巨樹、巨木巡礼

僕が訪ねた大きな樹を紹介していきます。

海潮のカツラ

2010-09-21 | 島根県

こちら方面に来て2日目の朝、お決まりの様に出雲大社を訪ね,こちらへと寄ってみた。

 ナビ任せで何処をどう走って来たのか定かでないが、雲南市大東の市街を抜け県道24号線を、斐伊川の支流、赤川にに沿って遡る事5分ばかりでそれと解る看板に出会う。

 海潮のカツラが在る日原神社は県道から少し脇道に入った川沿いに在って小さな集落にしては堂々たる古社、桂は石鳥居から境内に登る石段脇に在って、桂特有の株立ちで7、8本の支幹が勢いよく伸びている。

往古、斐伊川流域は日本有数の製鉄地帯として知られ、カツラは製鉄の神である金屋子神の依代、御神木とされ大切にされて来たようです。

鬱蒼とした木々の中にあっては目立ちにくく、主幹ははるか昔に無くなり世代交代を繰り返し今ある支幹は5世代目だと言われている。

確かにビッグサイズに違いなく根元などには、生き抜いて来た気の遠くなる程の歴史を秘めてる様な感じがする。

国の天然記念物として指定された「海潮のカツラ」は樹齢大凡1000年、幹周約20m、樹高約40mとカウントされているようです。

朽ち果てるとも世代交代を繰り返す永遠の命を持った大桂は天まで届けと枝いっぱいに葉を付けている。

撮影2008.9.22


舞鶴市水間、大関ケヤキ

2010-09-17 | 京都府


舞鶴といえば赤レンガ倉庫群と、岩壁の母、今でも軍港の匂いを残して自衛隊基地が有り物々しい艦船が停泊している。


そんな舞鶴も市街地をを抜ければ豊かな田園地帯、西舞鶴の市街地を抜け



国道175号線を道鳴りに進み府道568、571号線と進み由良川の流れに平行する由良川中学辺りで右手、山側に道をとると田園地帯の中にやがて一目でそれと解るケヤキの巨木が見える。


此処は水間集落の公民館前広場の片隅、昔はこの樹の根元に小さな鎮守の祠が建ち,大ケヤキ共々大切に守られてきたが現在祠は,近くの寺に移され子供公園となっている。



ケヤキは根元から大きくえぐられ其の洞は主幹全体に及んでいるが、樹皮がそれを包み込むように大きく脈打っている。



主幹は遠い昔に欠損したのであろう?斜に構えた主幹から大枝が数本延びていてまるで大角を持った大鹿が蹲っているようです。



目通り5.17m、言い伝えに依る樹齢は約1200年、老朽化は誰の目にも否めないが・・・・


今も青々とした葉を大枝一杯に茂らせ樹勢は悪くない、それはひとえに付近住民のこのケヤキに寄せる愛情の現われでもあるように....。



因みに「大関ケヤキ」のケヤキの名称は舞鶴市の木、ケヤキとして大関であると言う理由からだという。


このケヤキについては地元の方の素晴らしいHP が有るので詳しいことはこちらで・・


http://ookinaki.nomaki.jp/index.html


撮影2010.9.11


高浜町日引、気比神社のタブノキ

2010-09-14 | 福井県

棚田100選に選ばれている「日引の棚田」が有る半農半漁の集落に有る気比神社のタブの木です。



気比神社は集落の中ほど、海岸沿いの集落道脇に鎮座する。




道路を挟んで一段下がった境内と思しきアスファルト引きの空き地にズックリムックリの樹塊の様に立っている。




写真でも解るように元気溌剌とも言えず、さりとて息絶え絶えと言うでもなく、枝は短く停められているのか葉を生い茂らせて居るわけでもないが、幹を見ている限りまだまだ強い生命力を秘めているように感じられる。




この境外南よりにも二本並びのタブノキが有って充分に貫禄が有る



傍らの枯れたタブの根元には新しい縄(まるで蛇を思わせるように「とぐろ」を巻いてる)


 この周辺にタブの巨木が多いのは気候風土がこの木に適しているのだろうか??暖地の海岸沿いに多いという事だが紀伊半島では見かけない気がする。



撮影2010.9.11



伯耆の大シイ

2010-09-08 | 鳥取県

地図で見る限りは、前回紹介の大日寺大銀杏とは山一つはさんで隣同士、近場の奈良や滋賀辺りなら少々の隘路もヘッチャラなのだが遠方に来てまで無理はしたくないとバカナビの指示どうり県道まで戻ってうんと大回りで琴浦町浦安にと入る。



県道238号線に乗り換え加勢蛇川沿いの長閑な田園風景の中を遡ること約1.5km 、道路の左手にそれとわかる看板も出ていて駐車スペースにも困らない。


朝から降り続いていた雨も降りやまずとも小降りになっていた。




小高い春日神社の石段を登ると小雨の中に鬱蒼とした大きな樹冠の「伯耆の大シイ」が片方の斜面に身を乗り出すようにたたずんでいる。



さすがに国天、推定樹齢千年、周囲11.4m樹高15m,枝張り東西30m、南北22m、島根県の志多備神社のスダジイとともに日本一と云う事になっているのが頷けるが、近年京都府の舞鶴湾に浮かぶ無人島でこれら以上のスダジイの巨木ガ報告されている。


そちらも見てみたいものだが、未公開の無人島ということなのでどうしようも無い。


話は戻ってこの伯耆の大シイは太短い主幹は地上直ぐ近くで数本に分かれうねりながらせり出すように伸び、樹肌はあの椎の木特有の凄みの有る奇怪な感じがする。



其の樹齢にも係わらず余りにも樹勢が盛んで根元近くからの大量のヒコバエで主幹の周りを取り囲み、いささか見栄えが悪くなっている。


雨の上この始末では納得出来ず、是非とも再度の訪問をしたく思っている。



この辺りはあの伯耆富士と呼ばれる大山の北東部山麓に有って、この樹は新日本名木百選にも選ばれている。



撮影2008.9.21



倉吉市、大日寺の大イチョウ

2010-09-04 | 鳥取県

 鳥取市内を抜け日本海を望んで走るR 9号線、一路西へ西へと走るとR313号線に出会うのでそれを左折、倉吉市内へと入り県道34号線で国府川沿に約10km程遡る。


大日寺は県道34号線を小さな集落に入った中程、小さな田舎寺と言った風情だが かつての大日寺は300余の坊舎を有したと伝える名刹で、当時の本坊は現在地より6町余り(700m弱)西方にあったらしい。



その様なわけで現在の大日寺にこの大公孫樹が有るわけではなくここより500m程県道を遡った左手、山裾の一段高くなった坊跡だと言われて居る古墓群に囲まれて立って居た。



まだ秋も浅い9月の下旬、長閑な谷筋風景を前にして深い緑の中、神秘的な雰囲気の中で佇んでいる。


主幹が5~6本に分かれた様に見える株立ちの公孫樹で一本一本はさほど大きくないが合せてみると目通り11.2mと巨大奈公孫樹で樹高は30mとスクッと伸びていて樹勢も旺盛
推定樹齢の1000年はどうも俄には納得しがたい感は否めない。



周りの古墓群に囲まれ、又濃い緑したたるなかでの訪問だったので光も充分に回らず良い画像にはならなかったが黄葉する頃に訪ねてみたい公孫樹です。



2008.9.21





倉田八幡宮のイチョウ

2010-09-02 | 鳥取県

大雨の中の到着となったが遠出しての訪問、撮影をやめるわけにもいかず、レンズに水滴が付かないよう気をつけて何とか撮影続行、余り満足いく画像には成らなかった。


R53号線で岡山津山方面から千代川沿いに北上、倉田小学校を越えて直ぐに右折、県道292号線を約2kmも進むと広がる田園の中に鬱蒼とした鎮守の森が見える。




292号線から続く参道の奥には鳥居と四脚門其の奥に注連柱、続いて拝殿、本殿へと一列に並んでいる。


此処ではもう出雲型のしりを持ち上げた狛犬が両側にすえられていて、此処はもう出雲文化圏なのだと知らされたような気がする。




拝殿左手に有る大公孫樹が伝承樹齢・1000年、目通り9.7m、樹高37mと重量豊かな公孫樹の巨木で根張りは良く発達して地表を覆い樹盛は盛んだが、根元から主幹と共に支幹も数本に分かれて直立している。


余りの雨足に耐えられず早々に退散してきたが、社叢全体が低湿地を代表する自然林として国の天然記念物に指定されている。



撮影2008.9.21