暘州通信

日本の山車

◆00035 ユキツバキと雪椿

2006年09月14日 | 岐阜県植物誌
◆00035 ユキツバキと雪椿
ユキツバキの自生は岐阜県北部、富山県庄川沿いに白川村椿原まで。神通川沿いに富山県から飛騨市(旧宮川村)まで自生が見られる。
幹や枝はしなやかで強靭、2メートルをこえる雪にも折れずその重みに耐え、ゆきどけとともに立ち上がって見事な花をつける。
「雪椿は越後」と思われがちだが、長年にわたって加賀、越中、飛騨で育種された
雪椿の品種にはまだ世に知られぬ優品が多々ある。
尾張の名椿玉手箱は純白の花弁に一筋の紅色が紐をかけたようにみえる。これも雪椿の血が入っていると推定している。
山本梅逸の椿図におしべが花心から長く抽出する珍しい椿が描かれているが、いまこの椿は世に伝わらないようだ。
富山県南部から白川村には厳選されたみごとな雪椿が栽培されているのが見られたが、近年めっきり減少している。
ヤブツバキ(ヤマツバキ)とユキツバキは生育地の重なるあたりに自然交雑があり、サルイワツバキなどが知られるが、園芸品種となっている椿にはユキツバキ系との交配種と推定されるものも少なくない。

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