巨樹、巨木巡礼

僕が訪ねた大きな樹を紹介していきます。

舞鶴市杉山 大杉神社の大杉タブ合体樹

2013-04-29 | 京都府

舞鶴市の東端・霊峰青葉山に開けた杉山集落、大杉神社神木の大杉とタブ合体巨樹です。 

京都府舞鶴市の山奥、「西国33箇所霊場松尾寺」から峰道を約2km、山間斜面の棚田に戸数20にも満たない杉山集落が有る。

遥か遠くに日本海之見え隠れする長閑な山間集落は、懐かしい自然の景観を遠い日のままに伝えていて、訪れる人にひと時癒しの世界を提供してくれる。

集落外れの農道に車を置き、野道を歩くこと約15分程、林の斜面に小さな祠が祀られ、その脇に神木の看板が建てられた杉とタブの合体樹が有る。

大杉もタブノキも共に根元に大きな洞を持ち、積み重ねてきた歳月の長さを窺わせる。

大杉神社の名で呼ばれるのはこの大杉を御神体として居るからなのだろう・・・・、まずは大杉有りき。

お互いに相反するかの様に斜め起ちしているが、存在感には特別なものがある。

看板には樹齢800年とあるが、目通り、樹高ともに表示なし、合体部の根元でも10mには満たないだろう。 

撮影2010.9.11


高浜町 高野のタブノキ 

2013-04-26 | 福井県

京都府北部日本海側の舞鶴から若狭湾を横断する国道27号線、西国33箇所観音霊場で広く知られた古刹松尾寺へ進入路を越え、福井県側に入り関屋の交差を左折・・・・・棚田道を登って行くとタブの巨木が道端にたって居る。

振り返れば、広々とした棚田越しに今来た27号線方面がはるか彼方に見渡せる。

この辺は高野集落への中間点、懐かしい景観の残る高野集落へは棚田の中を、あと500mほど登り詰めなければ成らない。

棚田に囲まれた道端に孤立する「高野のタブノキ」は集落の信仰場になって居たのだろう??、根元には像容も定かでなくなった石仏が祀らていた。

道路を挟んだ空き地には農作物の無人スタンドが有り、立ち寄ったが獣よけのネット張られている。

自然豊かな地は、またこうした野獣対策も大変・・・・。

荒々しく力強い根張りで大地を鷲掴みするタブノキは目通り約6m程、大支幹5~6本の株立ち、樹勢はいたって旺盛。

夏の終わりに、棚田を吹き渡る諸風に濃い緑に葉を戦がせていた。

全く無冠のタブノキですが、巨木の有る棚田の景観も素晴らしい。

撮影2010.9.11


高浜町 神野八幡神社タブノキ

2013-04-22 | 福井県

福井県最西端、京都府舞鶴市と接する高浜町、内浦湾に面した原発近くの神野集落の鎮守、神野八幡神社の境内に立つタブノキの巨木です。

集落は神野浦へと落ち込む北面斜面に広がる棚田上部、県道21号線沿いに20戸ばかりが肩を寄せ合う。

神社は集落の西外れ、山裾の雑木林に隠れる様に鎮座している。

京都府や福井県の日本海岸沿いに多く見られるタブノキの巨木がこの境内にも有る。

本殿の石垣積みの果てる竹藪斜面にタコ足の根を絡み合わせる様に大地をしっかり捕まえている。

 

目通り5.1m、樹高15m・・・・背の高さほどで大きく二股に分かれている。

このタブノキについては何の説明も有りませんが・・・、絡み着いたフジの木の説明板が建てられていた。

やけに蘖の多いタブノキだが・・・無冠のタブノキらしい。

撮影2010.9.11


宇陀市榛原赤瀬 愛宕さんのケヤキ

2013-04-19 | 奈良県

宇陀市と奈良市の境に大和富士の名で呼ばれる一際は姿の良い額井岳(ぬかいだけ)山裾にある。

走り慣れた大和高原を縦断する国道369号線、いよいよ大和高原最後の峠、香水峠を越え宇陀市に入った所が赤瀬。

付近は斜面に棚田が広がり、裾野に民家が密集しているが・・・このあたりから見る眺望は、はるか室生山系や大台山系までまで見渡せる絶景です。

国道369号線玉立(とうだて)橋を左折、左手山裾に有る民家脇から山手に入るとこのケヤキの巨古木に出逢う。

「愛宕さん」のケヤキと呼ばれ地域の人々から親しまれ崇められて来ました。

ケヤキは一段高い台地状の斜面にどっしり根を降ろし力強く踏ん張っているように見えますが・・・・

根元で五支幹ほどに岐れた株立ち、しかし裏側から見ると根元が相当傷んで居ます。

総幹周約12m、樹齢は不明ですが、奈良県の保護樹木に指定されて居ます。

撮影2010.8.15


左京区大原 上野(浄楽堂)の一本杉

2013-04-15 | 京都府

 

京都「大原の里」、上野町に立つ一本杉の巨木です。

大原上野町は京都の一大観光地「大原三千院」進入路付近の山裾棚田に囲まれるように軒を並べる小集落・・・。

三千院にはシーズンになるとそれこそ列を成して観光客が訪れるが、ここに足を伸ばす人など皆無です。

この地は「惟喬親王(844~897)」故地であり、近くには墓も残っている。

集落入口に「浄楽堂」と呼ぶ惟喬親王ゆかりのお堂が有り、道を挟んだ公民館脇に「上野の一本杉」と呼ばれる巨杉がどっしり腰を下ろしている。

無指定故の哀しさか??何のデーターも有りませんが、目通り約5m足らず、樹齢も300年内外だと思われます。

しかし幹には「しめ縄」が巻かれ、集落のシンボルとして大事にされていて居る様子がよく解ります。

撮影2010.9.4


左京区大原 江文神社(えぶみじんじゃ)お旅所のケヤキ

2013-04-11 | 京都府

三千院へ行った帰り道探しあぐねてやっと見つけたケヤキです。

江文神社(えぶみじんじゃ)は大原の産土神を祀る古社、神社は「大原の里」最西端、金毘羅山(江文山)の山麓に鎮座、御旅所もその近くに在るものだと探しあぐねた末、国道まで出てくると目の前にそれらしき木立があって、その前に小さな祠も鎮座していた。

大原の里を縦断する国道367号線、旧鯖街道が高野川の小さな流れを越えて右手山側、花尻の森と呼ばれる台地にあって、江文神社からは2km近くも離れて居る。

冬枯れのケヤキの巨木はその頂部を気の毒なほど欠損、僅かな小枝残しているに過ぎない。

目通り約5.7m、表皮には苔がまとわり着き、樹勢も決して良くは無さそうです。

樹いっぱいに枝を張り、緑陰に爽やかな風の通り抜ける日が来る事があるのだろうか??

撮影2008.12.23


左京区大原 阿弥陀寺の古知谷カエデ  

2013-04-08 | 京都府

古知谷阿弥陀寺参道脇に立つ京都市天然記念物に指定されたカエデの名古木です。

あの大原の里を縦断して若狭へと続く国道367号線(旧鯖街道)、三千院のある大原中心辺りから道成に約3km、旧道脇に軒を並べる古地平集落の奥に古知谷阿弥陀寺が建っている。

集落外れ、中国風の山門が立つ参道入口からなだらかな登り参道を約10分・・・・

ようやく建物が見え出した最後の登りの左側、参道脇に一見ひょろ長く見える楓の大木が立っている。

ここを訪れたのはまだまだ夏の名残が残る九月の初旬、それでもさすが大原の奥、紅葉の名所を彷彿とさせる参道でした。

古知谷阿弥陀寺は正式名称を古知谷光明山法国院阿弥陀寺と言い、浄土宗知恩院派末、江戸時代に入って直ぐの慶長14年(1609)「木食上人弾誓(たんせい)」が開山、当時このカエデはもう大木と成っていたと言う。

目通り約3.7m、巨樹と呼ぶには少し物足りなさを感じるがカエデとしては充分な幹周り。

樹齢800年とされ、主幹には相当傷みも見えますが、まだまだ枝いっぱいに葉を着け、秋の終わりには参拝客を楽しませてくれるに違い無い。

「京都の自然200選」にも選ばれたタカオカエデ(イロハモミジ)の名古木です。

撮影2010.9.4


十津川村 玉置神社玉石社の大杉

2013-04-05 | 奈良県

前回の玉置神社参拝では見逃していた玉石社。

玉石社は玉置神社の基となったと伝えられ、丸い玉石を祭祀する原始信仰の様式を今に良く残しています。

神武天皇が神武東征のおり、この石の上に神宝を置いて勝利を祈ったと伝え、大峯修験道では玉石社を聖地と崇め、本殿に先んじて礼拝するようです。

所謂玉置神社の名称は、この神武天皇の話が因に成って居ます。

<玉置神社本殿>

玉置神社の御神体で社名の起こりとなりました。

境内を奥に進むと玉石社へと続く参道登山道が有り・・・・

急な登りを15分も登ると

玉石社と書かれた結界、簡素な木柵に囲まれた三本の巨杉が見える。

玉石社の巨杉は玉置神社に数多くある巨杉群に比べれば、正直見劣りします。

しかし霊石、玉置の玉を根元で抱くように建つ三本杉にも、どこか近付き難い霊力が宿って居る様な・・・。

何代目に成る霊杉かは?知りませんが・・・、やっぱり霊力を宿したようにすくっと屹立して居ます。

撮影2010.7.24


香美町村岡区 長瀬八幡神社のタブノキとホオノキ

2013-04-02 | 兵庫県

香美町村岡区の北端、長瀬集落北側斜面に鎮座する長瀬八幡神社のタブノキとホオノキ。

国道9号線、村岡和田の岐れで県道9号線で北上約20分、小ぢんまりした「道の駅あゆの里矢田川」を過ぎ、次の集落が長瀬。

集落は約20軒ばかり矢田川が弧を描く洲を利用した水田を前に肩を寄せ合う長閑な谷沿い集落。

公民館先の林道を少し入れば右手斜面、コンクリート階段の奥、正面に立ちふさがる様に大きいタブノキが直立して居ます。

小さな社殿の脇に立つタブノキは目通り5.3m、樹高23m、郷土記念物に指定されているよです。

一方、境内斜面、林道から仰ぎ見るような場所にこの朴の木が立っている。

この新道築造に際してギリギリまで斜面を落としたのだろうか??危うい崖上に眩しい程の新緑を生い茂らせている。

主幹4本を取り囲む様に多くひこばえが成長している。

一応目通り6mとされて居ますが、株立ち部も含めて居るので単幹では巨木の範疇には入らないかも??

村岡町名木の標柱が立っていた。

撮影2010.6.12