巨樹、巨木巡礼

僕が訪ねた大きな樹を紹介していきます。

小城市 須賀神社のクスノキ

2013-10-31 | 佐賀県

 

小城市中心街のほど近く、須賀神社の鳥居近くに聳え立つ大樟。

須賀神社は祇園川沿いの城山という小高い山上に鎮座していますが・・・・、

この樟は須賀神社参道橋の手前、上町公民館脇の空き地にどっしり腰を下ろして居る。

付近はちょうど市街と郊外が溶け合うところ、街の匂いと田舎の景観が同時に見れるような場所・・・、直ぐそばには「小城羊羹」の名で親しまれる老舗の建物も見える。

樹齢約430年、目通り10.5m、どっしり大地を捕まえ実に堂々としていますが、大きく三幹に岐れた根元に大きな洞を造っています。

しかし方向を変えてみると、どっしり、いかにも逞しく、その樹冠は一木森を造るが如く聳えています。

撮影2011.12.17


有田町 有田の大公孫樹

2013-10-25 | 佐賀県

 

日本の磁器発祥の地、有田焼で知られる有田町の風情ある佇まいの中、国の天然記念物に指定された公孫樹の巨木です。

JR佐世保線上有田駅より北へ約500m、街並みを貫く県道233号線を少し迂回した市道脇にそれと解る掲示板と小さな駐車場が有り、脇の路地を進むと、この大公孫樹が立ち尽くしている。

路地より見ると正面に市杵島(いちきしま)神社があり、その前の広場を挟み、雰囲気の有る土塀(磁器塀かな?)を背に聳えて居る。

もう少し時期が早ければとと悔やまれるほど周りに黄葉を落とし、すっかり冬姿の大公孫樹は、目通り9.3m、樹高40m。

伝承樹齢1000年は、俄かに信じがたい程の樹勢、主幹にもそれほど大きな傷みは見えない。

江戸時代の後期、文政11年(1828)の大火が襲い、街は焼き尽くされたが、この大公孫樹の隣家、池田家だけが焼け残ったと言われて居る。

撮影2011.12.15


八女市 鈍土羅(どんどら)の樟

2013-10-20 | 福岡県

前回紹介の「南馬場の大樟」の直ぐ近く、鈍土羅(どんどら)と言う妙な地名を持つ地の鎮守に立つ巨樟。

神社らしくもない、児童公園の様な境内の中央に君臨して聳え立つ神木の巨樟、肝心要の熊野神社は片隅に簡素な祠があるだけ。

この楠は、往古、熊襲(くまそ)討伐に従軍して戦没した朝廷側の将士を葬った墓標変わりに植栽されたものだとされ、「七つ塚」と呼ばれるものの一つだといわれています。

大正初期初、この樟の根元を掘ったところ、内部に朱の彩色を施した石棺と、ほかに土器数片が出土したと言い、石棺の一部が根元に置かれて居る。

巨樟は目通り15.2m、樹高30mと言う巨体、しかし御覧の通り、昭和43年の台風により太枝の一本が引きちぎられて居る。

その部分は既に白骨化、しかしその傷を隠すかの様に他の太枝は樹勢旺盛まだまだ若々しい。

傷の隠れる反対側から見れば、伝説の墓標の樟としては若過ぎの様に見え、多分その話が事実とするならこの樟は何代も世代交代を繰り返したのだろう。

現在、福岡県の天然記念物に指定されて居る。

撮影2011.12.16


八女市 南馬場の大樟

2013-10-15 | 福岡県

社殿を覆い隠さんばかりに伸び立つ大樟。

一体北九州に楠の巨樹と言われるものはどのくらい有るのだろう???

どこの神社、寺に行っても楠の巨樹ばかりの様な気がする。

国道3号線、矢部川畔の馬場交差を西へ約500m、矢部川と矢部川に合流する支流の狭間域に位置する南馬場「熊野速玉神社」に立ち尽くしている。

熊野速玉神社と云えば三重県南部の熊野市、この地域には熊野神社が多く見受けられるが、どうしてそんなに遠く離れた神を勧請したのだろうか??

社伝に拠れば 天武天皇の時代、白鳳24年(673)、神社建立と同時に、御神木として植えられたと伝えられている。

しかしこの樹姿はまだまだ若々しく、ましてや1300年もの長い歳月を生き存えて来たと言う老獪さは感じられない。

目通り10.4m、樹高35m、・・・・・神社建立と同時に、御神木として植えられた樟の孫にでも当たるのでは無いだろうか??

 因に、福岡県の天然記念物に指定されて居る。

撮影2011.12.16


久留米市 高良大社(こうらたいしゃ)の大樟 

2013-10-10 | 福岡県

 

久留米市街の東方、耳納連山の高良山中腹に鎮座する高良大社の大樟です。

高良大社は筑後国一宮の式内社として仰がれ、社殿は重要文化財に指定され、神社建築としては九州最大の大きさを誇る格式高い古社。

裏山には7世紀半ば以前の築堤と推定される、国の史跡「高良山神護石」の列石遺跡蛾有る事でもよく知られて居る。

神木の大樟は社殿に向かい右側の境内端、低い木柵で守られるように聳えています・

並立する二本の大楠は大きい方を1号樹、他を2号樹と呼び、共に神木とされ、しめ縄を掛けられて居ます。

1号樹は巨大な株を持つ下膨れ、株元の直ぐ上で大きく二股に岐れ大きな樹冠を作っています。

目通り約9m、樹高23.5m、大きな損傷は見られず、まだまだ若々しく見えます。

一方こちらは2号樹、目通り4.7mと随分小振りですが・・・・・、共に樹齢400年、福岡県の天然記念物に指定されています。

撮影2011.12.16


久留米市 北野天満宮の大樟

2013-10-04 | 福岡県

行っても行っても、何処へ行っても楠の巨樹ばかり。

西鉄甘木線北野駅の直ぐ南、筑後川に注ぐ陣屋川の迂回枝流右岸に鎮座する北野天満宮、朱塗りの太鼓橋を渡って直ぐ左手、特徴のある石鳥居脇に聳える大樟。

なんと形容すれば良いのか見事なしもぶくれ、まるで巨大な土団子に枝付きの串でも突き立てたような・・・・

巨大な根回りはその根元で約22m、樹高は17.5mと以外にちんちくりん。

因に樹齢は900年余りとか??とにかく異様な樹姿を誇って福岡県天然記念物に指定されています。

一方だだ広い境内の突き当たり、楼門を真ん中に一対の巨楠が立っていて素晴らしい景観を醸し出しています。

この一対の樟も中々の巨木ぶりですが、この地域では特別に取り上げるべき存在では無いのかも??

因にこの北野天満宮は天喜二年(1054)に京都の北野天満宮の分社として建立されたと云う事です。

撮影2011.12.16