暘州通信

日本の山車

◆30601 山車の起源 一七

2011年01月05日 | 日本の山車
◆30601 山車の起源 一七
 神は一箇所にとどまらない。
 来たり、また還る。
 一箇所にとどまる神もあるかもしれないが、古代人は【神は来たり、還る】と信じていたようである。その経路は天から降り、海を経て天に戻る。海の無いところでは河川を経て海に至る。祖神を祀るようになると人も柱であるという思想が生まれた。「人柱」という語彙がある。神は天から人に降り、天寿を全うするまで、人に憑依する。人が命を全うすれば肉体は元素に戻り、構成した液体は流れて海に至り、善も悪も渾然と融和して一如となる。つまり【海一味】となる。いのちに長短があろうとも、人が死去するのは摂理である。誕生をよろこび、死去を悲しむ。これを消極的な諦感で受け入れるのは難しい。


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