2023/10/21放送
「世の光」の時間です。今週は名古屋市にある富田キリスト教会の牧師、黒木昭江がお届けします。
「悩みの中で、神に祈ってみた」という経験がおありでしょうか?
キリスト教の伝道者パウロは悩みの中で神に祈りました。その悩みとは恐らく健康上の問題だっただろうと言われています。「もっと体が丈夫だったら、もっと神様のために働けるのに・・・」 そう思い、彼は神に祈ったのです。けれどもその祈りは彼の願い通りの結果をもたらさず、神は彼に言われました、
「わたしの恵みはあなたに十分である。わたしの力は弱さのうちに完全に現れるからである」
コリント人への手紙第二12章9節のみことばです。
信仰者の強みは神に祈ることができるという点でしょう。パウロも多くの病人のために祈り、神様はその祈りを叶えて、その人々を癒されました。けれどもパウロ自身の悩みに対して神は願いを叶えず、もっと良い答えをくださいました。それは「弱さがあるままで、神の力を経験して生きていきなさい」という答えでした。その結果、パウロはこんなことを言うようになりました。
「私は、キリストの力が私をおおうために、むしろ大いに喜んで自分の弱さを誇りましょう。・・・私が弱いときこそ、私は強い」コリント人への手紙第二12章9節、10節
私自身もまた40年以上ずっと神様を信じて折々に祈って来ました。神様はあわれみ深くその祈りに答えてくださいましたが、自分の願い通りにならなかったことも少なくありませんでした。でも今それを振り返ってみて、願い通りにならなかったこともまた自分の人生の大切な一部分になっていると感じています。その部分は確かに痛みです。しかしその痛みには神様の慰めが溢れ、神様の助けに満ち、その結果、人生がより充実したものとなっています。神の恵みは私に十分です。私もまたパウロのように大いに喜んで自分の弱さを誇っています。
聖書はこのような素晴らしい神様との出会いを私たちに与えてくれます。ぜひ聖書を手に取ってお読みになってみてください。
( PBA制作「世の光」 2023.10.21でのお話しより )
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