但馬地域の 深山幽谷に相応しい桂の巨木が群生、奥へ奥へと進むと一人ではちょっと心細くなる深い谷。
<山へ入る手前の最終集落>
国道9号線をどんどん北上、和田山を越え、関西では名前の知れたハチ高原スキー場の有る町が香美町、ハチ北口の信号を越え、デサントの工場手前の信号を右折、道成に奥へ進めば案内看板もあり迷うことはない。
国道9号線の岐れより約3km、車寄せ程度の駐車場に車を捨て置きそれと解る沢までは徒歩直ぐ・・・・、沢奥の方を見ると片手?を大きく横に広げた正しく桂の巨木がそこにある。
渓谷は見晴かす緑に包まれ、奥しれず深そう・・。
この地の桂の群生は平成時代になってから一般に知られる様に成ったらしいが、それまで地元の人達には見慣れた大きな桂の樹達と言うだけの存在だったに違い有りません。
渓谷入口に近いこの個体が一番大きく、目通り8.1m、樹高30m、樹齢/約500年、桂の巨木にしては珍しくヒコバエに包まれる事もなく単幹の大木です。
緑むす六月、細い沢を長靴履きで奥へと詰めて行きます。
沢は狭く両側から急斜面がせめぎ合い何本もの大桂の若葉が宙を隠しています。
どのくらい沢を詰めたのだろう・・・、行く手を遮るような桂の群落。
説明板には100m程の間に18本もの大桂があるとのこと。
主幹は朽ち果てヒコバエだけで第二世代の命を繋いでいる。
この谷はまさしく桂の沢と言うに相応しい深山幽谷・・・。
まだまだこの地域の深い渓谷にはもっと大物も人知れず息づいているかも知れない。
撮影2010.6.12