YS Journal アメリカからの雑感

政治、経済、手当たり次第、そしてゴルフ

デトロイト タイガース

2009-10-01 20:48:00 | スポーツ
MLBアメリカンリーグは、セントラル地区だけがプレイオフを掛けて戦っています。デトロイト タイガースは、残り4試合でマッジクナンバーが2、今日2位のミネソタ ツインズと最後の直接対決があり、勝てば地区優勝です。残りの3試合は、シカゴ ホワイトソックスとです。

因みに、東地区はニューヨーク ヤンキース、西地区のロスアンジェルス エンジェルス、ワイルドカードでボストン レッドソックスがプレーオフ進出を決めています。

もう既にプレーオフの対戦相手は勝率から、ヤンキースと決まっており早く決めて、投手のローテーションを調整したいところです。

健康保険改革のナンセンス

2009-10-01 07:02:52 | アメリカ政治
オバマ大統領の国内最大案件である健康保険改革は、現在も議会で審議中であるが、お伝えしたとおり未だいくつもの案が、上下院の委員会で検討されている。下院の案の評判が芳しくなかったので、現在主に上院案が議論されている。

改革を進めたい民主党が中心に進めているのだが、改革自体が本質的にアメリカ社会と相容れないもので、詳細が明らかになるにつ入れて、ナンセンスぶりが明らかになっている。

この上院案では、国民に健康保険の購入を義務付けるので、購入しない場合は税金が課される。その上税金不払いの場合は逮捕され、懲役もしくは罰金刑(両方の可能性もあり)となる。日本でさえも健康保険に入っていない人がいるが、さすがに罰則は無かったと思う。

まず、政府が国民に対して健康保線に限らず購入義務を課す事自体が憲法違反である。今年になって健康保険改革が議会で討論されるようになってから、違憲性についてはいろんな人が指摘しているが、議会討論のなかでは、私の知っている限りでは本格的な論争にはなっていない。今後、細部の討論とは別に、根本的な議論がされる事を切望する。

アメリカ、主にインディアナ州、ペンシルベニア州に、アーミッシュと呼ばれるキリスト教の一派がすんでいる。彼らは、現代文明を信じておらず、農業とか林業(家具作りなど)で生計を立てている。家に電気無く、車の変わりに馬車で移動している。彼らは宗教上の理由で保険を拒んでおり、Social Security(アメリカの年金)も支払いを拒否している。(税金は払っている。)Social Securityの支払い拒否に関しては、例外的に認められているようである。もし、健康保険の購入が義務付けられると、アーミッシュは、例外的に購入を免除されるのだろうか?

このように考えていくと、健康保険だけでなくSocial Securityの合憲性も疑わしくなってくる。Social Securityは、何十年も歴史があり当たり前になっているが、来年には単年で赤字になるという事で、いろんな話が出てきそうである。

暫く、アメリカ国内では健康保険改革の話は、廃案にならない限り延々とそれも熱く激しく続きそうだ。推進派はもう何十年もやっているので、民主党大統領、民主党議会での数の優位を武器に闘争と躍起だ。だが、党内も一枚岩ではないし、風当たりも強いので一気にいけそうに無い。長引けばさすがに本質的なナンセンスにみんな気付いて、廃案になると思う。オバマ大統領、民主党へのダメージは決定的になる。

考えたくは無いが、もし、成立しても、来年の中間選挙、次の大統領選挙で民主党は、壊滅的に負けて、改革法案を排除するような運動が起こると思う。

こんな事に、アメリカはエネルギーを使ってて良いのでしょうか?

サプライヤーベースの静かな崩壊

2009-10-01 00:42:29 | ミシガン関連
今年に入って、仕事で付き合いのある自動車部品のTier One(一次下請け)の購買の人々が、構成部品の購入先である2次下請けの倒産の対処に追われているが多かった。ある日系Tier Oneでは、今年だけでも120ものプレス型を下請けから引き上げて内部に取り込んだり、他の下請けに移管したそうだ。

大手自動車部品会社の倒産等は、日系OEMと取引があるので、日本でもニュースになっていたりするが、小さなそれも2次、3次下請けになると、本場ミシガンでさえもニュースになる事は少なく、何が起きているのかは、わかり難い。

Automotive Newsの9月28日のベタ記事で、二次,三次サプライヤーの倒産、清算が去年に比べて30-40%増えているとあった。小さい会社ばかりなのではっきりした統計などは無いのだが、自動車業界サプライチェーンの一番下で、会社の消滅で過剰生産ベースが人知れず進行している。「来週の金曜日で閉めちゃいます。」というような例も珍しくないそうだ。

アメリカの自動車生産台数が、9月末時点で前年比40%減なので、OEMレベルでGM、クライスラーの倒産から始まって末端まで、アメリカ自動車業界全体で、暗中模索状態だ。2,3年前まで、年間1600万台と考えられていたアメリカの自動車販売台数が、昨年1000万を切り、今年も、Cash for Clunker (政府のポンコツ下取り補助)の影響で、上下動が大きく、販売台数のベースが誰も読めない状態にないる。

このような状況下で、アメリカで今後シェアを伸ばすと考えられる日系部品会社の一般的な対応策として、自社のサプライヤーベースである日本やアジア各国からの輸入への振り替えが進んでいる。必要なものは勿論、新規やものによっては量産中の部品まで移管をしている。政治的配慮や円高の度に、現調化を進めていたの頃とは大違いである。

結局、アメリカの自動車産業末端のサプライヤーベースは、自動車需要が戻ったとして、多くが消えており、益々、アメリカ製造業は、只の組み立て業になりそうだ。