図書館で借りた『ジニのパズル』を数日前に読了。先日借りた『羊と鋼の森』も面白く読めたけれど、こちらのほうが僕には合っていたようだ。というか、久し振りに読み応えのある小説を読んだ気がした。
難しいことばはまったくない。けれども、その難しくないことばの紡ぎが、重なりが、余韻を含めて複雑かつ多くの大切なことを表現する。存在は脆く危ういのに、文章は流されず、踏みとどまっている。すごい文章だと思った。
読みはじめて少しのあいだ、村上春樹の初期三部作にスタイルが似ている気がした。実際そうなのかもしれないけれど、でもやはりこの小説も文章も著者のもの。題材が特殊だからこそ、という言い方は良くないのかもしれないが、そういう気は少しする。だから次作がどうかはわからない。でも出会えたことが嬉しい小説だったのは間違いない。いわゆる純文学の一気読みはかなり久し振り。
難しいことばはまったくない。けれども、その難しくないことばの紡ぎが、重なりが、余韻を含めて複雑かつ多くの大切なことを表現する。存在は脆く危ういのに、文章は流されず、踏みとどまっている。すごい文章だと思った。
読みはじめて少しのあいだ、村上春樹の初期三部作にスタイルが似ている気がした。実際そうなのかもしれないけれど、でもやはりこの小説も文章も著者のもの。題材が特殊だからこそ、という言い方は良くないのかもしれないが、そういう気は少しする。だから次作がどうかはわからない。でも出会えたことが嬉しい小説だったのは間違いない。いわゆる純文学の一気読みはかなり久し振り。