冒険遊び場(プレーパーク)『たごっこパーク』

心が折れるより、骨が折れるほうがましだ。富士山麓の麓、田子浦港近くの公園と川ではちゃめちゃに遊ぶ子どもたちの日常。

【通算 1184回目 2024年2月18日(日) 『帰りしぶりがいっぱい』】

2024年02月18日 | 冒険遊び場たごっこパーク令和5年度

 
よく、「登園しぶり」「登校しぶり」「行きしぶり」という言葉を聞きます。
園や学校の保育士・教員は、親御さんへの指導で、「学校(園)に来ちゃえば、なんとかなりますよ。ちゃんと過ごしていますから」と言います。
「しぶり」段階は、問題行動の始まりだら、初めが肝心と、芽を摘もうと考えているのでしょう。
でも、「子育て勉強会ワンコインゼミ」で学んでいる児童精神科医・本田秀夫先生の見立ては、行きしぶりは子どものSOSの最終段階だと指摘します。
そして、「学校に来れば、それなりに過ごしているという見立てを示す先生たちに『では、帰りしぶりはありますか?』と問うんです」と言います。
『帰りしぶり』…なるほどなぁと思いました。
子どもたちは刹那的ですから、先のことなんて考えていないんです。
楽しいからまだ居たいという場所には、長く留まっていたいと思うのです。
園や学校に行きしぶりのある子どもたちが、夕方になると、帰りたくないと駄々をこねたりしないわけです。
さて、17:00過ぎのたごっこパーク。
お母さんたちの「帰るよ~」「支度して~」の声が響きます。
それに対して、子どもたちが「まだ遊ぶ」「もう一回、木に登って来る」「やだ、帰らない」と駄々をこねます。
どの子も「帰りしぶり」を見せるわけです。
そんな、子どもたちが「帰りしぶり」を示す場所が地域にどんどん広がるといいですよね。
 
幼児12人 小学生7人 青年3人  子ども22人 大人16人 合計38人
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【通算 1183回目 2024年2月17日(土) 『生命の授業』】

2024年02月17日 | 冒険遊び場たごっこパーク令和5年度
 
 
野生動物の解体を見て、最後は食して、生命の尊さを知る。
そんな取り組みがあることをSNSで見かけた。
参加費親子で10,000円超。
こうしたイベントに参加できるハイソな親子は、親に車の不凍液を摂取させられて殺された5歳の子どもや、真冬に冷水を浴びせられて殺された4歳の子どもの生命に思いを馳せるような大人に、そして子どもになるのだろうか。
どんな子どもも自分の生命も、他者の生命も大切にできるようになることを願って、参加費無料、申込み不要の遊び場を開き続けて20年。
「たごっこパーク」で、いろいろな背景を持つ子どもたちが焚き火回りで遊んだり、食べたり、くつろいだり。
児童虐待過去最多、不登校過去最多、重大ないじめ過去最多、子どもの貧困高止まり、小中高生の自殺率この4年間がワースト4独占という中で、どう子どもの生命を循環させていくのか。
ゆめまちの取り組みは小さな取り組みではあるけれど、だからこそ、誰でもいつでもどこでもできる取り組みであることを示せる。
生命の授業を特別ないつかではなく、これからも日々、やっていこう。
 
幼児7人 小学生8人 高校生2人 青年4人  子ども21人 大人12人 合計33人
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【通算 1182回目 2024年2月4日(日) 『分業意識は、差別意識を生み出す』】

2024年02月04日 | 冒険遊び場たごっこパーク令和5年度
 
#夢みる遊び場 #冒険遊び場 たごっこパーク】
 
「子育て勉強会ワンコインゼミ」のテキストに使用している児童精神科医・佐々木正美先生の著書「子どもの心の育て方」より。
 
5歳、6歳のころになれば、複数のあるいは大勢の人のなかでの分業の感覚というものが自然に身についてきます。
自分の役割を発見する能力といってもいいでしょう。
ところが、分業の意識が芽生えると同時に、役割の重さの違いに対する感情や差別化が生まれます。
人間にとって差別感覚というものは、どうしようもないほど本能的な特性のひとつです。
成長し、分業意識を身につけるときに、どうしても子どもたちの意識のなかに生まれる「差別」の感情、これを克服するためにどんな努力をしなければならないのかを教えるのもまた、教育なのです。
以上
 
ドラム缶風呂に入る友だちのために、焚き火の管理をする女の子。
役割を喜んで引き受けながら、仲間の楽しい、気持ちいい、嬉しいを引き出し、それを共有する。
こうしたことの積み重ねが、人間の中にどうしても芽生えてしまう差別意識の軽減につながっていくといいなと思います。
 
幼児9人 小学生11人 高校生1人 青年6人  子ども27人 大人19人 合計46人
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【通算 1181回目 2024年2月3日(土) 『けんかから学ばない』】

2024年02月03日 | 冒険遊び場たごっこパーク令和5年度
 
 
場の運営を担ってくれている10人ほどのお母さんとのグループラインで共有していること。
 
「けんかから学ばない」
 
児童精神科医・佐々木正美先生『発達障害の子にちゃんと伝わる言葉がけ』より
「相手の気持ちを想像したり、場の空気を読んだりすることは、発達障害の子どもがもっとも苦手なことと言っても差し支えないぐらいに、とても難しいことです。
たとえば、自分が叩かれたら痛いということはわかっても、同じように他人も叩かれたら痛いということを想像することができないので、平気で人を叩いたりします。
決して、わがままで勝手な行動をしているわけではなく、相手の痛みを想像できないのです。」
 
児童精神科医・田中康雄先生『発達障害の子どもの生活と工夫と伸ばす言葉がけ』より
「思い通りにならないと、手が出てしまう子の場合は、大人がそばにいて、相手を叩いてしまう前に防ぐことが大切です。
相手に暴力をふるうという、大きなつまずきをさせないためです。
もし、暴力をふるったら、すぐに子ども本人をやさしく抱きしめて、それ以上、手や足が動かないようにします。
そして、『このおもちゃで遊びたかったんだよね』とまずはその子の気持ちを理解したことを伝え、『そういうときは、貸してって言おうね』と、手本を見せながら望ましい行動を伝えます。
物を投げてしまう場合は、投げて危ないものは、手の届くところに置かないようにしましょう。
物を投げることが安易なストレスの解消法になってしまうと、身体が大きくなってから、対応が難しくなります。
『言葉で気持ちを伝えます』、『叩くことはやめましょう』と望ましい行動を伝え、それができたら、思い切りほめるようにしましょう。」
 
たごっこパークでは、活動をし始めた頃から、こうした教えを強く意識するようになりました。
よく言われるように、僕もみっきぃも子どもの頃、自分自身や友だち同士のけんかの後味の悪さから多くのことを学んだ経験・記憶があります。
でも、遊び場を始めてみると、診断を受けている・いないに関わらず、発達の凸凹傾向がある子どもたちは、佐々木先生の教えの通りだなと、観察するようになりました。
そして、田中先生の教えの通り、できるだけ未然に防ぐ、トラブルが起きないように関わったり、環境調整をしたりする方が良さそうだと考えるようになりました。
賑やかだけど穏やか。
そんな空気感の中で、子どもたちには遊んでほしいと願っています。
 
幼児13人 小学生12人 青年3人  子ども28人 大人24人 合計52人
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