巨樹、巨木巡礼

僕が訪ねた大きな樹を紹介していきます。

塩尻市 小野神社のカツラ

2011-10-26 | 長野県

この桂の巨木が有る「小野神社」は同一社叢に隣接する矢彦神社と殿を並べ、共に信濃国二之宮だとされていますが、行政上「小野神社」は塩尻市でかたや「矢彦神社」はこの塩尻市小野に飛び地として存在している。

社叢すぐ脇には「両小野中学校」と呼ばれる中学校、かたや少し離れた辰野町側には「両小野小学校」が有り、別の行政区にありながら同一学区となっているややこしさです。

元々「伊那街道小野宿」と呼ばれた地だったらしいが、どんな理由が有るにせよ余所者の僕などは、しばし頭がこんがらかってしまう。

ちょっと前置きが長くなってしまいましたが、そんな塩尻市側に建つ小野神社境内に立つ桂の巨木です。

桂の巨古木は既に主幹をなくし輪群生する周りのヒコバエが世代交代を果たし、中でも大きい二幹が主幹にとって代わっている。

樹齢は不明、目通り約13mとされるが?もとよりヒコバエを含めた計測だろうから規模というぐらいのもの・・・・。

それでも確かに神々しく、真新しい社殿の横でまぶしいほどの若葉を芽吹いていた。

因みにこの「矢彦・小野神社」の森はは往古の姿をとどめる社叢として長野県の天然記念物に指定されている。

撮影2009.5.2

 


東筑摩郡生坂村 乳房公孫樹

2011-10-23 | 長野県

韓国石仏行脚でしばらくは置ざりにしていたこのページ、久々のUPです。

国道19号線は犀川沿いに安曇野、松本方面へと続くが途中東筑摩郡生坂村に公孫樹の巨木が有るというのでやって来た。

千曲川の蛇行する扇状地に農地と集落が混在する里山の生坂村、その中心部より南下してしばらく、県道276線に乗り換え、程なく小さな小川を渡ると小立野。

地元では「乳房イチョウ」と呼ぶ巨木はこの地に鎌倉時代からあったという観音堂の境内に、その老獪な姿で立ち尽くしている。

今まさに萌え出るような若葉はこの巨木がまだまだ元気だと言うことを証明するかのように・・・・。

小さな観音堂脇の老公孫樹は「乳房イチョウ」の名の通り主軸と言わず大枝からも何本もの大きな樹瘤を垂れ下げ、そのひとつひとつに祈願のためのものか??半紙を紅白の水引で結わえているのが珍しい。

観音堂正面には大きなわらじと布で造った乳房・・・・。

樹齢約800年、目通り7.0m、樹高35mにも及ぶ巨体は長野県天然記念物指定。

いかにも庶民信仰がまだまだ根強く生きているのがちょっとうれしくなる景観です。

公孫樹の気根を乳房に見立てた信仰は何処の地方に行っても良く見聞きしますが、草鞋は何故なのかは解りません。

撮影2009.5.2