久しぶりの月山道である。もう少し時間に余裕があったら国道13号線で山形へ向かったのだが、ちょいと出発が遅れたので高速にのった。見事なホワイトアウトで、道路は圧雪、しかもトンネル内の入り口付近はアイスバーンだった。冬はあくまでも冬だったのだ。
西川から寒河江に入ると、一気に天候は変わり、ピッカーンの青空になった。ここは会場の山形駅前のホテルメトロポリタンである。
昨年まで「地域を越えてチャレンジする みやぎ・やまがた女性交流会」の名称だったが、昨年からふくしまが入り、正式に名称も変わった。
井上会長の挨拶の後、山形県商工会議所副会頭、山形市長、宮城県知事(ビデオレター)のご挨拶を頂いた。
パネルディスカッションは、宮城/山形の3名をパネラーに招き、コーディネーターの采配の元「今、一歩踏み出す勇気」と題して、女性起業家達のこれまでの戦いを伺った。国内でも、女性の登用が叫ばれて久しいが、起業となるとなかなか難しい。転機と決断、それに家族の育児や介護など、様々な問題は一人一人違っている。もっと若い人達が活躍できる環境と、それに対するヒントとネットワークを目的とした交流会だ。
お昼には、隣室でランチ交流会を行った。前日東京泊まりで気温が20数度だった所から、新幹線で福島辺りからチラホラ雪が見え、山形はやっぱり雪だったと気温の高低差を経験しながら、ランチから加わって頂いた吉村知事。
いつもの青いスーツも良いが、こんな暖色も似合うなと思う。
さて、料理の楽しみはと言うと、地元の食材を使い、地元の料理が振る舞われる。昨年は食材を福島産にした随分と豪華な料理だった。今年は「お袋の味」は少なかったように思える。珍しい所では、庄内鴨の生ハムがあった。
つや姫のおにぎり、玉こんにゃく、芋煮、漬け物とヤーコンの粕漬けがある。
奥に見えるデザートが、話題のあんぽ柿のタルトだ。福島の食材の放射能の風評被害だが、全品検査をしてもなかなか治まらない。だんだん理解をしてくれる人も増えたが、放射能検査で最後まで引っかかったのが、茸や山菜、それに干し柿のあんぽ柿である。干し柿は干すことで空気にさらされ濃縮する。なかなか規定の数値まで下がらなかったが、昨年から無事出荷する目途がついた。昨年の交流会でお披露目したあんぽ柿のタルトの評判が良く、今年もシェフに無理を言って作って貰った。昨年よりも量が多かったので、レストランのシェフやお菓子職人数人にお願いした。好評なのを土台に、これを製品化しようと動き出した。その切っ掛けがこの交流会だったのである。
柔らかくて綺麗な橙色をしている。実は手間暇のかかった高級品なのである。
さて、別のコーナーでは、山形県内のお菓子の品評会があった。
これを1つづつ摘まんで、どれが美味しいかアンケートに書けと言われても、ご馳走がお腹に入った状態では、手が出なかった。包装も凝った物があって面白かった。お徳用マッチ箱も、実はお菓子の箱なのだ。
一緒に参加した山形市のお姉様から、どの料理が人気だったか、どれが残ったかを見ておくと良いよと言われ、残った皿を撮したが、絵的には綺麗じゃないので載せないことにした。あんぽ柿のタルトは見事に空だった。
数回、この会に出席していると、顔なじみも見つかる。今年は酒田からは3名の出席だった。
この後、分科会に入った。人数が多いせいか、班ごとの発表は行われず、充分に発言の時間があった。女性達は徐々に話を盛り上げていく。