巨樹追い旅の巨樹の前では滅多に人に出会うことなど無いのに、ここでは珍しくたくさんの人に出会いました。
この地を訪れたのは昨年の11月17日晩秋の秋晴れが素晴らしい日でした、ちょうどこの大銀杏が見事に黄葉していて、絵を描く人、メモを片手に句を吟じる人、カメラを構える人たちとそれぞれ、この大公孫樹の下でいく秋を満喫しているようでした。
中国道佐用インターから佐用川沿いに暫く走って町の中心地と思しき辺りで訪ねて見ると、車ではちょっと見つけづらい場所にこのイチョウの巨木はたたずんでいました。
佐用の中心街と思われる通りの裏、智頭急行の線路との間がイチョウ公園と呼ばれる小さな公園になっていて車も4~5台止められるスペースが用意されていました。
この地は往古、上万願寺村といい、豪族満願寺氏が支配し、その後大朴如意輪山満願寺が建立され、赤松氏全盛の頃は大いに栄え、その後堂宇は戦乱で焼失、境内のこのイチョウの木だけが今日まで残ったと言われています。
主幹は六本に分かれて延びだしていますが、巨大な根元付近から横に大きく張り出した枝幹があり特徴的な姿になっています。
垂れ下がる樹瘤にそれほど目立ったものも無く樹齢1000年とは言え、まだまだ若くさえ見える樹姿に見えました。
幹周9.9m、樹高13m、となっていて、県指定天然記念物になっています。
撮影2007.11.17