♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して72年、
PBA『世の光』を文字で 

■恵みのみによって ~宗教改革記念③~ / 岩井基雄

2024年03月20日 | Weblog

2023/11/1放送

 「世の光」の時間です。お元気ですか? 岩井基雄です。

 今週は昨日祝われた宗教改革記念日を覚えて、宗教改革の大切な5つのソラを1つずつ学んでいます。

 「ソラ」とはラテン語で「~のみ」という意味で、聖書のみ、信仰のみ、恵みのみ、キリストのみ、神の栄光のみ、の5つです。今日は「恵みのみ」(ソラ・グラティア)です。

 「恵み」とは、受けるに値しない者が神からのあわれみと愛を一方的に受けることで、無条件に与えられる神の慈しみのことです。

 「恵みによってのみ人は救われる」という教えはカトリック教会から激しく攻撃されました。それはカトリック教会が、救いは神と人が協力して働いて成り立つ、と教えていたからです。神の恵みに加える人間の業(わざ)こそ教会の秩序を保つゆえに「恵みのみによる救い」の教えは教会に混乱と無秩序を生む、と考えたのです。

 しかしマルチン・ルターの心には次の聖書のことばが響いていました。
 「すべての人は罪を犯して、神の栄光を受けることができず、神の恵みにより、キリスト・イエスによる贖いを通して、価なしに義と認められるからです」
      新約聖書ローマ人への手紙3章23~24節

 罪深い人間の業が人を救うことはできず、ただ神の一方的な愛と恵みによって人は救われること。神の御子キリスト・イエスが私たちのために贖いの業を行い、すなわち私たちの罪の裁きを身代わりに十字架で受けてくださったゆえに、どんな罪人も自分で犠牲を払うことなく罪が赦されることを聖書は語っている、とルターは確信したのです。

 ルターは神の恵みによる具体的な愛についてこう語りました。「神の恵みは私たちに耳を傾け、私たちを導き、動かし、変わらせる、人の中にすべてを働かせ、感じさせ、経験させるものである」と。
 神の恵みがどれほど具体的に私たちの心に働き救いに導くかをルターは語り続けたのです。

 聖書のことば
 「しかし、あわれみ豊かな神は、私たちを愛してくださったその大きな愛のゆえに、背きの中に死んでいた私たちを、キリストとともに生かしてくださいました。あなたがたが救われたのは恵みによるのです」
     新約聖書エペソ人への手紙2章4節、5節


 ( PBA制作「世の光」 2023.11.1でのお話しより )


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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。
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 このサイトは URL名として   http://yonohikari.biblica.info  が使えます。携帯からもこのURLでどうぞ。

 


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