巨樹、巨木巡礼

僕が訪ねた大きな樹を紹介していきます。

信楽・畑の都しだれ桜

2009-04-20 | 滋賀県

灯台もと暗し、ついつい近くなので見落としてしまっていた桜の銘木です。

信楽、畑は家から車で約30分、狸の置物で有名な信楽の町から山中に入った山里に開けたた小さな集落で、都桜と呼ばれるこの古木は集落の寺院跡だと言われる小高い丘の上にあって周りの長閑な山里風景に溶け込んだ景観がすばらしく、この桜の時期には自家用車が大挙しておしよせ小さな集落は大賑わいになる。

ここは花の無い時期には車に出会うことも無いほど閑散としたところなのだが僕の訪れた4月12日は写真の通りの大賑わい。

4月4日にここを訪れたときにはまだ一輪の花も開いていなかったのですが、その後の1週間が馬鹿暖くなり一気に満開を迎えたようです。

京都市内や、近くの平地では桜吹雪が始まる頃にやっと見ごろを向かえたようです。

樹齢400年、樹高約12m、幹の最大周囲、3.7mと言われているエドヒガンザクラです。

何年か前までは樹も衰弱していて花も少なかったようですが樹木医も入り地元の人たちの熱意も相俟って、ここ数年元気を取り戻し枝いっぱいに見事に花を咲かせている。

撮影2009.4.12

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専福寺のケヤキ

2009-04-08 | 福井県


主幹の目の前に立つとまるで大きな壁の前に居るような存在感のあるケヤキの巨木です。



奥越、大野市街より美濃街道と呼ばれるR158号線で美濃方面に向かってしばらく田園地帯を走り、君が代橋交差点を右折、そのまま5分も道なりに走るとやがて、右手田んぼの向こうに長屋門に鐘楼を乗せたような浄土真宗専福寺山門右脇に巨大なケヤキの主幹がみえる。



長閑な水田の中に溶け込むような田舎寺院を守るようにどっかり腰を下ろしたこの大ケヤキは国の天然記念物に指定されている。



主幹の中が腐植し危険になったので、高さ8 mぐらいで切られてずんぐりむっくり、伐られた主幹の上にはトタン屋根が掛けられ雨水から守っている。


僕の訪れた四月の末、遅い奥越の春が一気に萌え出しこのケヤキも少なくなった枝にいっぱい輝く若葉をつけていた。



山門 を入って目の前に立つと巨大なケヤキの主幹と懐かしい匂いのする山門の景観がすばらしい。



樹齢800年、目通り幹周り9.0m、樹高約10m。



目通り9mの根元は更に巨大で、その重量感と風格はこの地の厳しい気候に、気の遠くなるような時間を生き抜いてきたものだけが持つ威厳を感じる。



撮影2008.4.27


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勝山市鹿谷町西光寺白山神社の大杉

2009-04-06 | 福井県


杉という樹は一般の概念では主幹がまっすぐに伸びていて,はるか高い梢に枝を伸ばして葉を茂らせているものだというイメージが強いがそんなイメージを見事に裏切ってくれる樹様の巨杉です。


昨年春GW初め、奥越の巨樹を追いかけた時に立ち寄った巨木です。


勝山街道と呼ばれるR418号線で九頭竜川沿いに勝山市に入る途中越前鉄道、勝山永平寺線の発坂駅近くを通る県道31号線でしばらく南下、本郷の信号で右折して鹿谷町西光寺集落へと入っていく。



右手山裾に西光寺城跡と記された大きな看板が見えるがその少し手前の杜が白山神社で、田んぼの向こうに確かに大きな木立も見える。



白山近くのこの地域には白山神社が無数に存在していて、巨木もその開闢者である泰澄上人にまつわる伝説が多い中、この木は弘法杉と呼ばれ、弘法伝説の杉であることが不思議な気がします。



ましてやここは白山神社、その上この杉はご神木と言うから尚更妙な気がします。


弘法杉は境内の一段高い所で腰をすえ、根元直ぐから太い4本の主幹が立ち上がり、脇からも荒々しく太い枝が地上すれすれまで伸びていて杉としては異常な姿ですが、これが典型的なウラスギの形だそうです。



一見、人工的に手を加えないとこのように自由奔放、我侭放題、伸び放題になるのだと思っていたのですが、気候的に左右されての樹姿でもあるようです。


樹齢500年、樹高35m、目通り幹周り9.0m 、まだまだ若々しくまだまだ成長過程にあるように見受けられます。


撮影2008.4.27


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大石脇出の大桂(芽吹き、更新」)

2009-04-04 | 滋賀県


この大桂の木は僕の家から車で約く30分足らず。


滋賀県大津市の京都府境の近く、琵琶湖から流れ出す瀬田川が宇治川と名前を変える辺り、弘法大師建立と伝えられる古刹立木観音(安養寺)


傍の鹿跳(ししとび)橋から、信楽へと伸びる国道422号線へと進む。




信楽川に沿った渓谷沿いに10分ほども走るとやがて谷間に集落が見え始め、今は富川町三丁目と名前を変えたこの谷間最終集落、旧脇出の集落が右手側に見える。


道路は新しいバイパスで快適に走ってってしまうとアッと言う間に通りすぎ、まったくこの桂の巨木に気づくことは無い。


現に僕も何度と無くここを通っていたが幾度と無く気づかずに通りすぎていました。




新しいバイパスから集落への旧道に入ると直ぐ左手山裾にこの桂の木がそびえている。


昨年、夏の終わりとつい最近ここを訪ねる事が出来たので夏姿、冬姿の両方を一度に紹介します。




集落は約く10軒ほどが山裾の軒を連ねる典型的な山里で、集落脇の斜面一面には野獣除けの電気柵を張り渡していて


いやがうえにもこの地が大自然の真只中に有るということを知らされる。




夏姿の桂は清清しい青葉を枝いっぱいにつけまさしく緑陰を造っているが冬姿のそれは孤高の巨木とした感がある。


見た通りかなりの巨木なのですが環境庁のデーターからはまったく洩れています。


樹盛はこの上なく良好、主幹も若々しく、主幹を取り囲む桂独特の樹姿もなかなかのものです。



データがまったく無いので良く解りませんが、目通り約7m、樹高は約25mといったところでしょうか??


ロケーションも良く、あまり知られていない桂の巨木として僕のお気に入りです。


近場でもあるので又花の時期にも出かけようと思っています。


撮影2008.9.28 : 2009.3.8


追加画像です。



芽吹きが始まって、こずえが赤く染まっています。



撮影2009.4.4


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亀山 正覚寺のツブラジイ

2009-04-03 | 三重県


伊勢方面を訪れるには良く通るR25号線、人呼んで名阪国道。


ここは珍しく高速道路状のつくりにも関わらず一般国道で、走行車両のスピードや事故の多さで人知れず有名な道路です。


このR25が名前を変えて有料道路になる手前のインターが亀山で、この地は交通の要所として車がひしめきあっています。



インターから約20分ほど東に走った県道646号線沿い、小高い岡の上に有る正覚寺のツブラシイです。


国道から正覚寺に上る細い道は直ぐ門前に着き正面本堂左脇にこのずんぐりとしたシイの木が目につく。


本堂から続く墓所への入り口に当たるこの場所は小高く眺めも良く、日当たりも良い。



ツブラジイなのかスダジイなのか見分け葉付けにくいが巨樹として良く見かけるのはスダジイが圧倒的に多いような気がします。


写真のように主幹には大きな空洞が広がっていてまさしく表皮居間で生きながらえているようにも見えますが、樹盛は良く樹冠はびっしり若葉を生い茂らせていました。


根元といわず主幹からもひこばえが元気に吹出し、老いてますます盛んなようです。



目通り約6m、樹高約10m、樹齢は不明ながらも威風堂々の風格でたたずんでいる。


撮影2008.4.5


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