巨樹、巨木巡礼

僕が訪ねた大きな樹を紹介していきます。

秋田県横手市大森町八沢木 銀杏の木台の大公孫樹  

2017-02-09 | 東北六県

 

 国道13号線横手市方面から県道29号線を西進、雄物川を越え八沢木の山間部に入るり、県道265号線との分岐を直進すると、やがて右手コンクリート擁壁の高台にそれと判る公孫樹の大木が見える。

 この高台に車を乗り入れる道路などはなく、脇道にに車を捨て置き、擁壁に造られた階段を登ると狭い平地があり、右手奥に小さな祠と、蘖をつくねた様な公孫樹の大木が立ち尽くしている。

 

元々この地は寺院の境内・・・案内板に依ると布教に訪れた舟渕玄鑑が、この地で廃寺となっていた真言宗の寺を再建し、曹洞宗護法山曹渓寺を興し、記念にイチョウを植えたのがこの公孫樹だと言う。

 現在、曹渓寺は1.5kmほど東方の字北野に移転・・・この公孫樹だけが残されている。

一見カツラの巨木の様にも見える樹姿が枯淡さを表して圧巻だが場所・ロケーション共に優れず、これでは人も来ないだろうと・・・

樹齢・伝承600年:目通り6.6m:樹高20m

横手市の天然記念物指定ながら、ちょっと寂しそうな公孫樹の巨木です。

撮影2012.9.18

 


秋田県湯沢市 川連の朴の木(ホオノキ)

2016-11-22 | 東北六県

 

秋田県南部の山形県と宮城県との県境近く、国道108号線から脇道に入った川連(かわづら)集落外れ、千代世神社境内の簡素な社殿脇に立つ日本最大クラスの朴の木。

 

 根元で大きく二股に分かれ、その部分では少し腐朽進んでいる様にも見えるが・・・

全体的に受精は盛んで、あの大きい朴葉を青々と茂らせ、夏の日に大きな木陰を提供してくれていた。

 

樹齢約500年・目通り10.7m・樹高約10m・・・日本最大クラスとは言え何の仰々しさもなく、のどかな村外れに立ち尽くしている。

撮影2012.9.18

 


山形県 津金澤の大杉

2016-08-30 | 東北六県

 

県道51号線で上山方面から山形市内方面に車を走らせていると「東北自動車道」を潜る寸前で側道に入り、どんどん奥へ進めば熊野神社の参道に辿り着く。
 
 
社殿に続く石段参道を登って行くと途中、踊り場右手に異様な杉の巨杉が聳えている。
 
 
境内にたって振り返るとこんな塩梅・・・
 
 
異形に膨らんだ主幹から数本の副主幹に分かれて点を目指している。
 
案内板によれば、往時大杉がもう1本あって、こちらが雌杉、もう1本の方は雄杉と呼ばれ、神木とされていたという。
 
弘化元年(1844)頃、雄杉の方を伐採したところ、村に疫病が流行し、神罰と恐れた村人たちは、神の怒りを鎮めるため、「大杉大明神」の碑を建立して、大杉を供養した。
 
 
現在残る津金澤の大スギは樹高33m:目通り9.3m:推定樹齢1000年と言われ、山形県の天然記念物に指定されて居る。
 

撮影2012.9.17

場所はここ・・・

 

 


羽黒山の爺杉(じじすぎ)

2016-06-23 | 東北六県

 

この東北めぐり旅では是非とも寄ってみたい巨樹の一つでした。 

羽黒山随神門近くの駐車場に車を捨て置き、朱い門をくぐり・・・

 長い石段参道を登ること約10分弱、国宝五重塔を背に立ち尽くしている。

爺杉(じじすぎ)と呼ばれるこの巨杉には、婆杉(ばばすぎ)と呼ばれる相方が居たらしいのですが、明治35年(1902年)の暴風により倒木、以来単木の

爺杉として国指定天然記念物指定(1951年6月9日)されている。

樹齢約1000年以上、目通り8.2m、樹高30m。

撮影2012.9.17


山形県 湯田川の乳公孫樹

2016-05-15 | 東北六県

山形県の日本海側、僕の京都でゃ馴染みの薄い鶴岡市、その湯田川温泉街の奥にこの公孫樹の巨木が腰を据えている。

杉並木の石段参道を登りきった踊り場脇・・・

白雉元年(650)創建と伝える延喜式内社「由豆佐売神社(ゆずさめじんじゃ)」の本殿と対峙するように立って居る

「乳イチョウ」の名前の通り大きく長い気根を何本も垂れ下げ、株元には小さな祠が祀られ、公孫樹自身も信仰の対象に成っている事を窺わせる。

樹高37m、 目通り7.3m、 樹齢300年以上と言われていますが、300年前には既に大公孫樹で有ったようです

撮影2012.9.17


山形県長井市 伊佐沢の久保ザクラ

2016-03-07 | 東北六県

 

本来なら桜の巨古木は花の有る時期に撮影したいのだが中々そうも行かなく、こんな季節外れの画像です。

最上川上流域の置賜地域と呼ばれる長井市上伊佐沢の伊佐沢小学校のグラウンド脇に立地尽くしている。

頬杖をあちこちに掛け、相当なご老体に見える。

この桜の有る地が窪地で有った為に「久保ザクラ」と呼ばれるように成ったらしいが、「四反桜」や「お玉桜」の別名も持つ。

桜の巨古木が殆どそうで有るように、樹齢約1200年と伝わる「エドヒガン」の古木・・・

目通り幹囲9.0m、樹高16m、推定樹齢1200年とされ、国の天然記念物に指定されている。

手厚い樹勢回復作業で命をつなぎ留め地元の暖かい保護のもと、今年も1000年の美しい花を見せてくれるだろう・・・

撮影2012.9.16


山形県東根市本丸南 東根の大ケヤキ

2012-10-10 | 東北六県

日本一の公孫樹の次は日本一の欅の巨木。

こちらは同じ北国東北でも少し南の山形県中央部、山形空港のある東根市、東根城址に建つ東根小学校の校庭にその勇姿を聳えさせて居る。

市街地外れ、最上川支流、日塔川(白水川)右岸の高台に有り、小学校近くにはこの欅見学者のための駐車場まで設けられて居る。

ちょうど僕がここを訪れたのは9月17日の敬老の日、子供たちも休日、それでも門は閉ざされず、見学者も三々五々訪れて歓声をあげて居た。

国指定特別天然記念物の「東根の大ケヤキ」は南北朝時代に築かれた東根城内に植栽されていたもので、往時これに退けを取らぬもう1本の大ケヤキが有り、雄槻、雌槻と呼ばれていたが明治18年、雄槻は枯れ果てこの雌槻だけが残された。

根回り24m、目通り16mと圧巻のボリュ-ム、最早生あるものとは思えぬ程の規模と迫力です。

向こうからこちらに突き抜けるトンネル状洞は、内部に畳二畳程の空間が有り、古くは乞食が寝泊まりし焚き火をしていた事もあるらしい。

樹高約28m、樹齢は驚くなかれ1500年以上・・・、もしかしてあの聖徳太子と同級生だったり・・・・。

大きく分かれる二幹の間に大きな裂け目が有ったのか?しっかり同色の樹脂で埋められ、見たところ枝いっぱいに葉をつけ樹勢は旺盛。

朝な夕なに元気な子供たちの聲を聞きケヤキも穏やかな日々を送っているように見える。

この校庭で育ち巣立った子供等の記憶の片隅には、何時までたってもこのケヤキの力強い姿が焼きついて居るのだろう。

撮影2012.9.17


青森県西津軽郡深浦町 北金ヶ沢のイチョウ

2012-10-07 | 東北六県

先月中頃から約半月係りで東北六県と新潟の巨樹と石仏を巡って来ました。

ここ青森北「金ヶ沢のイチョウ」はどうしても外せない今回の旅のハイライトでした。

一木森を成すの言葉通り桁外れの規模を持つ見事な公孫樹でしたが・・・・、なぜに又こんな北国、津軽の片田舎にこれほどのイチョウが育ったのか??

日本のイチョウの巨樹はこの北国青森県に密集しているというのが何とも不思議な気がします。

<秋の?葉の頃にはさぞかし見事に黄葉する事でしょう>

青森県西津軽の日本海岸に沿って走る国道101号線、深浦町JR五能線北金ヶ沢駅近くのJR線と国道の間に立っている。

この公孫樹専用の様な道路も有り綺麗な公衆トイレ付きの広い駐車場もあり至れりつくせりです。

小さな春日神社や摂社の祠を従え、包み込むかの様に立っている。

森の様な葉陰にの根元に入って見ると巨幹が数本起ち上がり、気根が無数に地上にまで垂れ下がるっている。

「垂乳根のイチョウ」として古くから信仰されているのが頷ける・・・・、しかしこの樹は雄木で実を付けることは無いそうです。

ぐるっと株周りを一周りしてみるがなかなかベストポジションが見つからない。

ここもイマイチ、あこもイマイチ・・・・・・・、なにせ幹周り21m以上に及ぶ巨木は相当引きが無ければ幹全体が入りきらず、幹全体を入れようとすれば旺盛な枝葉がじゃまをする。

樹齢1000年以上・・・・・、嘘か誠かそんなことはどうでも良い。

とにかく桁外れにデカイ、日本最大の公孫樹だと言うが、日本最大の巨樹だと言われる「蒲生の大楠」にも決して退けを取らない。

日本列島、北と南の両雄と言えなくもなく、その神々しさは甲乙付けがたい。

国指定の特別天然記念物・・・・・、最早世代交代を繰り返し永遠の命を手に入れたかの様な神々しさが窺われる。

正しく「特別」の名が相応しい巨樹です。

撮影2012.9.20