冒険遊び場(プレーパーク)『たごっこパーク』

心が折れるより、骨が折れるほうがましだ。富士山麓の麓、田子浦港近くの公園と川ではちゃめちゃに遊ぶ子どもたちの日常。

[通算647回目Summer5Days最終日]2014年8月24日(日) 大切な居場所だから

2014年08月24日 | 冒険遊び場たごっこパーク26年度
幼児3人を連れて初めて遊びに来たお母さんが「すいません。子どもが…」と。
ゴミ置き場に捨てられていた大きなガラス玉を放水路に落としたので、粉々に砕け散ってしまっていた。

子どもたちがいつも遊ぶ場所なのでたっちゃんともっちぃ望月 義信とで片付けようと準備を始めたら、女子高生が「わたし、行ってくるよ」と。
続いて金髪くんが「どうした?」と。
手短に顛末を伝えるとすぐに降りていった。

小学生のときから8年目の付き合いとなる女子高生。
中学生のときから9年目の付き合いとなる日雇い工。

「やべぇー、パンツ、濡れたー」と笑顔で拾い続ける女子高生。
僅かなガラス破片も除去しようと丁寧に拾い続ける日雇い工。

「もう、そろそろ上がるー?」と声を掛けてもまだまだ続ける二人。
「砂金取りみたいだね」と声を掛けると「あはははー」と笑顔。

仲間とともにいつも笑顔でいられる場所。
だからきれいにしたくなる。

一方、学校では、校舎のガラスを割る、壁に落書きをする、廊下に消火器液をぶちまける生徒がいる。
そういうことをする生徒たちは、何で自分の学校のガラス、壁、廊下なのか。
壊して、汚して、スカッとしたいだけなら、他校でもどこかの店舗でもいいはず。
きっと彼らにそういうことをするな、反省しろなんていくら言ってもダメ。
指導や説教や道徳より、「物を大切に」「学校をきれいに」なんてスローガンより、誰もが毎日、行きたくなる学校にしたらいい。

そのことを「たごっこパーク」での2人の行動と満足げな笑顔が教えてくれている。
本当は自分にとっても学校が居場所になってほしかった。
だから、校舎内の物を壊し、ときに教師に暴力を振るうのではないか。
思春期の子どもたちの悲痛な叫びのように思える。

 幼児4人 小学生10人 中学生6人 高校生4人 未成年4人 専門・大学生3人 子ども若者31人 大人13人 計44人
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[通算646回目Summer5Days4日日]2014年8月23日(土)遊び場という何気ない日常を子どもたちに

2014年08月23日 | 冒険遊び場たごっこパーク26年度
僕らは子どもたちの居場所づくりの中で、不適切な養育環境下にあったり、学校で教師や生徒との人間関係に苦しんでいたり、障碍特性が理解されなかったり等々で生きづらさを抱えながら、懸命に日々を生きる子どもたちと次々に出会う。

こうした子どもたちに、年間を通して代わり映えしない遊び場を提供し続けている。

その意図は、みなさんの行き付けの居酒屋や喫茶店の魅力を思い浮かべていただけたらいいだろう。
代わり映えしない遊び場での代わり映えしない時間。
代わり映えしない僕や妻や何人かのボランティアスタッフ。
そしてそこに集い、遊ぶいつもの顔ぶれ。
そこに子どもたちは自分の「居場所」を感じるのだろう。

時折、震災翌日のことを思い出す。
「たごっこパーク」の開催を迷っていたら、親御さんたちから「子どもに衝撃や動揺があるので、ぜひ今日も開催を」と要望され、いつもどおりに開催した。
そこへいつもどおりに遊びに来た不登校中のA子ちゃんがみんなに呼び掛けた。
「みんなぁ、今日は笑顔デーにするぞぉ。みんなが笑っていたら、東北の人たちにも笑顔が伝わるかもしれないじゃん!」
悩みを抱えながらも「明日」を信じようとするA子ちゃんのこの台詞に涙がこぼれそうだった。

子どもたちに「何気ない日常」が続くという『希望』を与えられる居場所を全国各地に築きたい。

 小学生10人 中学生5人 高校生3人 専門学生1人 青年1人 子ども若者20人 大人15人 計35人
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[通算645回目 Summer5Days3日日]2014年8月22日(金) 共に生きていける関係性を

2014年08月22日 | 冒険遊び場たごっこパーク26年度
夏休み前には多くの学校で保護者面談が行われる。
これがどうにも気になる。
生きづらさを抱える子どもたちの親が異口同音に、担任から我が子の苦手なこと、劣っていることをたくさん指摘されたと嘆く。

でも、待てよ。

「Aくんは○○が欠点です」、「Bちゃんは△△が苦手です」といった指摘は、短期間教育実習に行った学生でもできる。
子どもの欠点、短所、苦手はすぐに目に付くからだ。
それをあえて指摘する結果、子どもたちは追い詰められていく。
その子らしさを失っていくからである。

「たごっこパーク」では、生きづらさを抱えながらも懸命に日々を生きる子どもたちに次々と出会う。
本人も薄々気付いている欠点や短所にはこちら側が合わせてあげればいいのだ。
そうしながら、僕らがその子の魅力に気付けてきたころ、その子は僕らの活動を自分の居場所として選んでくれるようになり、生き生きと輝いてくるのである。
問題は子どもの側にあるのではなく、こちらの側にあるのだ。

子どもたちの利点、長所、得意を認めながら、共に生きていける関係性を築きたい。

 幼児1人 小学生12人 中学生5人 高校生4人 専門・大学生3人 青年4人 子ども若者29人 大人22人 計51人
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[通算644回目 Summer5Days2日日]2014年8月21日(木) 子どもの遊びはAKB

2014年08月21日 | 冒険遊び場たごっこパーク26年度

「スリー、ツー、ワン、イェイ!」
4メートル近い土手から子どもたちが川に飛び込む。

今や多くの公園には火遊び禁止、ボール遊び禁止といった看板が立ち並ぶ。
かつて子どもたちが生き生きと遊んだ海や川は汚れ、里山は子どもだけで立ち入るのが危険な場所になった。
空き地や資材置き場は、責任問題の高まりから子どもの密かな遊び場ではなくなった。
放課後の子どもを狙った事件が後を絶たず、道草さえ、叶わなくなった。

それだけではない。

子どもたちは、こなしきれないほどの学校の宿題を抱えながら、さらに、かけもちで塾や習い事にせっせと足を運んでいる。
こうして、遊びは、危ないから、汚いから、うるさいからと、大人から有形無形の規制を受け、その空間が失われた。
そして、遊びは、いい高校、いい大学、いい就職をするために無駄なことだからと言われ、その時間さえも失われた。

冒険遊び場たごっこパークの子どもたちは、自由に豊かに遊ぶ中で、時には木から落ちて捻挫をし、時には焼き芋づくりで火傷をし、時にはのこぎりで指を切ることもある。
でも、そうしてたくさんの失敗を重ねながら、危険から自分の身を守る術を手にするばかりでなく、仲間の危険を察知する術も手に入れていることを実感する。
川への飛込みでは、毎年、初めて遊びに来たような子どもが何人か溺れかかる。
それをここで遊び込んでいる年上の子どもたちが、事も無げに助けるという場面を何度も見てきている。

子どもの遊びはAKB。
Aあぶない・Kきたない・Bバカバカしい。私たち大人は、今こそ、そのことの価値を再認識したいものである。

 幼児2人 小学生12人 中学生5人 高校生3人 専門学生2人 青年2人 子ども若者26人 大人19人 計45人
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[通算643回目Summer5Days初日]2014年8月20日(水) 心が折れるより、骨が折れるほうがましだ

2014年08月20日 | 冒険遊び場たごっこパーク26年度
子どもたちの居場所づくりとして取り組んでいる「冒険遊び場たごっこパーク」は、子どもたちの遊びに禁止や規制を設けず、自由な遊びを保障する場として運営している。

その分、擦り傷、切り傷、火傷は日常茶飯事。
時折、骨折や縫うほどの裂傷を負う子もいる。
こうした怪我が後々、僕ら運営者の責任問題云々に発展したことは一度もない。
むしろ、保護者からは「ご迷惑をお掛けしてすいません」と言われる。
怪我を最後に遊びに来なくなったという事例もない。

「たごっこパーク」では、流しソーメン大会といったイベントや弓矢づくりといったプログラムは一切ない。
遊びはさせるものではない、遊ぶのも遊ばないのも子どもの自由だと考えるからだ。
そうした遊び場での怪我だから、子どもも自らの失敗で負った怪我を引き受けることに納得がいくのだろう。
加えて、保護者にここはそういう場所ですと言い続けている点も怪我が責任問題視されないことに繋がっているのだろう。

発行している会報には、「心が折れるより、骨が折れるほうがましだ」という主張を大書きしている。

怪我をしたら子どもの責任ですよ、と逃げるための言葉ではなく、子どもたちが自分らしくいられる居場所を築きたいのですという気持ちを主張した言葉である。
 幼児2人 小学生8人 中学生2人 高校生2人 専門学生2人 予備校生1人 子ども若者17人 大人12人 計29人
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[通算642回目]2014年8月3日(日) 喜びを分かち合う

2014年08月03日 | 冒険遊び場たごっこパーク26年度
この時期の子どもたちに味あわせたいのは、一にも二にもこれ。

他者と喜びを分かち合うこと。



10年前に同級生間で痛ましい出来事があった長崎で先ごろまた同様な出来事が。

他者の痛み、苦しみ、悲しみをわかりましょうと命の教育が展開されてきたようですが、それらを伝えたかったら、
特別授業や講演会ではなく、他者と喜びや楽しみを分かち合う環境をもっと提供してほしかった。

人は他者と十二分に喜びや楽しみを分かち合ったあとでなければ、他者の痛み、苦しみ、悲しみを分かち合うことができないから。

幼児5人 小学生11人 中学生3人 高校生4人 専門学生1人 青年1人 子ども若者25人 大人17人 計42人
 

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[通算641回目]2014年8月2日(土) 他者と自然体で交わる場所を求めて

2014年08月02日 | 冒険遊び場たごっこパーク26年度
いつも活動を支援してくださっている方の息子君が近隣市から。

二つ繋いだリヤカーのそれぞれに小学生を乗せて力強く引っぱる姿にお母さんも感激の様子。



何気ないことなんだけど、お母さんの喜びもとてもよくわかります。
こうした場が本当はそこかしこにあるといいのですが。

うちの地域でもやってみたいという方がいましたら、喜んでお手伝いしますよ。

幼児5人 小学生12人 中学生12人 高校生2人 青年2人 子ども若者33人 大人17人 計50人
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