谷深い瀞川稲荷の境内奥、桂の巨木には持って来いの細い源流域に黙って佇んでいます。
前回紹介、国道9号線耀山(かかやま)口から、兎和野高原(うわのこうげん)一山挟んだ西側谷の奥に有ります。
兵庫県北部、但馬高原域が遅い緑に包まれる六月・・・・。
国道9号線、村岡高校脇から県道135号線89号線経由で板仕野集落へ・・・・この先県道と岐れ、谷川沿いの林道を5分も走れば瀞川稲荷に着く。
人里離れた山中にぽつんと建つ神社はきょせきの狭間に社殿が在り、原始信仰の臭がするような場所です。
桂の巨木は境内横手から斜面を下った谷川沿いの奥に立っている。
一応簡素な案内板程度の物が在る。
滴る緑の沢を少し遡れば遠くにそれらしい巨木が見えてホッとする。
なにせ、せせらぎと野鳥の囀りだけが静寂を破る・・・・、まるでグリーンフィルターを掛けたような景観。
境内からここまで約10分、他を圧するような桂の古木独特な樹姿で立ち尽くしていた。
まだ健在な意外と太い主幹・・・・・それを取り巻く支幹は7~8本。
その外側を取り囲む様に若い蘖。
滴り落ちる若葉の緑・・・・見上げる大空も緑のベールに遮られている。
目通り9.5m、樹高19m、樹齢は不明だが其れ程老骨ではない。
根元には古くない石仏が置かれていた。
瀞川渓谷十三佛の始まり、虚空蔵菩薩の石仏です。
それにしてもこの但馬高原域には桂の巨木が多い・・・・それだけ良好な自然環境が保たれている証なのかも。
撮影2010.6.12