その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

伝統行事(しめ縄綯い)

2015-01-11 12:15:59 | 暮らし

しめ縄ナウ …「綯う」という字を「なう」と読めますか?

かあさんが  夜なべをして  手袋あんでくれた~♪ … 
おとうは土間で わら打ち仕事 お前もがんばれよ~♪…
作詞作曲 : 窪田 聡 「かあさんの歌」(S31年)より

お父さんだって現金収入を稼ぐために、寒い土間で「わら細工」をしているのに…感謝されるのは、暖かい囲炉裏端で、お袋が屑毛糸で編んでくれた「手袋」でありますよ。(これは、性差別じゃ^^;)
ということで、今では「藁打ち」などと言ってもピンと来ないでしょう。稲わらは、そのままでは硬くて細工しづらいので、「槌棒」で叩いて柔らかくしてから加工します。田舎のオヤジが「槌棒」を発音すると「つつぼう」になっちゃうんです^^; 我が家でも昔は、藁打ち仕事は学校から帰った叔父たちの仕事で、日雇いから帰った古老(親父)が草鞋や雪靴を編んでいたようです。


撚り(より)を掛ける方向で「左縄・右縄」と呼びます。
二本の縄を綯い、さらに、もう一本合わせて三本にします。

1月11日は全国的には「鏡開き」でありますが、我が在所では「仕事初め」として神社のしめ縄を綯うことが伝統行事だったようです。勤め人が多くなり、そんな悠長なことが出来なくなったので、今では1月第2週の日曜日に昔の『若い衆』が、伝統のしめ縄を作っております。我が集落は、古くは米沢藩(上杉)の足軽屋敷でありましたから、義社御用番(後に士若連)という組織があって、35歳までの各戸の長男(本来は義社の長子)が、神社の一切合切を取り仕切っておりました。最上地方からの流れ者である『夢屋家』は、上杉家中ではありませんが、生前の古老は手性が良く、長らくこのわら細工を指導して来たのでありましたが…。代々、士若連の会長がしめ縄の本体を作る役割でしたが、年に一度だけの会長への伝承では、途絶えてしまうと国王は考え、最も熱心だった『石田のコウちゃん』に専門に伝えるように進言しておりました。それで、今でも何とか集落でしめ縄を作ることが出来ています。古老が存命中は、家から二人も出ている必要はないと『夢屋国王』は作業に出ておりませんでしたが、その後『夢屋国王』は、しめ縄を吊るす「左縄」を綯う作業を専門に請け負っております。右手のひらを前に突き出せば「右縄」になり、左手のひらを前に出せば「左縄」になる。撚りを掛ける方向で、作られた縄を使い分けますが、「神事」に使うしめ縄は、総て左巻き…通常の手の動きとは逆であります。


今年もすったもんだありましたが、何とか完成です^^;

今では一年に一度だけのわら細工ですから忘れる箇所もありますが、今年も何とか完成…作付けする稲の品種が変わり、コンバイン刈りになってしまったことから、稲わらの草丈が短く、太いしめ縄が作れなくなって来ております。昔は悪ガキがぶら下がったり、木刀で叩いたり…散々悪さをしたものでありますが(国王は弱っちい男の子でしたから、神罰が怖くて、そんな悪さをする子ではありませんでした^^;)相撲の横綱が付ける「綱」も神事が基本なはずですから、国王が綯う「左縄」と同じ要領なはずです。この集落のしめ縄は、縄三本を基本とするしめ縄ではなく「龍」を模したものであると聞いております。頭(右側)から、わらで3・5・7の15本で胴を締めており、そこに「梵天」を吊るしております。「七五三縄(しめ縄)」と言われる所以は、そんなところにもあるのでしょうか?


(#ノ`皿´)ノコラー!!! お前さんのデンタルじゃない!

国王は、余裕のヨッちゃんで「左縄」を作り、今年は「松飾り」の試作品を作ってみたのでありますが…自慢の松飾りは『柴犬コウ(本名:さくら)』の遊び道具にされてしまいました。\( 'ω')/イヤアアァァァァ?いやむしろ「松飾り」をチマチマ作って商品にするよりも、小型・中型犬ようのデンタルとして売り出した方が儲かるかも…転んでもタダでは起きない本日の『夢屋国王』でありましたとさ。
神事の後は、当然「御神酒」が付き物であります。冷酒を一杯…物足りなくて『第2サティアン』で昼間から、もう一杯頂きまして、ヨイヨイ酔い^^;(弁天様は良い神様です。)

追記)本日、集落公民館の雪下ろし…高い所が好きなので、先頭切って除雪したのは良いけれど、腰が…

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