされた袴田巌さんは、公判では一貫して犯行を否認したが、最高裁で死刑が確定し、50年近い獄中生活を強いられた。2014年の静岡地裁の再審決定はあまりに遅かったが光明だった。再審決定の根拠となったのが、犯人が味噌タンクに捨てたといわれる下着に付いた血液が、当時はなかったDNA鑑定で袴田さんの血液ではないと証明した弁護団の主張だ。DNA鑑定がない時代の血の付いた下着はおそらく警察検察によるでっち上げ、ねつ造証拠だ。その血液にDNA鑑定で無実の光を当てたのを、こともあろうにDNA鑑定には深刻な疑問がある、信用できないときりすててたのがこんどの東京高裁大島隆明裁判長だ。神経を疑う。無実の人の一生を獄に閉じ込めてきた権力犯罪を認めたくない司法権力が、この期に至っても、やみくもに袴田さんを犯人と決めつける。狂気の再審取り消しだ。
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