巨樹、巨木巡礼

僕が訪ねた大きな樹を紹介していきます。

宇佐市院内町斉藤 藤群(ふじむれ)神社の二本スギ

2013-01-24 | 大分県

宇佐市10号線分岐より駅館川、恵良川沿いの国道387号線を南下すること約30分、山襞を流れ出す谷川に沿う山里の院内町。

南西部一連の山々は「耶馬・日田・英彦山国定公園」の一角を占め、変化に富んだ山岳、渓谷などの名勝地として知られ、行基菩薩草創の「龍岩寺奥の院」から「院内」の名が起こったと言われ、また九州地域に多い「石造めがね橋」が集中している処としても知られて居ます。

そんな龍岩寺への途中、国道387号線から県道27号線に入って直ぐ、左手前方に二本の大杉が聳え立つ村の鎮守「藤群(ふじむれ)神社」が見える。

大杉は県道に沿うように日本が並び立ち、県道側から見ればまるで巨大な鳥居に見えなくもない。

九州の地でありながら九州の屋根「九重山系」への道筋、雪が有るのか??裏杉よろしく箒状に広がった枝を持つ。

向かって左側の一本・・・、目通り6.6m,樹高32m・・・途中枝分かれ部分で特別なボリュームが有り、樹勢は良好。

片側の一本jは少し控えめな目通り5.9m、樹高32m・・・樹齢は共に推定400年。

空高く聳える二本の杉は地域のランドマークとしても慕われ大切にされて居る。

撮影2010.5.2


竹田市直入町大字長湯 籾山八幡(もみやまはちまん)の大ケヤキ

2013-01-20 | 大分県

参道の巨杉並木の奥にひっそり息づく九州第二のケヤキの巨木。

何処をどう走ってここまで到着したのか??

<神社参道入口辺りからの景観>

多分、熊本小国から県道で山中を駆け巡り、黒川温泉郷近くで国道422号線へ、温泉に入るでもなくそのまま道成りに東進、途中久住で県道30号線に乗り換え、長湯温泉郷の先で左折、久住連山南東斜面、棚田に三々五々民家の建ち並ぶ社家の地に立つ。

籾山八幡社は景行天皇が「土蜘蛛討伐」にあたり、戦勝を祈願された三神(志我神、直入物部神、直入中臣神)のうちの「直入物部神」(なほりのもののべのかみ)を祀ったのが始まりとされる古社です。

そんな古社らしく参道入口より鬱蒼とした巨杉群・・・・

本題のケヤキも然ることながら、この巨杉達も素晴らしく、南国大分にも係わらず、海抜の高い山中のため雪でも降るのか?枝が大暴れして居た。

大ケヤキは神門への石段手前に大きく立ちはだかるように諸手を大空に突き出すように伸ばしている。

根元の重量感以上に枝分かれしてる部分の重量感たるや超ド級の迫力です。

主幹には注連縄、根元には小さな石祠、このケヤキの巨木は髪の依り代、それほど深い杜では無いのに霊力が漲ってオーラを感じる。

推定樹齢800~1000年、目通り9.0m、樹高33m・・・大分県の天然記念物指定。

主観裏に痛みは見られるものの樹勢は旺盛、まだまだ大丈夫。

撮影2010.5.1


大分市下戸次(しもへつぎ) 楠木生(くすぎゅう)八幡社

2013-01-17 | 大分県

楠木生(くすぎゅう)と、地名にも冠された神木の楠、 この楠に八幡大神の御影が現れ、別名を 「影迎木」とも呼ばれて居ます。

久住高原や阿蘇山系の水を集めて別府湾に注ぐ大野川が谷を下って大きく蛇行、その扇状地平野に拓けた戸次(へつぎ)、その豊かな耕地の中に人片町の集落を作って楠木生集落が在り、集落東外れに楠の木の鎮守の杜が見える。

正しく一木にして森を成すと言う言葉通り境内を覆い尽くすかのような勢いです。

まだまだ成長期野巨木らしく全体的に漲る生気と言うか、オーラが見るものを圧倒させます。

大地をどっしり捕まえた根元は揺るぎない強さに満ち満ち、これといった傷みも見えない。

樹齢約800年、目通り11.1m、樹高23m、大分県の特別保護樹木に指定・・大分県では三指に入る巨樹、巨楠です。

とにかく、漲る生気に圧倒されます。

撮影2010.5.1


寒水(そうず)ムクノキ

2010-02-19 | 大分県


このムクノキは樹自身の姿もさることながらこの樹を取り巻く景観が素晴らしくその存在を一層、きわださせている 






ムクの巨木が、長閑な山間集落の人家近くに聳えていて周りにはなだらかな棚田とその石組、なんとも日本の里山を絵に描いたような景観に誰しもしばし見惚れてしまうに違いない。



宇佐市安心院(あじむ)から、あの湯布院に抜ける県道50号線には途中、「仙の岩」という奇岩のそそり立つ耶馬渓独特な屏風岩が見られたりして風光明媚な道路で交通量も少なくご機嫌な道路です。



約10分ほども走ると道路は大きく旋回しながらの登り坂になった辺りに、なだらかな棚田が連なり斜面の小さな集落を見下ろすようにこのムクノキが、その景観に溶け込んでいてどこか懐かしい気分にさせてくれる。



全国7位のこのムクノキは幹周り8.4m、樹高15m、樹齢は不明、間近に近づいてもそれほどの威厳を感じることもなく、かえって親しみの湧く巨木です。




主幹には何の衰えもなく、無数に伸びた枝枝に黒い実を一面に付け、民家のそばで親しまれ、大切にされて来たのだろう事が感じ取れる。


何の掲示板や案内もなくあっけらかんとしていて良いのですがせめて小さな表示板ぐらいは有っても良いんだけど???。


撮影2009.12.26


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山蔵(やまぞう)のイチイガシ

2010-02-15 | 大分県

  


樫や椎の老木は主幹が節くれだって大きな洞を抱えているものばかり見てきた僕にはこの山蔵のイチイガシは新鮮に見えた。



樹齢約1000年、目通り約7.5m、根周り実に12m超、樹高約25mと有りまるで巨杉でも有るかのように、すくっと立っている。



巨大な根元は、その樹齢を納得させるような巨大に樹瘤が隆々と脈打つが、洞などは見当たらず、至って旺盛まるで1000年も生きているというのが俄かには信じがたい


宇佐市、安心院中心街より、県道718にて高速インターを突っ切り佐多の交差点を越えると直ぐに山蔵の集落。



集落の裏、小さな斜面の広がる山裾、民家の屋根越しにその姿を確認することができる。



隆々と脈打つ主幹の木肌は鱗様の白い樹皮がめくれ上がり、幹は地上7m辺りで二分、次いでで5本に分枝して大空を塞いでいる。



根元には小さい祠が有り、小石造物がならべられていて、日々崇められているのが手に取るように解る。



もう何十年も昔には根元大きな空洞が有って石祠が祀られていたそうですが、現在その石祠を飲み込んで洞もすっかりなくなっています。


 石祠を飲み込んだイチイガシの巨木は正月前でしめ縄も新しくなり、もはやこの地の神そのもののようです。



昭和30年大分県天然物指定。




撮影2009.12.26


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西椎屋の大銀杏

2010-02-14 | 大分県

この銀杏の巨木が有る大分県宇佐市院内町西椎屋地区は宇佐市街から約20km、奇山奇岩の連なる耶馬渓のずっと奥、R387号線がはるか天井の山肌を縫って走る谷底にある小さな集落です。

 

集落に入る細い道を下っていくと、くねくね曲がりながらこの西椎屋神社の石鳥居の前に出る。

背の低い石鳥居をくぐって石段を登ると境内左手にでんと腰を下ろしていて何があってもゆるぎないという様です。

ここを訪れたのは昨年暮れの師走も押し迫った26日、裸木には既にに新しい注連縄も巻かれ、新年を迎える神木の厳かさを醸し出している。

 銀杏の古木独特の気根が幾重にも垂れ下がり、ここでも乳神さんとしての信仰があるようです。

一般的には鎌倉期に中国から伝来したと言われる銀杏の木がここでは樹齢約1300年、こんな偏境の地にいち早く伝えられたとしても?樹齢だけが独り歩きしているのかもです。

根回り: 13m、 幹回り: 11.2m、樹 高 : 34m、宇佐市の天然記念物に指定されています。

撮影2009.12.26

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湯布院 大杵社の大杉

2010-02-09 | 大分県

 


湯布院といえば別府の奥座敷、豊前富士の名前で知られた風光明媚で長閑な湯の里としてその知名度は全国区 ??



山並みに囲まれた湯布院の街並みを見下ろす南側山裾に大杵社(おおごしゃ)という景行天皇の時代に鎮座したという小古社がある。



車で鳥居前まで急坂を登ると小さな駐車場が用意されていて、この日も温泉客のアベックだろうかタクシーで乗りつけたりしていた。



大杵社は狭い境内の奥に鬱蒼と繁る守を抱えており大杉が何本も聳え、昼なを暗いほどの杉木立に覆われています。



その中でも一際大きいのが狭い境内の正面の一段高くなった拝殿横に腰を据え、すくっと聳えるこの大杉。





根周り、13.3m、目通り約11m、樹齢約1000年と言われる大杉は目の当たりにするとやっぱり大迫力、その威風堂々とした立ち姿は別格の存在感があり、見る者を圧倒する力を持っていて、小さな境内からはみ出してしまいそうです。



根元には畳3枚ほどの空洞があり、明治30年の大晦日、ごみ焼き火が入り2年2ヶ月2日も燃え続け、煙が幹上部の穴から噴出していたと伝えられていますが樹勢の衰えを感じる事はない。




昭和9年に国の天然記念物に指定されています。


撮影2009.12.28


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