YS Journal アメリカからの雑感

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アメリカ景気の予想いろいろ

2009-10-13 07:47:09 | アメリカ経済
日米の雑誌や新聞に出てくるアメリカの景気動向予想に関する記事を興味深く読んでおりますが、7:3で悲観論が多い様な気がします。悲観論はの根拠は、失業率の高さ、さらなるドル安、金利上昇が主流です。楽観的な予想でも最後はアメリカの借金が懸念材料として必ず挙ります。負債増加と増税見通しが、楽観的なエコノミストに影を落としております。

オバマ大統領や民主党主流議会は、そんなの関係無しに健康保険改革や実効性が乏しかった景気刺激策第2弾を考えております。その上、これらの政策が結果的に増税になるとは一言も言いません。特にオバマ大統領は声明、演説のみでノーベル平和賞を貰ったくらいですので、レトリックは超一流です。一方で、増税とは言ってませんが環境保護でCap and Trade (炭素税)の実施を目論んでおります。また、先日はついに、下院議員議長のナンシー ペロシが付加価値税(VAT)の導入を唱えておりました。一つの政策で、増税しないと言っても政府全体で借金が増えれば増税は避けられず、ちょっと考えるとバレル様な辻褄が合わない話が、アメリカではホワイトハウス、議会から当たり前のように出てきております。

で、肝心の景気予想ですが私は悲観的です。ミシガン州という事もありますが、娘の通う小学校のクラスで父親2人が先週レイオフされた身近な例と失業率が増えているデータと併せて、楽観的にはなれません。公式には9.8%の失業率には、自営業者などで極端に収入の減った人や破綻している人などは含まれていないので、実質17%という話もあります。

返す返すも、自分の予想が外れる事を祈るばかりです。

今日は、健康保険改革の素案が上院の委員会で採決となります。アメリカ国内最大の議案がいよいよ大詰めに入ってきます。この法案が可決されれば、アメリカ経済ばかりでなく政治や社会に大きな影響を及ぼします。注意深く見守っていくつもりです。