巨樹、巨木巡礼

僕が訪ねた大きな樹を紹介していきます。

揖斐川町 小津白山神社のスギ

2013-03-17 | 岐阜県

山深き、鄙びた山村、小津集落、白山神社参道入口に聳える大杉。

町役場前より揖斐川沿いの国道303号線を遡ること約20分、久瀬中学傍の信号で右折、県道268号線で更に支流の揖斐川支流の小津川を遡ること約4km、山村「小津集落」に着く。

鳥居前には薬師瑠璃光如来と書き示されたお堂があり、古い昔の神社の有り様が窺える。

参道正面から見ると見事な杉の大樹が林立しているのが良く分かる。

岐阜県もこの辺りまで深く山に入ると越前は近く白山文化圏なのだろう、白山神社があちこちに見られる。

参道入口左側、それと解る表示板捕説明板が有り、石柱と鎖で柵を造られ守られている。

其れ程大挙して人が訪れるとも思えないけど・・・・。

目通り幹囲7.1m、樹高46m、樹勢は旺盛・・・、岐阜県の天然記念物に指定されている。

誰ひとり出逢う事のない鄙びた山村の鎮守社は、それなりの雰囲気の中静まりかえっていた。

撮影2009.11.15


垂井町 伊富岐(いぶき)神社の大杉

2012-07-05 | 岐阜県

近江と美濃、今流にもっと広く云えば関西圏と中京圏を大きく分け隔てる、伊吹山の南東裾野に鎮座する美濃国二の宮「伊富岐神社」の境内に立つ大杉です。

天下分け目の関が原古戦場の程近く、国道21号線JR東海道本線関ケ原付近より約3km、野上北の信号で左折、そのまま伊吹の集落を越え、そのままに奥に進むと、この伊富岐神社にぶち当たる

拝殿の向かって左手に一際大きく聳える大杉が有り、古来より御神木として仰がれて来たと云う・・・。

社殿は関ヶ原の戦いの兵火で類焼、しかし御神体は幹の分岐に置かれていて難を逃れたとか・・・・、この杉は神木としての役目をちゃんと果していたようです。

根周り9.6m、地上5m付近で大きく四幹に分岐するが、目通り6.3m、樹高約30m。

樹齢は不明ですが岐阜県の天然記念物に指定されています。

撮影2009.11.14


揖斐川町新宮  新宮塚のムクノキ

2012-07-01 | 岐阜県

付近の景観と相俟って、何とも絵になるムクノキ巨樹です。

揖斐川中流域右岸に拓けた広い田圃の中に風に吹かれる野武士を思わせるように独立するムクノキ。

県道254号線を揖斐川沿いに下ってくると、山間から急に眺望が開けて田園地帯が広がり、新宮集落脇の田圃の中にこの椋の巨木が立っている。

このムクノキは関ヶ原合戦に敗れた落武者がこの地で息を引き取り、地元民がその菩提を弔うため墓標代わりにこのムクノキを植えたと伝わる。

秋の取り入れが終わった11月半ば、伊吹颪の強い風に残った葉を震わせながら立ち向かう姿は、落ち武者の執念のような感じもする。

主幹の根元は朽ち果てたように白骨化、大きな亀裂や洞が見え、木蔦類が絡まり付いています。

しかし方向を変えて見ると、その根元は力強くうねりまだまだ生気を蓄え、負けるもんかと立ち向かって居るようにも見えてくる。

周りは花の終わった彼岸花の濃い緑に包まれていた。

樹齢約400年、目通り約7m、やっぱり野武士然とした風貌が印象に残る一木でした。

撮影2009.11.14


揖斐川町谷汲岐礼(たにくみきれ)  伊野の一本杉

2012-06-26 | 岐阜県

物凄いものを見たと言う感動にしばし酔いしらされる巨杉でした。

周りを老人福祉施設に囲まれ、長閑な中にも、まさに偉容を誇る様に立ち尽くす一本杉の巨木です。

谷汲と聴いて関西人なら誰でも思いつくのは西国三十三ヵ所、結願の地、谷汲山華厳寺・・・、その旧谷汲村の県道255号線樽見鉄道高科駅近く、新宮神社の小さな社殿を根元に従えてそそり立っている。

写真でも分かる通り、見事な巨漢はその根回り9.3m、目どおり8.8mとなっていて岐阜県の天然記念物に指定されています。

新宮神社のご神木として崇められ、この地とどんな由縁が有るのか?白山信仰の祖「泰澄上人」の母親の名を冠して「伊野の一本杉」と呼び習わされている。

樹高35m、大きく三支幹に分れ聳え立つ姿は尋常な一本杉の姿では無い、みなぎる力を感じ取れる。

反対側に廻った根元・・・樹齢1000年以上といわれているが、それでも尚、漲るパワーを感じ取れる。

主幹から支幹への分かれ目辺りにはそこそこ大きなモチノキが根を下ろしている。

他にネズや桜も共生しているようです。

長生きも良いけど厄介者も一杯居て迷惑なんだろうなあ・・・・・・。

撮影2009.11.14

 


揖斐川町 日坂春日神社大杉

2012-06-21 | 岐阜県

ここは春日神社の巨杉もさることながら、付近の景観が何とも目を見張る程の素晴らしさでした。

福井県境に近い岐阜県の秘境、徳山ダムから流れだす揖斐川渓谷に沿うように走る国道303号線、その名倉大橋から更に支流の日坂川沿いに遡ると軒を連ねる旧久瀬村日坂の集落。

県道から、旧道の在所道に入って行くと左手にすぐそれと分かる木立の春日神社、しかし真正面にでんと構える偉容な民家の景観に目を奪われる。

民家は高橋家住宅として岐阜県重要文化財に指定されているほどで納得の景観を誇っています。

江戸期文化六年の建築とされ、この山深い山村に在って、この規模の大庄屋屋敷に出合えるなどとは思ってもいなかったので本音で驚きの一語に尽きます。

杉の屋敷林と長い長い石垣と板塀・・・・、この地に来てこれだけでもう満足してしまいそう・・・・。

ところで本題の春日神社は此処から振り向くとこんな感じ・・・・、背の高い杉の木が何本も聳え立っている。

手前は小学校の跡地だろうか、もう廃校して永年がたち新しい施設の建物が建っている。

日坂川脇を通る旧道沿に杉の巨木が林立、どれも姿良く高く聳えたっている。

注連縄を掛けられた大きい樹瘤を持つ連理の巨杉。

境内瑞垣付近にもこんな巨杉、別に際立った大きさでもなく際立った特徴が有るわけでもないが・・・・。

しかし巨杉の林立する境内には20数本にも上る大杉が記録され、まさしく巨杉の杜を為している。

撮影2009.11.14


揖斐川町樫原 峰山神社のケヤキ:タブノキ

2012-06-15 | 岐阜県

あの徳山ダムの下流約20km、揖斐川左岸にへばりつく、たった10軒にも満たない小さな小さな集落の鎮守に息づく巨木たち。

前回紹介の滋賀県木之本町「佐波加刀神社」より国道303で深い山を越え、あの徳山ダム見ての帰り道・・・・・

集落外れの山裾にある峰山神社は簡素な石の鳥居とその傍らに起つこのケヤキの巨木が迎えてくれる。

ケヤキの巨木はその身に苔を全身に纏い、それでもすくっと天高く伸びる樹高約36m、目通り5.7m。

少し物足りなさを感じるケヤキの巨木ですが、樹齢約300年以上。

枯葉の深く積もる境内の社叢にはタブノキの巨木が何本も見られ・・此処はまさしくタブの杜

中でも群を抜いて目立つのがこのタブノキ

まるでタコの足が蠢くような根元でしっかり大地を捕まえ・・・・、根元には何処の山村でも良く見られるミツバチの巣箱。

誇らしげに力強く立ち尽くす・・・・目通りは7.1m、樹高41m、樹齢は約300年とまだまだ若く元気そのもの。

小さな限界集落の主として、集落の人達の話し声が聞けるのも、もうそんなに永くは無いかも??

撮影2009.11.14


高山市高根町 大古井(おおぶるい)の千本桂

2012-03-22 | 岐阜県

人里離れた深山幽谷の名にふさわしい土地に有り、名前の通り多くの株立ちから成る、桂独得の樹姿を持つ巨木です。

<桂道よりの高根第2ダム湖>

前回紹介の平湯オオネズコより、直線道路が無く大きく迂回、約2時間、60kmの長丁場を駆け抜けてやって来たここも乗蔵南西山麓、高根乗蔵湖と並ぶように有る高根第2ダムサイト。

高根第2ダムサイトを走る国道361号線沿いに、モダンで簡素な遷座してこの地に移設された道俊神社が鎮座している。

この道俊神社を鎮守としていた大古井集落はダムに沈み、全村離村、心のより所として神社だけは高みに移され残されたようです。

神社右手脇に手造りの千本桂への案内板がありその通りに10分ほども山道を登ると、自然を一杯に取り込み、神々しい程の空気感の中佇む桂の巨木に出遭う。

根元には簡素な板造りの祠が在り、この桂の巨樹が信仰の対象であることを窺わせて呉れる・・・・多分、山の神信仰なのだろうが??

圧倒される迫力とそれに伴う質量を持ち、岐阜県の天然記念物に指定されている。

株立、数本の中心支幹を取り囲むようにヒコバエが無数に起ち上がり、まるで何匹もの龍が大空へ駆け上る様にも見えなくはない。

桂の巨樹は一里四方の水を集めて成長すると言われ、龍は雨を呼ぶと言われているように、なんだか農耕神としての信仰も重なっているのではとの思いも抱かせる。

樹齢約300年以上 、目通り16.2m、樹高35m・・・、なんとも自然一杯の中で伸び伸び育つ、まだまだ元気な桂の巨木です。 

撮影2009.9.21


高山市奥飛騨温泉郷 平湯の大ネズコ

2012-03-20 | 岐阜県

ネズコと言う関西人には聞きなれない名前の樹の巨木があの穂高岳を目の前にした平湯温泉郷傍の山中に有る。

高山市街から国道158号線で宮川上流、小八賀川の谷沿いを遡って行くこと約1時間、標高約1300m、九月中旬、目の前に処々万年雪を戴く穂高の峰が見える。

ネズコはクロベ (黒檜、学名:Thuja standishii)と呼ばれる日本特産のヒノキ科常緑高木で木曽五木の一つに挙げられるそうです。

<平湯キャンプ場>

平湯大滝への進入口であるキャンプ場の傍らに大ネズコへの山道入口が掲示されていて、その通り急斜面の山道を20分程も登ると、この大ネズコの前に立つことが出来る。

初めて見るネズコの巨樹は見たことのない樹姿と迫力で背の低い熊笹交じりの夏草の中、目の前に立ちつくしていた。

正面には木道を兼ねた観察台が造られ大ネズコの根回りを保護している。

イブキの老木にも似て根元の樹肌は襞のように波打ち、多くの樹瘤を蓄え、尊厳に満ちた孤高の山の神と言った風格を漂わせている。

力強い根元近くで多くの支幹に分かれ、見る方向に拠っては逆箒のようにも・・・・

見るものを圧倒させるに充分なほど神々しいのは、永らく人目にも留らない程の山奥で歳を重ねて来たからだろうか??

林野庁の「森の巨人たち100選」に選定され、公称樹齢約1000年、目通り7.6m・・これは少し控えめ過ぎる数値のように思えるが・・・・

大きな洞や傷みも認められず1000年の樹齢は少し信じ難い。

標高1500m、厳しい自然環境の中、複雑で個性的な樹形を持ち、此処まで見事なほどの樹勢を保っているのはまさしく神懸かりかも・・・・・。

本当に素晴らしいものを見せて戴いたと言う印象が強い一樹です。

撮影2009.9.21


高山市丹生川 御崎(おざき)神社の四本杉

2012-03-18 | 岐阜県

この大杉も四本杉と呼ぶようにやはり根元で合着した連理杉の神木です。

前回紹介の千光寺より戻り道、県道89号線より 丹生町方交差点で国道158号線に右折、直ぐ次の信号、南東角に緑豊かな鎮守の杜があり、御崎(おざき)神社が鎮座している。

驚く事に、この御崎(おざき)神社の有る地はあの乗鞍岳稜線の最終尻らしいが・・・、此処からは遠すぎて、その主峰の姿など何処が何処やら。

石段を登ったがらんとした境内の一角に有る四本杉は見事にすんなり伸び、この雪の多い地に有っても、杉らしい杉の姿そのものです。

昭和40年代に落雷に遭い、うち一本が欠損、現在は写真のような三本杉に成っている。

すっきり、シンプルに見えるこの杉は樹齢約300~年、目通り約10m、樹高約25m、高山市の天然記念物に指定されている。

まだまだ元気で杉らしい杉です。

撮影2009.9.21


高山市丹生川町 千光寺(せんこうじ)の五本杉 

2012-03-16 | 岐阜県

高山市の郊外、丹生川町の北端山中に有る千光寺参道脇に立つ見事な国定天然記念物の巨杉です。

千光寺は伝承によれば、仁徳天皇65年(377年?)、両面宿儺が開山したと伝えられ、嘉祥3年(850年)頃、真如親王(弘法大師十大弟子の一人)が開基したと言う高野山真言宗の古刹で、又「円空仏」を多く伝える寺として名高い。

麓の集落から参道への入り口脇に立つ簡素なお堂には・・・

六体のレプリカと思しき円空仏が出迎えてくれてくれます。

車参道を登ること500m強、参道左手、旧参道脇に巨大で空高く伸びる五本一塊の杉が見える。

雪の多い地方にしては珍しく直立していて、背が高く格好の良い杉です。

掲示板に拠ると樹齢1200~1500年と有るがそれはどうも信じ難いほどに若々しく樹勢も良い。

根元もいたって健全、目通り12m、樹高50mとなっていて、まさに惚れ惚れするほど気高く、若々しく見える樹です。

五本の杉の木が根元で癒着した合木で神木の縄も掛け渡されている。

撮影2009.9.21


恵那市上矢作町 大船神社の弁慶杉

2011-11-16 | 岐阜県

中央道恵那ICで降り、国道19号、すぐに国道257号線ではるばる南進、山又山を越え約1時間弱、上矢作町の中心、国道418号線との分岐に至る。

国道418からすぐ谷川沿いに延びる大船神社まで深い山道を約20分、はるか眼下に谷間集落の家並みが望める。

境内、拝殿はこの上約300m、車も乗り入れ可能なのでちょっと失礼境内まで・・。

大船山(1159m)山頂に近い大船神社の前身は天平年間、奈良東大寺初代別当良弁が開いたとされる古刹「勝岳山大船寺(だいせんじ)」で明治の神仏分離令により寺としては廃絶、六社権現だけを残して大船神社となったという。

そんな境内奥、拝殿脇の山道を斜面に沿って少し下ればこの弁慶杉がお出迎え・・。

ここでも標高約1000m強、此処を訪れた5月の下旬、そろそろ高山植物が咲き出し、それを従え居丈に聳え立っている弁慶杉。

とはいえ写真で見れるように頂部あたりの僅かな枝から、わずかばかりの葉を茂らせるのみで決して樹勢が万全だとは云えない。

義経一行が奥州に落ち逃れる際、弁慶が杉の小枝を折って祈願、「願いむなしからずんば、この枝生い栄えよ」と地に挿したのがこの大杉だとする説があり、まるで今でも弁慶が仁王立ちしているようにも見えると云われている。

説明板に拠れば推定樹齢760年、目通り13.6m、樹高40m、岐阜県第二位の大杉と言うことに成っているが目通り13.6mはどう見てもちょっとオーバー。

確かに巨大な主幹に蓄えられた樹瘤はその年月の長きを語り、山深きこの地で風雪を耐え忍んできた風格を持つ。

その姿は静寂の中で尊厳高く聳えている・・・・、世の中は寺だ神社だと変わっても、杉の巨木は杉以外の何者でもない。

撮影2009.5.23


神淵神社(かぶちじんじゃ)の大杉

2010-12-13 | 岐阜県

すくっと真直ぐに伸びているから国指定天然記念物にになるほど巨大には見えない。

しかし岐阜県はやっぱり山が奥深いのか巨樹となるとどうしても杉ばかりの様な気がしないでもない。

 地域に依って巨樹の種類にも大きな変化があるが、岐阜県の場合はやっぱりまずは杉。

飛騨川沿いに進む高山本線に沿って国道41号線で七宗町役場付近まで、そこから伸びる県道64号で山里の神淵まで、七宗町の神淵支所の前を通る枝道に入って道なりに10分余り、道路は思った程は厳しくもなく山道を走り慣れた身には、あっけなく神社駐車場に到達してしまった。

七宗町のシンボルと言われている神木大杉は国指定天然記念物にも指定され、樹齢約800年、目通り約 7.5m、樹高約 45mと言われています。

鬱蒼としたスギ林に囲まれた神淵神社は海抜457mの深い山中にあってその名の通り神の淵、八百万の神がいる人里離れた神の里です。

撮影2008.10.13


大森神社の大スギ

2010-12-08 | 岐阜県

大山白山神社の大杉を訪れた帰り道それほどの期待もせずに近場に大杉が有るというので大森神社を訪ねて見た。

林道をどんどん下って行くと左手に大きなゴルフ場を見ながら谷間に転々と軒を連ねる小さな宇津尾の集落が長閑な景色の中に見える。

ゴルフ場から出てくる道路や谷奥へ入る道路が交差する集落の入り口辺りの左手山裾に大森神社は鎮座していて大杉は石鳥居の後方、低い石段横の石垣の上に立っている。

石垣状からはみ出した樹根は石段にまでこぼれ落ちる様な勢いで脈打っている。

予想に反した見事な巨樹ぶりで、特に根張りの見事さはこの上ない力強さを見せつけて居るが、少し洞でも有るのか蜂に要注意のにわか作りの看板が立っていた。

しかし大きく枝を張り目一杯に葉をを茂らせて樹勢は旺盛、目通り 9.4m、推定樹齢 300年、樹高 35m。

撮影2008.10.13


大山白山神社の大杉 

2010-12-03 | 岐阜県

岐阜県の東端に近い賀茂郡白川町は木曽山系の深い山中に有り、飛騨川に沿って走るJR高山本線と国道41線沿いにある。

国道41線号線で飛騨川沿いに北上してくると道の駅「美濃白河」で右折、一路看板通りに大山白山神社を目指すが、道は狭く途中何箇所もややこしい処も有るが要所々には案内板が出ていて気を付けていれば間違うことは無い。

つづら折れの山道を進むこと約20分ばかりで大山白山神社の直下石段参道前の駐車場に着く。

急な石段を登り切ると山中にしては明るい境内が開け、中央には深い急傾斜の杉林を背に素木檜皮葺の拝殿がでんと建ちつくしている。

社殿はその脇からまっすぐ登る文化財指定の乱石段と平行して設けられた新しい石段を100段ほども登ると山頂と思しきところにあって、大山白山神社の名前が示す通り泰澄上人に依って越前白山より勧請されたと伝えられれている。

さすがに山深い境内は巨杉の森で幹周り6m以上のものが5本も有り、特別な存在感を持つ大杉は拝殿から本殿に登る石段の真ん中辺りの左斜面上に威厳に満ち満ちた姿で聳えている。

推定樹齢700年、目通り8.9m、樹高 36m、主幹にそれ程大きい痛みはないものの、700年の樹齢は充分に感じさせる老骨さを見せている。

近くに夫婦杉が有ると言うので行って見たがこんな字を書く夫婦杉は見たことがない、左側の主幹が妙に白っぽく枝が絡まってまるで抱き合っているように見える。

目通り6.5m、樹齢約300年。

撮影2008.10.13


関市、杉原の大杉

2010-11-14 | 岐阜県

JR岐阜付近からまっすぐ北方へ延びるR256号で道なりに約1時間半も走るとやがて国道は右折してタラガトンネルを越えて郡上方面へと続くがそのまま板取川沿いに

約8kmも進むとやがて川浦渓谷への分岐点に出逢うが道の左手に聳えている大杉が見える。

 

岐阜県の福井県境に近い山また山の谷間に在って幽玄の里という感じが強い。

石垣端の巨大な根株付近から突き出した1本のヒコバエが大きく成長して奇妙な姿をしている。

根元には石積台座の上に小さな地蔵石仏が祀られていて、この大杉が信仰の対象となり大切にされているのが良く解る。

樹齢約900年、目通り約8.5m、樹高40m、殆ど痛みの見られないその姿はまだまだ若々しくさえ見える

大杉の横に立てられた説明板と

バス停前にあった運行ダイア。

この辺りまで山中に入ると交通アクセスは極端に悪く、自家用車以外では簡単に訪ねられない。

撮影2008.10.12