巨樹、巨木巡礼

僕が訪ねた大きな樹を紹介していきます。

肝付(きもつき)町 塚崎の樟

2014-01-28 | 鹿児島県

 

鹿児島、大隅半島中央部、 肝付町塚崎古墳群に君臨するようにその威容を誇る巨古樟。

志布志湾に注ぐ肝属川(きもつきがわ)右岸に大きく広がった長閑な水田地帯の丘陵裾、南限の古墳群と言われる塚崎古墳群、一号墳頂部ににどっかり腰を据え、巨大な根を降ろしている。

古墳の頂部と云う特殊な立地条件にもあり、どこから見ても霊木らしい威厳に満ち溢れ、特に根元近くの大きい洞は何者をも見通す千里眼のよう・・・・・。

樟の巨木が列記される鹿児島に在っても、蒲生の大樟、志布志の大樟に次ぐ巨木で数多くの植物が着床共生、中でも南国らしいオオタニワタリが樹上で見事に育っている。

根元はかなり腐朽化、白骨化が進行、 平成19年度から平成22年度にかけて、枝や樹幹の着生植物を取り除き防腐剤を塗るなど、樹勢回復処置がされたようです。

推定樹齢1200~1300年、目通り14.0m、樹高32m、国の天然記念物に指定され、最近ではパワースポットとしても訪れる人が多いとか??

島津家の守護神として建立された大塚神社の敷地にあたり、その当時からこのクスノキは神木とされ、大切にされてきた。

最早、神を感じることの出来る一樹です。

撮影2011.12.20


志布志(しぶし)市、志布志町 志布志(山宮神社)の大樟 

2014-01-22 | 鹿児島県

大隅半島、志布志の山宮神社境内入口に建ち、威容を誇る樟の巨古木。

鹿児島県、鹿児島市のある薩摩半島と鹿児島湾を挟み対峙するかの様な大隅半島・・・・・、今も噴煙を上げるあの桜島とは反対側、宮崎県境に近い大隅半島の根元、志布志湾に面して志布志市広がっている。

志布志フェリーターミナルやJR日南線終着駅「志布志」のある志布志港付近より南西に約3km、安楽小学校すぐ南側、緑に囲まれながらも明るい「山宮神社」の境内がある。

境内中央を行く参道脇には畿内では見たこともない石像随神像が両脇に坐し、ちょっとした異文化の匂いを感じさせてくれる。

境内、石鳥居入口右手脇に脈打つような巨大な根元を見せ「志布志の大樟」と呼ばれる巨樟が緑いっぱいの樹冠を大きく広げている。

根元が異様に膨らみ、その樹齢の長さを目の当たりに感じられる樹姿をしている。

社伝によれば、この大クスは天智天皇お手植えと伝承され、かつて参道の反対側にも同様な大クスが立ち、威容を誇っていたようですが明治26年(1893)に枯死してしまったとの事です。

巨大な樟の根元周りには木道が設けられ、根元を保護していますが、境内側の根元には大きく口を開いた洞があり、積み重ねた樹齢の長さと重みをひしひしと感じさせてくれます。

主幹の補修痕や、大きな洞は気に掛かりますが樹勢はいたって盛ん、その枝ぶりにも揺ぎは見られない。

推定樹齢約1200年、目通り幹囲17.1m、樹高24mとされ、国の天然記念物に指定されている。

撮影2011.12.20


霧島市隼人町 荒瀬城跡のイチイガシ

2014-01-14 | 鹿児島県

諸手を挙げ、「通せんぼ」する様に荒瀬城跡に立ち尽くす、まるで城守のイチイガシの巨木です。

日豊本線「隼人駅」近くより、国道223号線で南下すること約5km、西光寺の交差点を越え、切通しの低い峠の右手側、斜面の奥が荒瀬城址・・・・。

国道からは巨木の梢さえ見渡せず、見落とし勝ちだが道路右手に案内板と標柱が設置されているのでそれと解る。

進入路を進むと国道からは陰に成り見えない谷間に成った左手斜面に、ささくれ立った木肌の荒々しいイチイガシの巨木が迎えてくれる。

目通り6.2m、樹高20m、地元では千年樫と呼ばれ、霧島市の天然記念物に指定されている。

荒々しい樹勢を見せ、まだまだ意気軒昂・・まるで野武士にも似た風貌で立ち尽くす。

撮影2011.12.19


霧島市隼人町  鹿児島神宮の大樟

2014-01-08 | 鹿児島県

霧島市隼人町、大隅正八幡(おおすみしょうはちまん)と呼ばれ、大隅国一の宮の鹿児島神宮に立つ大樟。

鹿児島、錦江湾(鹿児島湾)の最奥、その錦江湾を包み込むように突き出す薩摩半島と大隅半島の分岐付近に有る霧島市隼人町。

あの「大隅隼人」の名で知れた「日豊本線隼人駅」依り北へ約1km、南面する山裾に鎮座する。

境内には数本の巨樟が聳え立つが、参道中壇、右手に立つのが鹿児島神宮御神木の巨樟・・・・、伝承樹齢800年、目通り6.2m?、巨樟の多い、ここ鹿児島に在ってはそれほど特別な巨樟では無い。

しかしもう一本、参道入口、太鼓石橋の手前、右手の樟は御神木にも増してちょっと見もの・・・。

此方の個体は根元に巨大な瘤を蓄え、まるで岩塊の様にも見える・・・・ちょうど下校途中の小学生が通りかかったのでコンチワとバシャ。

この巨樟には何の掲示板も無いのだが・・・鹿児島神社の樟と称されるのは、どうもこの個体ではないのだろうか??

根元をアスファルトに固められ、白骨化しているものの新しい樹皮がそれを隠す程に元気です。

撮影2011.12.19


鹿児島県薩摩川内市  新田(にった)神社の大樟

2014-01-02 | 鹿児島県

九州第二の大河、川内川右岸の小高い神亀山(高さ70m)に鎮座する新田神社の大樟。 

薩摩川内市は、薩摩半島の根元、東シナ海に面した自然豊かな地方都市。 

新田神社は肥後オレンジ鉄道上川内駅の南約1km、神亀山(高さ70m)の山頂にあり、ニニギノミコトを祭神とし、かつて、薩摩国一の宮として呼ばれた風格を今でも残しています。

境内への長い石段参道の上部、境内に近い右手脇、朱の柵に囲まれ、主幹を途中で失った巨古樟が聳え立つ。

七五三縄を巻かれた根元は既に向こうが見える程のがらん洞・・・、地上2mの主幹には「大穴牟遅神(おおなむぢのかみ)」の像が刻まれて居るらしいが確認できなかった。

苔むし、シダ類が寄生する巨古樟は樹齢2000年と伝わって居ますが約800年足らず、目通約10m・・、相当痛みが酷く行く末が案じられます。

かたや、参道左脇にもかなり大きく、こちらはまだまだ元気な大樟が聳えて居ます。

本殿脇から、「天孫ニニギの陵」 と言われる「可愛山(えのやま)陵」への参道途中にも、すっかり骨川筋衛門に成り果ててしまったような巨樟が立ち尽くしていた。

信仰の山だけに、手つかずの巨樟の森として残ったのだろう。

撮影2011.12.19