巨樹、巨木巡礼

僕が訪ねた大きな樹を紹介していきます。

西吉野町大日川(おびかわ) 丹生神社の大公孫樹

2013-07-27 | 奈良県

紀伊半島の真っ只中、奈良県最南端の十津川に行った帰り道、国道168号線「旧西吉野町」で見かけた公孫樹の巨木。

十津川方面から五條に向かって国道168号線を帰って来ると、丹生川沿いの国道が川の流れに沿うようにヘアピンにカーブ、その最深部左手山裾に大きく聳える公孫樹の巨木と丹生神社の石鳥居が見える。

この辺りが大日川(おびかわ)、集落は神社に対面する山の斜面に三々五々、見え隠れする山岳集落。

この大日川周辺では、文久3年(1863年)天誅組大日川の戦いの激戦が繰り広げられた土地、今でもこの大公孫樹の幹には、今でもその時の弾痕が残っているとか??

丹生神社の杜は深く、本殿は拝殿の後方、石段を遥上部に登った上に鎮座する。

御神木の大公孫樹は拝殿前方、拝殿へと登る石段右脇の石積の上にどっしり腰を降ろして居る。

7月の終わり、枝一杯に溢れんばかりの緑を付けた枝からは煩く忙しないセミの啼き号が響き渡って居た。

しめ縄を掛けられた大公孫樹は目通り約5m、樹高約30m、樹齢約200年とまだまだ若いが、初冬には全体を黄金に染め、その見事な黄葉は付近の名所と成って居る。 

撮影2011.7.30


北九州市 長行(おさゆき)貴船神社の大楠

2013-07-23 | 福岡県

一昨年の暮れ、京都から一目散に夜を徹して車を飛ばし、夜明けの遅いこの地に着いたのが7時過ぎ、なんとか撮影出来る明るさに成っていた。

九州自動車道小倉南ICでドロップ、北方へ約2.5km、周りに新興団地の押し寄せるなだらかな山裾の里山、「長行(おさゆき)集落」

集落の中程、神社とは名ばかり、大楠の根元に小さな祠が祀られて居ます。

一見スマートに見える楠の巨木は方向を変えれば・・・

根元が異様に膨らみ合体木でもあるかの様に根元から二幹に岐れて居る。

元々三本の大楠が有り、寛政の頃(1800年頃)、小倉城の用材として伐採したところ、村中の牛馬が悉く死に、村人も悪疫にかかり、天守も焼失しまったため、伐採は中止・・・・、この一本が難を逃れた。

目通り8.3m、樹 高18m、小倉市の保存樹に指定され大切にされています。

撮影2011.12.15


小浜市 宇久のタブノキ

2013-07-18 | 福井県

漁村入口に立つタブノキの巨木です。

約十数戸が後ろに浜まで迫る山を背に負い、海岸線を前に僅かばかりの狭隘な平地に軒を連ねる宇久の漁村。

宇久集落は若狭湾に突き出した内外海(うちとみ)半島の東側付け根、観光釣り客多い小さな漁村。

国道162号線、内外海小学校の先の交差で県道107へ、宇久方面の看板に従い5~6分も山道を走り、前の開けた処が集落の入口・・・・・、目の前に大きなタブノキ。

民家のブロック塀の切れ目から瘤だらけのゴツゴツした主幹を突き上げている。

目通り約5m、樹高20mと言ったところか?特別大きいタブノキではないけど・・・

集落の入口に起ち、村人たちと共に生きてきた大切なタブノキに違い無い・・・・。

多分この先もずっとそうだろう。

撮影2011.5.3


長浜市今町 八坂神社のケヤキ

2013-07-15 | 滋賀県

湖北、長浜市の北東郊外、今町(いまちょう)の八坂神社に立つ、まさしく息も絶え絶えに見えるケヤキの巨木。

北の冬はいつも寒くて鉛色・・・弁当忘れても傘は忘れるなと言う程、いつ行っても必ず何処かで雪か氷雨に降られてしまう。

今町の八坂神社は北陸道長浜IC近く、伊吹山を目の前にした田園集落、 今町の南外れに鎮座している。

神社境内正面に立ってもそれらしき巨樹の姿は見えず、社殿背後に廻ると・・・完全に白骨形骸化して居ると思われる主幹の背後から若々しい小枝が2~3本。

ぐるっと根回りを裏へ・・・・・主幹から分れた幹や根回りは若々しく力強く息づいてその命を繋いでいる。

もう形骸化した親樹を見捨てたように・・・・。

案内板データーに拠ると目通り7.4m、樹高16m、何と推定樹齢1300年・・・・・。

命を受け継いだ分幹が、枯れ果てた主幹を凌ぐ大樹になるのはいつの日だろうか??

境内南側の道路脇にも二本の大きなケヤキが聳えていた。 

撮影2011.2.20


室浜大明神のシンパク

2013-07-11 | 香川県

志々島へ大楠を撮影に行き、その帰り道にちょっと足を伸ばして観に行った「室浜のシンパク」。

室浜は瀬戸内に細長く突き出した荘内半島の北側を行く県道232号線、最奥突きの小さな漁村。

後ろに迫る山と前に広がる瀬戸内の海との狭い平地に20戸ばかりが軒を寄せ合う。

シンパクは集落の入口、室浜大明神の社殿、神社だから社殿だろうが?その実古い形を残した御堂脇、大きく緑の諸手を挙げるように起ち上がって居る。

シンパクの巨木は株立ち四分幹、内一本は既に立ち枯れ、残りの三本に緑の葉をつけて居るが・・・とても樹勢旺盛とはいかない様子。

其れでも堂々たる株元には「しめ縄」替わりの魚綱が巻かれ、目通り約7m、樹高約8m、樹齢は不明です。

またこの地は浦島太郎縁の土地とされ、前の浜は太郎がよく釣りをしていた浜で「不老の浜」捕呼ばれて居る。

しかし風光明媚な伝説の土地も都会から遠く離れて、もはや限界集落・・・ 

撮影2010.9.25


西条市 西田の椋の木

2013-07-07 | 愛媛県

石槌山、口之宮(総社)の参道脇に立つ椋の巨木。

愛媛県西条市は石槌山の麓街、その山裾には石槌山を御神体と仰ぐ石鎚山総本宮が有り・・・・・

総本宮境内から見る瀬戸内沿岸には工業地帯が連なっている。

参道脇西田集会所の前に単立、根元には祠が有り石仏らしき物が祀られて居る。

主幹から突き出る突き出る枝はその度に刈り取られ、まるでザンバラ髪の様相。

目通り約45m、樹高15m、樹齢は伝承により400年とされて居る。

椋の巨木としてはちょっと物足りない気もするが根元あたりの力強さには迫力が感じられる。

根元には洞があるのか小動物侵入防護の網が懸けられ、ちょっと興ざめ。 

撮影2010.9.24


大津市坂本 遮那王(しゃなおう)大杉

2013-07-02 | 滋賀県

比叡の山裾、日吉大社の境内すぐ近くに遮那王(しゃなおう)大杉と呼ばれる巨杉が聳えています。

日吉大社の赤い鳥居脇から境内をかすめて通る県道の曲がり角、南西の角地に一本の巨杉が有り・・・・・、

同地にゆかりのある「遮那王」こと「源義経」に因んで遮那王(しゃなおう)大杉と呼ばれて居ます。

直ぐ脇を交通量の多い県道が通り抜け、決して樹勢旺盛とは言えない枝ぶり。

根元には小石仏や板碑などが集められ、大杉自身も信仰の対象になって居る様です。

樹齢は不明ながら、目通り約6m、樹高約30m・・・・・、しかし観光客はこんな杉の巨木などには一瞥することもなく通り過ぎて行くようです。

この付近や日吉大社には見るべき物が目白押し・・・・。

撮影2010.11.3