YS Journal アメリカからの雑感

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Food vs Fuel

2012-08-14 11:00:21 | 化石燃料、エネルギー関連
アメリカは、世界のとうもろこしの40%を生産している。そのうちの40%がバイオ燃料の原料になっている。つまり、アメリカだけで全世界のとうもろこし生産量の16%を燃料にしているのだ。

今年は、アメリカ中西部の旱魃で大幅な減産が予想されており、このままバイオ燃料用としてもとうもろこしを浪費(?)すると、より厳しい価格高騰となりそうだ。

国連と食料関係の国際機関は各国に対して、バイオ燃料の義務付けを廃止して欲しいと要請を出している。

アメリカは、毎日80万バレルのバイオ燃料を使用しており、これは石油消費の5%に相当する。義務付けだけではなく、オクタン価調整や排ガス規制対策としても利用されている。補助金で、中西部の田舎に巨大なプラントが数多く建設され、今まで何もなかったド田舎の貴重な就職先になっていたりするので、問題は更にややこしいなっている。(バイオ燃料自体にも継続的に補助金が支出されている)

バイオ燃料への補助金は、農家への豊作貧乏対策の一面もあったのだが、例え豊作であっても、食料を燃やすより、石油、天然ガス等を掘ったほうがまともだと、私は思う。

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2 コメント

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Unknown (Willy)
2012-08-15 02:20:53
バイオ燃料は完全に、政府が農家に所得移転するための政策ですね。したがって、燃料の製造を減らして食料として供給するのが米国政府として得策かどうか、が主要な判断材料になるのでしょう。
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補助金 (ysjournal)
2012-08-15 18:57:32
Willy さん、アメリカ農家への補助金は、昔から色々言われてましたが、バイオ燃料のは最悪ですね。


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