巨樹、巨木巡礼

僕が訪ねた大きな樹を紹介していきます。

清滝のイブキ

2007-08-28 | 滋賀県

 


どこをどう走ったのか、殆どナビ任せでここまでつれて行ってもらいました。


清滝集落は東海道本線の柏原駅に近く、後で地図を見ると名神関が原で降りると近いようです。



その昔京極氏が伊吹山に城館を建てたとき山からイブキの苗を投げ苗木の落ちたところを墳墓の地に定めたという伝説が伝えられ、このイブキはそのときの苗が大きく育ったものだと伝えられています。



集落の中ほどの路地を入ったところ、堀井家の一画、氏神様の背後にあの独特なうねるような主幹が伸びている。


深い溝はところどころに洞となって、空洞化が進んでいて白骨化した枝も見られる。



イブキ独特な枝ぶりも大きくひろがって、主幹の根元から仰ぎ見るとその造形は美しい。


樹齢700年、幹周り約5m、樹高10m、米原市の文化財に指定されている。


撮影2007.6.3


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八坂神社のケヤキ

2007-08-23 | 滋賀県

 


前回、紹介した父公孫樹のちょうど対岸、多分下板並地区の鎮守。



境内正面入り口にある大きな石鳥居にはまだ勧請縄が残っていた。



神仏習合の名残を色濃く残した境内右手の石仏を集めて祀った小さな祠の横手から、大きな幹の姿のいいケヤキの巨木が美しいたたずまいを見せている。



環境庁のデーターによると幹周り約6m、樹高21m、樹齢約300年以上ということになっています。



山深い小さな集落の鎮守の森で息づく大きなケヤキ。



石仏と巨木がどことなくほのぼのとした空気を醸し出してみるものの心を癒してくれるようです。


特別な指定はなく隠れた巨木です。


撮影2006.6.3


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諏訪神社の乳公孫樹。

2007-08-19 | 滋賀県

 


滋賀、岐阜県境に在る伊吹山、滋賀県側山麓の米原市伊吹町上板並集落の諏訪神社境内にある大銀杏。


この樹は検討を付けていったのですがまったく見つけられなかった。



姉川対岸からの伊吹山


集落の鎮守の神社だと思っていたのが誤り、集落には八坂神社という鎮守があって、大きなケヤキはあるが公孫樹の巨木はありません。


都合よく、野良仕事をしてる年寄りの人がいたので聞いて見ると、はるか対面の山の方を指して、あの辺りだとしか・・・・。



あの辺りだという、姉川の橋を渡って、山裾辺りの神社参道らしくない山道をしばらく進むとそれらしき祠があって、境内らしく思しきところにこの公孫樹の老木が立っている。



遠くからは、杉林に混在してしまってこの巨木だとはわからない。


殆ど近所の人でさえ訪れることがないのか、かなりの荒れようです。



公孫樹葉古く大きくなると乳房のように樹瘤を垂れ下げることが多く乳公孫樹の名前で呼ばれる巨木も全国には多くあるようです。


諏訪神社の乳公孫樹は、幹周り7m、樹高30m、樹齢約400年だと説明されています。



根元よりも枝別れした辺りの幹周りが一段と太く、どうも不安定な形をしています。


谷川沿いの小さな神社の境内という場所はこの公孫樹の巨木には恵まれすぎるほどの環境です。


撮影2007.6.2


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金毘羅さん(慈眼寺)の三本スギ

2007-08-16 | 滋賀県

 


名神の彦根インターから国道306号線を少し多賀大社方面に走ると左手に慈眼寺のへの案内板が目に付く。


その野田山交差点を左折、名神の下を潜り抜けて集落内を少し進むとこの慈眼寺の脇に着く。



地元では金毘羅さんと愛称されて、神仏混交のまま現在に至っているようです。



急な石段をのぼりきった左側の鐘楼脇に天を突き刺して聳える三本の杉が在る。



この寺に十一面観音が奉安された記念樹として植えられたと伝えられ樹齢1260年とされている。



最大の杉は、樹高40m、幹周り5.1mと記されて、三本の巨木が一ヶ所にまとまってそびえる姿は壮観で、「金毘羅さんの三本杉」として住民から親しまれている。


撮影2007.4.28


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米原市杉沢のケヤキ(野神)

2007-08-14 | 滋賀県

 


伊吹山の南山麓に位置する旧伊吹町杉澤集落の北に「杉沢のケヤキ」が在って、やっぱり湖北の例に漏れず「野神」として大切に祭られてきた。



この木は昔、村落が山麓側にあった頃の西南結界にあたるとも推定され、また集落の中心部に豊臣秀吉等にまつわる勝居神社があって、この境内にもケヤキの古木が何本も大きく枝を広げています。



 


この木は集落の北の結界を示すものともいわれており、今は車の通行も多い道路わき、交差点近くにあって決して巨木にとっていい環境だとはいえないが樹勢は盛ん、いずれにしても地区の歴史を証すものとして重要な巨木であるらしい。



杉沢のケヤキは1本の杉の木を抱き込むような形で共存していて面白い姿です。



説明板では幹周/5.1m、樹高/27m、樹齢/推定600年、滋賀県指定自然記念物


撮影2007.4.28


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長岡神社のイチョウ

2007-08-13 | 滋賀県

 


天下分け目の関が原の近く、伊吹山の山懐、滋賀県 旧山東町の中心部長岡地区、旧山東庁舎裏、天野川の畔に長岡神社が鎮座している。


 


神社の鳥居は、天野川の西岸いっぱいに建っていて乗用車が1台やっと通れるほどの空間しかありません。



この神社の神木であるこの公孫樹の巨木は石の鳥居横から斜めに主幹を川の方に突き出す形でたち尽くしている。



幹周り、5.7m、樹高27m、推定樹齢800年の表示板がある、しかし目通り実測7.2m。



中世に現在の地に遷宮されたが、このイチョウはその当時から神社とともに育ったと言われ、地域住民にも昔から親しまれているが、雄株で銀杏は結実しない。



僕の訪れた、4月28日、この公孫樹の木はその若葉を枝一杯に付け、目の前の天野川には川幅一杯に鯉幟が泳いでいた。



境内に入ると正面本殿右横にはケヤキの巨木がその古木然とした姿を見せている。



目通り6.3m、樹高23m、樹齢は不明、公孫樹とともに神木としてあがめられている。



根元の根上がりが、この木に威厳を与えているが、大きな洞も在って樹盛は決して旺盛と言えるものではありません。


しかしこの傷ついたケヤキをこのまま見殺しにするには余りに忍びない。


2007.4.28


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