1961年の三重県名張市での「名張ぶどう酒事件」で死刑が確定し再審請求中だった奥西勝さんが八王子医療刑務所で肺炎のため亡くなった。裁判所の自己保身のために、冤罪で刑務所に閉じ込められたまま命を閉じざるをえなかったことほど無念なことはない。
1審で無罪となりながら、2審で逆転死刑という前代未聞の裁判だった。奥西さんは無実を訴えつづけた。再審請求審ではようやく05年に名古屋高裁で再審開始が決まったが、その後扉は閉じられた。
わたしは江川詔子さんの本で事件の経緯を詳しく知った。奥西さん無罪を証明する新証拠を弁護団が発見提示したにもかかわらず、再審の道を閉じた裁判所の自己保身的な視野の狭さに怒りを禁じえない。
1審で無罪となりながら、2審で逆転死刑という前代未聞の裁判だった。奥西さんは無実を訴えつづけた。再審請求審ではようやく05年に名古屋高裁で再審開始が決まったが、その後扉は閉じられた。
わたしは江川詔子さんの本で事件の経緯を詳しく知った。奥西さん無罪を証明する新証拠を弁護団が発見提示したにもかかわらず、再審の道を閉じた裁判所の自己保身的な視野の狭さに怒りを禁じえない。