そこは原始の空気と光に包まれ、時が停まったかの様な錯覚に陥るほど強烈な神の意思を強く感じる場所、まるで此処は別世界の入り口でも有るかの様・・・・・。

<神内神社付近を遠望するとこんな岩が見えるがこれが磐座(いわくら)だろうか??>
この地は熊野の自然崇拝の一環、社殿のない磐座をご神体とする神社でその原始信仰を色濃く残して、7ヘクタールにも及ぶという社叢は余りにも強い個性で迫りくるものを感じる。
国道42号線、三重県最西端の町、紀宝町鵜殿より県道141号線で山手に向かい約3km神内小学校を越え、子安神社への案内板の有る岐れ道につく。

右手脇道に進み小川沿いを暫く進むと子安神社とも呼ばれる神内神社参道前につき、目の前に小さな石の鳥居が有る。


何でも無さそうな小川沿いの短い参道を進めば大岩が現れ、その大岩を引き裂いたような岩の間の参道を進めば目の前には「子安の宮」と書かれた
神門(拝殿)??その奥にも真新しい板垣と拝門に囲まれた磐座(いわくら)、しかし正面からは全容を見ることは出来ない。

神門(拝殿)脇には涎掛けがびっしりと吊り下げられまるで涎掛けの壁に成っていた、勿論「子安の宮」として信仰され祈願されて居る証だろう・・・。

板囲いから見上げるとこんな感じで・・・

ちょっと登って見下ろせば・・・・・大岩が目の前に・・・・細部までは見えない。

参道途中から原始、神の杜を見ると別世界の空気が流れるのを感じる。


大岩を神の手で鷲掴みしたようにさえ見える神楠の木。


それはまるで強烈な神の意思でも有るかの様です。


蛸足の様でもあり・・・

磐を破り、磐に根を張り、磐と共に生きる・・・・・
根元に対して主幹が余りにも華奢に見えるのはカメラレンズのせいだけでは無い。

なんとも強い意志をこの累々とした樹塊の根元に感じる。

根元にある大穴を妊婦や若い女性がくぐると、子宝を授かり、安産間違いなしといわれているようで社叢全体は
三重県の天然記念物に指定されています。

参道、鳥居脇には

ホルトノキの古木が石を抱き込んで 「子守の木」と呼ばれているようです。
撮影2008.12.7