山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

第47回総選挙の特徴、意義はどこにあったか

2014年12月15日 21時20分17秒 | Weblog
 2014・12・14の第47回総選挙の特徴、そして意義の最大のものは、安倍極右政権に対するいちばんしぶとい批判者である日本共産党が8から21議席へと大躍進したことにある。
 安倍自民党が比例での得票率が33%なのに、小選挙区制のトリックによって291の圧倒的多数を手に入れた。もしこれが完全比例代表制ならば150程度にとどまるのに。一方共産党は21でなく50を超える数になるのに、小選挙区制の民主主義を害する制度によって虚構の議席数がつくられている。一日もはやく完全比例代表制、それが無理でも、中選挙区制にもどさないと、日本の民主政治は民主ではなく腐った政治になってしまう。
 もう一つ日本の政治を腐らせているのは、政党助成金だ。年間320億円を共産党以外の各党が山分けしている。維新のように「身を切る改革」を叫んで議会制度を破壊しようとしている連中が、みずからは身を切ることなく税金の分け前にどっぷりつかって、国営政党になっている。なんでもかんでも民営化を叫ぶ維新が、本来国家に対抗し国営とは正反対の存在であるはずの政党を国営政党にして税金をむさぼっている。これほどの欺瞞があろうか。
 共産党は全小選挙区擁立を原則にしていることから、小選挙区300万円、比例区600万円の供託金の合計が10億円をこえるという。法定得票数に達しない候補者はそれが国家に没収される。自民党は供託金はすべて戻ってくるが、少数政党でチャレンジする政党はことごとく没収の憂き目にあう。日本の法外な供託金は世界でも例を見ない。高い供託金の垣根をつくらないとふざけて立候補するものがふえるからだという。当選をあらそうレベルに達しないものには参加させないようにするため、参加する意欲をうばう課徴金を課す。とうてい民主主義とは言えない。共産党はその供託金の相当額を供託金募金でまかなっている。でもおいそれと10億円には達しない。地道な積み立てをするしかない。
 政党助成金をむさぼっている連中には、この法外な供託金が民主主義後進国の象徴だという認識はないし、改めようという声はない。
 公然とした票の買収は、こんどの総選挙沖縄選挙区での結果を見る限り、成功していない。県民の意識が悪辣な害毒を乗り越えた。首相官邸と一体になって沖縄自民党が票の買収に税金を使ってきたことについては、このブログの2014・12・7付に書いている。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (五体満足)
2014-12-15 23:54:47
石川2区の、浜崎茂さんの選挙公約が怖かった。
うどん屋さんを経営していてお金持ちで、出馬は自由だけど、ふざけて出馬の一人かも。

兵庫の号泣県議くんでも、こんなことは書いていなかったと思う。

没収された供託金は、誰のものになるの?
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供託金 (yamagami)
2014-12-23 11:18:22
没収された供託金は国庫に納入されます。国の雑収入ですね。
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