巨樹、巨木巡礼

僕が訪ねた大きな樹を紹介していきます。

珠洲市 新宮神社の杉

2009-09-30 | 石川県

箒杉と呼ぼうか??千本杉と呼ぼうか??その異様な形状の巨杉は能登半島の先端辺り、珠洲市から輪島市郊外に抜けるちょうど中間地辺り、

R249に県道40号線が突き当たる付近の新宮神社境内に立ち尽くす。

目通り幹囲 6.3m、樹高 30m、樹齢 不明と言うから巨杉としてはさほどの巨木ぶりではない。

しかしそのいでたちは特筆すべきもので、写真で見るが如きに、主幹のかなり上部から無数の曲がりくねった小枝をいっせいに宙に伸ばし、その白骨化したような枝の先端辺りにだけ葉を茂らせている。

まるで箒をさかさまにしたような、まるで根が宙にうごめいて居るような強烈なイメージを受ける。

これは杉の突然変異種なのだろうか??それとも特別な環境がそうさせたものなのだろうか??

兵庫県の多可町にも同じような杉のあることは良く知られているが、この杉の迫力には適わない。

火炎が燃え盛るようにも見えるその姿は、まさしく神の存在感じさせるほどの神々しさに輝いて見える。

撮影2009.9.19

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御佛供(おぼけ)杉

2009-09-27 | 石川県

時にとんでもない姿を見せる豪雪地帯の巨杉です。

これが単木だとは俄かには信じがたい石川県白山市吉野の御佛供(おぼけ)杉。

北陸、東北の豪雪地域では珍しい樹姿ではないかかもしれないが、太平洋側に住む僕達には奇異な姿です。

北陸自動車道の小松インターからR360で約30分、R157との交差点を左折、直ぐ左手に吉野工芸の里という多目的広い多目的施設があって、その奥手山裾に小さな森のようにも見えるこの御佛供杉がのどかな景観の中にたたずんでいる。

樹齢660余年、樹高18,7m、目通り7.6m、「御佛供」とは仏様にお供えするご飯のことで、この杉がこれに似ているのでこのように名付けられたという。

関西では巨樹巨木は弘法大師の箸や杖が根着き育ったという伝説を持つものが多いが、こちらでは真宗勢力の強い地域で伝説の主が弘法大師で無く現実味を帯びている。

小さな森と見紛うほどに繁茂した御佛供杉は枝下に潜り込むと確かに単木、四方八方に枝が暴れ、毎年の重い雪に押し下げられ湾曲し、さらに夏季にはそれぞれが上へ伸びて今のように、一本だけで森を形づくっているような樹姿になったものなのでしょう・・・・・。

この形からして裏スギの仲間でしょうが、これも雪という自然現象と植物の生命力がなせる術なのでしょうね。

撮影2009.9.19

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