山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

職員を整理解雇する条例をだすという異常な神経

2011年08月09日 17時57分20秒 | Weblog
 橋下知事が9月議会に、教員や職員を手軽に免職にする条例をだすという。今日(2011・8・9)の夕方のニュースや夕刊で報じられた。国家公務員はもちろん、全国でも1例もない異常な動きだ。
 君が代規律斉唱などの職務命令に3回違反した教職員を免職するほか、組織編成で過剰になった職員を分限免職にするリストラ規定を盛り込んでいるという。大阪府の文化行政は橋下のもとで見る影もなくなり、イルミネーションはつけるが文化の灯は消えた。さしづめ文化行政に携わる職員は整理するということになる。ただし既に文化行政は消滅しているので、これからだと他の組織が狙われる。
 学校では、今年の入試で意図的な知事の施策で府立高校の大幅な定員割れが生じた。これを利用して、次は学校をつぶしにかかるだろう。潰した分だけ教員を整理解雇するのだろう。
 でも、学校では正規の職員が足らず、大量の非正規教員がいる。なぜか。府が金を惜しんで定数通り採用しないからだ。知事部局でも正規がへらされ非正規職員であふれかえっている。にもかかわらず、整理解雇する条例をつくる神経が理解できない。
 民間でもJALの整理解雇は、労働者が裁判を起こし有利な裁判をすすめている。裁判長が法と道理、人道の立場に立つならJALの整理解雇は断罪されるだろう。整理解雇には4要件が必要だ。①会社を維持するため人員整理をする必要性があること、②解雇を避けるための努力がなされていること、③解雇される人間の選定基準に妥当性があること、④労働組合との十分な協議がなされ、納得を得る努力をすること。民間だから勝手に解雇できるわけではない。この4要件に照らせば職員の整理解雇などとんでもない。
 橋下さんは、10月に知事の座を放り出して、大阪市長なることを狙っている。知事と市長のダブル選挙で維新の会が占領しようというのだ。その選挙で公務員を甘やかしていいのかなどと公務員攻撃の大キャンペーンをやるのだろう。公務員攻撃が票をかすめる最大のテクニックだ。21世紀は公務員攻撃が選挙に勝つ秘訣になっている。その先輩が小泉だ。郵政選挙で27万人の特権階級を放置していいのかと攻撃した。民営にすればこの特権階級はいなくなるとまくたてた。財界大資本家の番頭である小泉首相がその利益のために郵政労働者を特権階級よばわりしたのだ。詐欺師よりもタチの悪い言動だった。しかしマスメディアはこの手法に何の批判もしなかった。
 大阪ではテレビも新聞も橋下ちょうちん持ちばかりだ。今日のテレビでも、芸人などを利用して持ち上げる。円ひろしは、当然じゃないですかというようなことをいう、別の芸人も少しはピリッとするなどという。見識のない芸人のおべんちゃらの役割はおおきい。そうだそうだという雰囲気をつくりあげる。
 法に違反する条例をつくろうという橋下と維新の暴挙を許してはならない。
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