巨樹、巨木巡礼

僕が訪ねた大きな樹を紹介していきます。

東温市(とうおんし)樋口字片山 北吉井(きたよしい)のビャクシン

2013-06-29 | 愛媛県

国の天然記念物指定のビャクシンは全国に8本、その内3本が愛媛県に有り、そのうちの一本がこの「北吉井のビャクシン」です。

東温市は松山市の東隣、伊予鉄道松山市駅から延びる横河原線終着「横河原駅」から北に約500m、大河重信川の支流内川沿いの円通寺参道脇に立つ。

岩峰山円通寺は明治初期に廃寺と成ったらしいが、それらしき建物が林の奥に見え隠れする。

国指定天然記念物のビャクシンは主を失い、今や通る人も無くなった野良道代わりの参道脇、野原の中に佇んで居る。

樹齢約800年、根周り約7m、根元で二幹に岐れ立ち上がって居ますが、ネジ曲がるようなビャクシン特有な樹姿は中々の迫力、樹勢も決して悪くない。

現在根元は全く分離して二本の株立ちの様に見えるが、空洞だった根元で お遍路さんが休息、その焚き火の不始末でこんな姿に成ってしまったとか??

何代目かの円通寺住職が石槌山から持ち帰りここに移植したものだと言われて居る。

撮影2010.9.24


大洲市手成 西禅寺のビャクシン

2013-06-25 | 愛媛県

前回紹介に同じく大洲市手成の 山中、更に河内川上流に位置する西禅寺境内に立つビャクシンの老大木。

河内川沿いに西禅寺まで到達する道は無く、麓の河内集落迄くだり、大きく迂回して西禅寺の門前に立つ、直線で川を遡れば500m足らずが約5km、昔はきっと間道でもあったのだろうが・・・・・・。

臨済宗「横松山西禅寺」は中世から続く古刹、最近寺は新しく整備され、僻地山間寺院にも係わらず車で山門に横付け・・・。

門横、土塀に密着して立つビャクシンは庭園整備のため約1.5m埋め立てられ現在の姿と成って居る。

樹齢約500年、目通り3.7m、樹高15m、ビャクシン独特のネジ曲がるような樹形で訪れるものを迎えてくれる。

伝承では、佐々木長者という人の娘が亡くなって、その葬られた塚の上から椿とこのビャクシンが生えて来たという・・・。

現在愛媛県の天然記念物に指定されている。

埋め立てる前、1.5m下部の根元ははどんな姿だったのだろうか???

撮影2010.9.24


大洲市手成 金竜寺の公孫樹

2013-06-21 | 愛媛県

大洲市、肱川右岸山中の金竜寺に立つ公孫樹の巨木。

肱川右岸沿いに走る県道24号線、JR予讃線「伊予白滝」駅より道なりに約1.5km、三嶋神社の先で川沿い道に左折、小さな集落を越え、山肌に蛇行して続く坂道を上り詰めるとほんの僅かな広岡集落。

集落の最奥、斜面に立つ寂れた金竜寺に二株の大公孫樹がただ立ち尽くしている。

境内は荒れ、本堂の屋根にはブルーシートが懸けられ、限界集落の現実を知らされますが・・・。

向かって左、本堂への石段前にある一株が大きく、株立ち状5~6本に分幹して直立してい る。

諸手を大きく伸び上げる様に立つ目通りは約9.5m、最大の分幹は約3.7m、樹高42mと成って居る。

傍らには小さな祠や石造物などが見られ公孫樹自身も信仰対象になってる様です。

かたや、本堂傍らに立つ大公孫樹。

こちらも三分幹の株立ち、目通り約7.5、最大分幹は約3.1m、樹高39mと成って居る。

文化3年(1806)資金調達のため伐採された大公孫樹、その切り株から芽を吹き出したのが現存する金竜寺の大公孫樹。

これで株立ちの理由の謎が解けたような気がする。

撮影2010.9.24


大洲市豊茂 金山出石寺(きんざんしゅっせきじ)の大桂

2013-06-17 | 愛媛県

標高820m、弘法大師開闢の古刹、金山出石寺参道脇に立つ桂の巨木。

大洲市と八幡浜市を分ける出石山山頂、大洲市側に金山出石寺がある。

大洲市側のふもと、肱川嵐で有名な肱川口近く依り県道29号線で約18km30分ほどの山岳ドライブ、登るに連れワイドビューが素晴らしい。

金山出石寺・・・、正面は護摩堂、石段奥に本堂と太師堂が建つ。

桂の巨木はこれ程山奥まで駆け上って来たものの拍子抜け・・・、中程の主幹が折れて欠損、ちょっと貧弱に見えます。

目通り6~7m、樹高約20m強と言ったところ・・・車道脇に大洲市の天然記念物標柱が有り誰にも目がつく。

撮影2010.9.24


高岡郡梼原町(ゆすはらちよう) 善福寺の千年杉  

2013-06-14 | 高知県

山間谷間の小さな集落、簡素なお堂一つの山寺境内にひっそりと起つ巨杉です。

愛媛県宇和島市伊吹神社の大イブキの撮影を済ませた後その足で、国道320号線、197号線、440号線と乗り継いで山岳ドライブ約60km、2時間足らずで山間谷間の田野々(たのの)集落に着く。

<善福寺境内よりの景観>

四万十川の支流梼原川、その源流域、僅かばかり平地に水田と集落がポツポツと建つ。

本道脇、山裾に積み上げた石垣上にどっしり腰を下ろした千年杉は目通り8.3m、樹高約35m・・・。

樹齢約600年・・・・、千年杉と言うにはまだまだ間がありそうな??

根元には石像品の残欠があり、大杉自身も数基の墓石を巻き込んでいると言われている 。

そんなことなどお構い無しに千年杉は、山里を見守る様にすくっと立ち尽くしていた。

梼原町指定天然記念物。

撮影2010.9.23


松山市福見川町 新宮神社の三本杉

2013-06-09 | 愛媛県

愛媛県、巨樹の筆頭として君臨する新宮神社(しんぐうじんじゃ)の三本杉。

松山市街から北東方面山中へ約15km、 棚田に囲まれた福見川町鎮守、新宮神社境内山裾斜面からそそり立つ。

遠くから、みはるかすと三本杉の梢が飛び抜けて高く聳えてひと目でそれと解る。

一見、二本に見える三本杉だが・・・、向かって右手の大杉は二株が合木化して株近くは単幹に見える。

右側の合木化した大杉は目通り12m(合木部分)、樹高約55m・・・

見ように依っては殆ど一本にしか見えないのでかなり壮観巨大です。

もう一本左側の大杉は目通り約8m、樹高55m・・・・、ともに樹齢400年足らずと推定されて居る。

四国では高知県「杉の大杉」に次ぐ大杉として松山市の天然記念物に指定されて居る。

撮影2010.9.24


宇和島市伊吹町 伊吹八幡神社のイブキ

2013-06-02 | 愛媛県

四国西端豊後水道に面した宇和島市伊吹八幡神社、拝殿正面に並び立つ国の天然記念物に指定された二本の大イブキです。

JR北宇和島駅の南東約500m、山裾に南面して建つ、和銅5年8月15日に創建したとされている古社です。

このイブキ二本は「伊予守源義経」が社殿を造営したとき、家臣に植樹させたとされ、樹齢は800年を超えている。

正面から見ればまるで二本のイブキが生きた鳥居・・・・結界の印でもあるように見える。

向かって右側の一本が大きく目通り約5m、高さ約20m。

相当な年月を生きながらえ、それなりの傷みも有るがまだまだ活力旺盛、枝いっぱい緑に染めている。

左の一本は傷みが激しい。

尚、神社名や町名の伊吹はこのイブキにちなんだ命名だとか・・・・。

撮影2010.9.23