その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

夢屋王国(国勢調査「あ」ver.4)

2011-08-07 04:55:19 | 夢屋王国

猛暑日…ではあるけれど、夕刻から気温は下がり、朝方は肌寒いような気候。盆地特有の日中と夜間の温度差は、イネの登熟歩合を高める効果があり、東北が米どころと言われる所以であります。そして、イネの蒸散作用と温度差が生み出す葉先の水晶玉は、『夢屋国王』の労働に対するご褒美であり、自然界が作り出す最も純度の高い水ではないかなどと思っております。
         
二日前に簡易飼育セットに移住いただいた黒いネックレスをしたご婦人は、『夢屋国王』の期待通りにイネの葉を上手に丸め、苞(ツト)を作って葉っぱを食べております。
              
苞とは、わらなどを束ねて、その中に食品を包んだもの。わらに包まれた納豆をイメージしていただければ分かり易いと思います。その苞を作る昆虫…「稲苞虫」と言われる幼虫の正体は、イチモンジセセリの幼虫であります。秋口になると田んぼや屋敷回りに相当数のイチモンジセセリが飛び回りますが、圃場内に居るはずの幼虫をなかなか見つけられませんでした。このように苞の中に潜り込み、他のイネの葉と同化されてしまうとさもありなんと感心しております。
来週はお盆であります。墓参りの際にお供えする夏野菜も順調であります。トウモロコシに枝豆、アンデスメロン…。今年は、トウモロコシにアワノメイガが発生して、被害が出ているなどと、我が家の周辺では話題になっておりますが、そこそこの出来であります。
『第1サティアン』の所有者である友人Tは、夢屋農園内に自分の小作畑を持ちながら、わざわざ国王がトウモロコシを植えている隣の畝にトウモロコシを植えました。「もうそろそろ食えるぞ!」との国王の掛け声に、彼も熟したトウモロコシを3本ほど今日収穫しました。
              
その内の1本にアワノメイガの侵入痕があったものですから「これがアワノメイガの幼虫だよ^^;」などと自慢気に教えようとしていたら、ヨトウムシがポロリと落ちてきました。
アワヨトウの幼虫であります。結構なスピードで逃げ回る彼を指で押さえ付けながら撮影している『夢屋国王』を見て…
「珍しい虫なんだが?」(友人T)
「学生時代、体色変化を研究している先輩が居て、研究室では見たことはあるけれども、畑で見つけたのは俺も初めてだよ。お手柄、お手柄^^;」(夢屋国王)
私は、食べるために作物を栽培しているのか、はたまた、害虫を探すために作物を栽培しているのか?虫嫌いな人から見たら、立派な変人であります。(納得!!!)

No.047 アワヨトウ Mythimna separata  昆虫綱 鱗翅目 ヤガ科

中国大陸では、成虫の個体群の広範囲な移動が観察されています。年間5世代ほどの発生に際して、春先に中国南部から北部へ移動し、また北部から南部へと移動しながら越冬するようです。この時、大量発生した蛾が、偏西風に乗って日本にも侵入することが知られているようです。愛知県の病害虫情報では、越冬は成虫か蛹で行われるものの休眠しないため、1月の気温が0℃の地域では越冬できないと記されています。ということは、コヤツは中国からの侵入者ということですか?我が家の畑で見たことがなかった理由がそんなところにあるようです。
イチモンジセセリは、成虫も含めて住民登録する予定です。(最近、記事ネタに困っていないので余裕の国王であります^^;)

コメント
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