「西の谷緑地公園」を美しく!

「公園都市水戸」の街造りを考える人達と協働したいと思っています。

横須賀幸男 展 「再生の庭 - rebirth -」@ギャラリーしえる

2011年09月18日 16時59分30秒 | 美術展
横須賀幸男 展 「再生の庭 - rebirth -」@ギャラリーしえる





横須賀幸男さんの作品展が今日まで、滑り込みセーフで拝見できた。

横須賀さんは、茨城大学教育学部美術専攻科の頃からグループ展や個展など精力的に活動を続けている。

キャンバスは手作りの変形、或いはオブジェを付け加えるなど既成の絵画のわくに拘らない抽象作品を発表している。

見た目は現代的だが、日本の伝統的な山川草木を愛する心、古典文学に題材をとったタイトルもあり、しみじみと心に響く。

一昨年から、家のうらに小さな菜園を作り始め、日々に移り変わる庭に佇み観察するようになったとのこと。昨年はその記憶を定着させた作品を発表した。

今年は3月11日以降『今まで信じていた美の普遍性がはたして本当に絶対なものかを疑いたくなる日々が続きました』と庭にも出なくなった、と述べているが、僕も、震災と原発事故は、全て信じられないと思うことばかりだった。

横須賀さんの菜園は、『背の高い夏草の繁茂する藪になったが、何故かそれが、生命力に満ち、美しく感じ始めた』『死と再生の場所を見つめなおしたい』
として描いたのが今回の作品。

自然にまかせ、筆が進むママに描かされた。
と思える作品は「再生の庭」「廃園」などの大画面。



「ホトトギス」などの草花をテーマにした小品の数々。
何れも、彩色された墨絵のようだ。

ギャラリーしえる、次の展覧会は「笠山会 第2回展」
9月20日(火)~9月25日(日)
出品作家は石島弘之、黒羽昭夫、白相光康、住谷亮逸、松前孝幸、皆川憲弘
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「西成田洋子展:記憶の領域 2011」 

2011年09月18日 07時58分38秒 | 美術展
「西成田洋子展:記憶の領域 2011」 9月24日まで
@コバヤシ画廊 @中央区銀座3-8-12 ヤマトビルB1




西成田洋子さんの展覧会が、銀座のコバヤシ画廊で開催されている。
1991年から「記憶の領域」シリーズが始まったから、今年で20年になる。

布きれ・ボタン・ビニールチューブ・テープ・針金、新聞紙など、自分の身近な素材(ガラクタのような廃品)を組み合わせ、全体に着色してある。
ミクストメディアと表記されるが「彫刻」作品。



各々の素材に何らかの思い入れ、記憶が封じ込められているので「記憶の領域」としたのかもしれないが、怪獣のようで、おどろおどろして、気味悪い感じがした。
年を重ね「ジャンクアート」は小奇麗、或いは洗練されていった。
2002年文化庁派遣研修員として1年間、ニューヨークに滞在し制作してから、大分変化したように思う。
大きい作品ばかりでなく、小品も制作するようになった。
素材を生かし、あまり手を加えない作品も作るようになった。
デッサンなど、平面作品も展示されるようになった。

20年目を迎えた今年は変換点に来たように見える。
案内文に在る「紅白の幔幕」は震災後の知人宅で見出した素材を見捨てるに忍び難く、色など加えずに作り上げたと云うことだが、まさしく、その物自体が持っているであろう「記憶の領域」を想像する作品。



平面作品も展示されていたが、今後は立体と平面を並行して制作するようだ。
赤を基調とした平面作品は立体に劣らず力強よさを感じた。

個人的なことは作品に関係ないだろうが、ご主人の西成田育男さんの理解が洋子さんの作品を進化させている様に思う。
お互いを尊重した生活は、通常の夫婦とは異なる「個と個」を感じる羨ましい夫婦関係だ。


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