東祖谷の山を駆け下り県道32号線を祖谷川沿いにどんどん下るとやがてあの「祖谷のかずら橋」、やがて県道45号線に乗り換え大歩危付近へと出る。
この先又山道を縫うように幾つもの集落を越え、最奥の上吾妻橋へと至る、隣村だとは言えその間車で約1時間強、辺境から辺境への移動は大変。
正しく天界の村、山上の神域と言った感じで下界のことなど全く別の世界・・・・ここの自然は過酷で厳しいと察するに余りある。
<バスは1日3回も来るけど??>
自然に囲まれて長閑などという言葉はここでは通用しない様に思う。
この地も例にもれず平成3年の台風19号に依って大荒れに荒らされこの杉の大枝も長々と境内に横たわった様で、境内の木々も被害を受けたのであろう??
何処と無く間が抜けてる様にがらんとしている。
しかし、石鳥居、石段参道脇に大きく枝を広げるこの大杉は正しく巨木の何恥じない威厳と歴史の重みを十二分に感じさせる姿で建っている。
主幹の根幹近くは妙に扁平で郷僕ではないのかとも思わせるが、それがこの巨杉の刻んで来た歴史の重みなのだろうと驚嘆せずには居られない。
この辺境の地で約1100年、生を重ねたものだけが持つことを許された神々しさも納得。
この地に建ってこの大杉と対峙すると、目通り11.5m 樹高30mと言われる巨杉は、正しくこの辺境の山岳集落を暖かく見下ろす神そのものだと云う気がしてくる。
自由奔放に伸びる大枝小枝はこの日当たりの良い山の斜面で元気そのものの様に見える。
撮影2008.11.2