熊野巨木ドライブの第一目的はこの大楠に逢う事でした。
三重県最大の巨木と言われる「引作の大楠」葉みかんの産地として知られた太平洋熊野灘に面する三重県御浜町引作の地の引作神社のご神木です。
多分ここも先に巨木ありき、この巨木自身が神だったに違い無く、後に祠を建てたものでしょうが??、まさしく小さな鎮守の大きな楠です。
遠めには、山の斜面から大きくせり出した樹冠が整っていて、さほど大きくは見えなかったのですが近づいて主幹の根元に回ると圧倒される巨大さです。
樹齢1500年、樹高31.4m、目通り幹周15.7m、枝張りは東西35m、南北42m、根元から4.4mのところで5本の幹に分かれ、一本の幹だけでも最大のものは幹周5.7mもあるようです。
根元には写真でも解るように人が充分入れるほどの大きな洞があって中がどうなっているのか少し気になりました。
また、この楠は明治44年に、この付近にあった7本の杉の巨木と共に切られることになったが、これを知った博物学者の南方熊楠が民俗学者として有名な柳田国男に至急便を送り、その尽力で伐採を免れた話は有名です。
つい最近になって、この楠の支幹の1本が折損したと言うことを知り、痛々しい写真も目にしました。
僕が訪れたのは2007.5.3、折損は2007.9.29の事のようです。
折損したのは際右端の支幹のようです
平成元年の環境庁全国巨樹調査で三重県随一の巨木として紹介され、平成2年には「新日本名木百選」に選ばれています。
撮影2007.5.3