巨樹、巨木巡礼

僕が訪ねた大きな樹を紹介していきます。

久留米市 善導寺の大樟

2013-09-29 | 福岡県

九州には楠以外の巨木は無いのかと思うほど・・・・、又々楠の巨木です。

九州道久留米ICより東へ約6km、筑後川に注ぐ巨勢川左岸、穀倉地帯の広がる中、大きな山門を持つ、名刹「浄土宗光明院善導寺」がある。

善導寺は広大な敷地に数多くの伽藍を配した一大寺院、釈迦堂への参道右手脇に二本の大楠が聳え立って居る。

一見、三株に見える大楠は、向かって左手1号樹、大きく洞を空け背後の一株と連理癒着した2号樹。

1号樹は目通り9.5m、樹高39m

2号樹は目通り12.3m、樹高41m。

2号樹の主幹には大きく深い空洞が見られるものの樹勢は頗る旺盛。

緑濃い苔のの大地にどっしり腰を下ろして、共に樹齢は800年・・・・、開山「聖光上人」のお手植えだとされ、福岡県の天然記念物に指定されています。

撮影2011.12.16


朝倉市杷木志波 志波宝満宮(しわほうまんぐう)の楠

2013-09-24 | 福岡県

前回紹介の水神社より、前の国道386号線で東へ約1.5km、志波宝満宮参道入口に君臨する巨楠です。

志波宝満宮の鎮座する杷木志波は筑後川右岸に建ち並ぶ古い集落、背後の丘陵上に「志波宝満宮」が鎮座してりますが、社叢全体が暖地性樹木の杜として、福岡県の天然記念物に指定されています。

背後すぐそこに筑後川が見える在所道、志波宝満宮の石鳥居と境内への登り石段・・・その左手、なだらかな斜面原に巨大で異様な巨楠が聳えて居る。

この巨楠は連理らしいのですが石段側からでは全くそれと気づかない。

ゴツゴツした巨大な主幹にはしめ縄が巻きつけられ、神木で有る事を窺わせる。

巨楠上部に回り込むとこの通り主幹の中心部が大きく抉れて異様な姿を晒しています。

この抉れた部分は、右側の主幹の半身が焼け爛れ左手楠が寄り添うように合体して居るらしい・・・・。

誰の目にも大きい洞を持つ一本の巨楠に見えるのだが・・・

洞の根元を見てみると、中心部に腐朽の痕が無く・・・連理なのかなあと頷け無くはない。

樹齢450年以上、目通り9.8m、根回り15.3m、樹高20m。

これだけ巨楠ばかりを見せ付けられると驚きが無くなってしまう、ああ、こんなもんかと・・・・・・。

撮影2011.12.16


朝倉市山田 水神社の大樟 

2013-09-16 | 福岡県

前回紹介、「恵蘇八幡宮の大樟」からちょうど見下ろせる水神社境内に君臨する大樟。

筑後川「山田大井堰」の取水口に在って、水を司る為の神社なのだろう・・・・、小さな社なのだが境内は付近住民の憩いの場となって居る。

社殿とこの地の土地改良区などの建物の間に立って窮屈そうに太枝を四方八方にに伸ばしている。

この大樟は社殿建築に際し、約2m程も盛土され、当時の根元を見ることは出来ません。

目通り8.2m、樹高21m、樹齢は不明ですが、まだまだ若々しい壮年期のように感じます。

福岡県の天然記念物に指定されていますが、いかにこの地域には巨楠が多いと云えども、無粋な建物に囲まれた大樟は可哀想過ぎる気がします。

撮影2011.12.16


朝倉市山田 恵蘇八幡宮の大樟 

2013-09-11 | 福岡県

均整のとれた樹姿ゆえ少しスマートに見え過ぎ、その巨大さが表しにくい。

この巨楠の立つ恵蘇八幡宮は応神天皇、斉明天皇、天智天皇を祭神とし、「日本書紀」斉明天皇七年条にある朝倉杜にも比定される古社。

前回紹介の「下古毛(しもこも)の大楠」より筑後川沿いに東へ約4km、以前に紹介した「隠れ家の森」とは目と鼻の先、筑後川が蛇行する国道386号線沿いの山側斜面にそれと分かる姿で立って居る。

目通り9m、樹高約32m、樹齢は不明ですが・・・、見たところ大きな傷みもなく元気そのものの壮年期の大樟の様です。

ちょうど本参道の石段と、脇参道を隔てる斜面に力みなぎる巨根を降ろし君臨している。

下方筑後川堤には水神社の巨楠が見下ろせ・・・・この辺り一帯が巨楠の森であった事を窺わせるに充分。

ちなみにこの巨楠は福岡県指定天然記念物。 

撮影2011.12.16


朝倉市 下古毛(しもこも)の大クス

2013-09-05 | 福岡県

朝倉市の筑後川沿いには楠の巨樹が密集しているが、大分自動車道「朝倉IC」のすぐ南側にも巨大な樹冠を見せる 「下古毛の大クス」が有る。

以前このページでも紹介した国天「隠れ家の森」より県道14号線で西方へ約3km、筑後川右岸の田園地帯に有る下古毛集落。

ちょうど集落の中程、集落センターの傍らに簡素な観音堂が建ち、御堂を覆い守るかの様に「下古毛の大クス」が聳え立つ。

どっしりと腰を据え、仁王立ちして諸手を突き出した様なその姿は、子供が描く大きな木を彷彿とさせるに充分・・・・・。

絵に描いた様な巨樹らしい巨楠だと云う事が出来る。

まだまだ若々しく活力一杯に見える大楠は、目通り13.3m、樹高26m、樹齢400年以上とされています。

それにしてもウエストが見事にくびれ、どっしり大地に息づいて居る。

これだけの大楠がこの地では無冠の巨樹だと云う事です。

撮影2011.12.16

 

朝倉市須賀 志賀様の大楠

2013-09-01 | 福岡県

楠の巨樹が多いこの朝倉市にあっては余り目立たない存在なのか??ちょっと割を食ってる巨楠です。

斉明女帝の百済援軍の際、海上安全を祈願するため、志賀大明神を祀った場所とされ、この楠を「志賀 様の大樟」と呼んでいる。

朝倉市役所より南西に約10km足らず、山裾に拓けた小さな里山集落の在所道沿いに立つ。

大樟は道路脇を流れる小さな溝の様な小川淵より斜めに起ち上がり、途中で向きを替え大空へ向かう。

目通り10m、根回り14.8m、樹高22m・・・福岡県の天然記念物に指定されている。

地表の根元には大きな洞が口を開け、その下からは清水が湧き出し、小川に接する根際はいつも水に浸かっています。

傍らに床だけのお堂と、傍らには水神様を思わせる様な石祠が有ります。

もはや、この樟も神格化されて居る様な気がしました。

撮影2011.12.16