暘州通信

日本の山車

●20361 諏訪郡下諏訪町 日本山車論

2016年11月27日 | 日本山車論
●20361 諏訪郡下諏訪町 日本山車論

□総論
 諏訪湖に面し、諏訪大社(下社)が鎮座するその門前町でもある。かつては中山道と甲州街道の分岐点にある宿場町であり、交通の要所であった。【八ヶ岳中信高原国定公園】は町内にあり、広大な面積を占める八島ヶ原湿原があり、南には美ヶ原があって、見どころが多い。
 古代には、諏訪地域は信濃国から分立して、【諏方國】だったときがあり(『続日本紀』)、その後、大和政権に国譲りされたのちも、大和政権の支配下にあった他の国々からは、独立した【信濃國】一國だった可能性が考えられる。
 千石時代に、下諏訪町にある諏訪大社下社と、諏訪市、茅野市にある上社のあいだに争いが起き、下社を支配していた【金刺氏】は、甲斐國の武田氏に拠った。
 信濃侵攻における諏訪攻めによって諏訪とともに武田氏に占領される。
 その後、武田氏は、信濃國に勢力を広げたが、それも。やがて、武田氏は水防に向かうこととなった。
 江戸時代になると、高島藩が成立し諏訪市の支配するところとなった。
 城下で桶屋を開いた立川氏は、信濃南部の伊那を出自とする【斐太ノ工】の後裔で、のちには社寺建築、山車の建造に大きな功績を遺す【立川流(たてかわりゅう)】こととなった。
 また、おなじ、下諏訪に根拠を占めた【大隅氏(おおすみし)】も、斐太ノ工の流れをくむ【宮大工の名門 大隅流】として知られる。
 上野國(群馬県下仁田町には、諏訪神社が鎮座し、社伝は立派な彫刻で埋め尽くされているが、これらは大隅流の流れを汲んでいる。
 諏訪神社の祭神は、タケミナカタノミコト(建御名方命)であるが、その母堂は金刺氏(かなさしし)から出たとされる。辰野町に鎮座する諏訪神社の神域にはその母堂の墳とされる円墳がある。このことは、母堂とともに信濃國に来た一族は下諏訪には至らなかったのだろうか。一方、諏訪湖を源流とする天龍川は、静岡県の旧遠江國に至るが、その流域には、金刺の姓が点在する。

□山車各論
◆00446 御柱祭
長野県下諏訪町
□汎論
 筆者案ずるに、諏訪の御柱の起源は、遠く中近東のトルコの旧イスラム寺院であるアヤソフィア、カンボジアのアンコールワット。あるいはタージマハールなどの四隅に尖塔を持つ形式が起源ではないか? と推定している。

◆01133 津島神社祭 更新
□社名 津島神社
□鎮座地 長野県諏訪郡下諏訪町
□祭神
スサノオノミコト 素戔嗚尊
□祭は
□山車
山車の形態(呼称)は、御柱。
(順不同)
□汎論
 津島神社の創祀は不明。尾張國(愛知県)の津島神社より分祀を受けたと伝わる。当地は旧高木村といわれ、神社の近くにアララギ歌人、島木赤彦の旧宅があり、現在は【柿蔭山房・赤彦展示室】があり、 下諏訪町の指定文化財となっている。
 最寄の地に諏訪湖博物館があり、ここには赤彦展示室が設けられていて遺品や交友関係資料が展示される。病床の赤彦を気遣う齊藤茂吉の絵入りはがは、涙を誘う。

◆01136 熊野神社祭
□社号 熊野神社
□鎮座地 長野県諏訪郡下諏訪町社
□祭神
□祭七年目ごとの一〇月。
□山車
 山車の形態(呼称)は、御柱。
(順不同)
□汎論
 諏訪大社のようなおおきな神社のある地域に、他社が存在するのはやや不思議な感じがするが、東山田地区はもと修験道が盛んだったと伝わりその信仰から祀られることになったらしい。諏訪系の神社ではないが、諏訪神社の慣例に倣い御柱が曳かれ、最後は急峻な石段を引き上げられる。

◆01139 若宮神社祭
□社号 若宮神社
□鎮座地 長野県諏訪郡下諏訪町一〇区
□祭神
□祭
□山車
山車の形態(呼称)は、御柱。
□汎論
 下諏訪町には諏訪大社春宮と秋宮があり、齋事は地区内にある一〇区が担当する。春宮から秋宮におわたりになる神幸祭は八月一日で、この日は姥ののる素朴な【御舟・山車】を氏子が奉齋して曳行する。つくりかたに若干の違いはあるが、安曇野の穂高神社の【御舟】とはおなじ形態である。【八朔祭】で、いわゆる【おすずみ祭】でもある。奉仕の氏子地区の役員や、若衆は一〇年に一度めぐってくる祭に燃える。
 一〇地区には産土神を祀る神社があり、それぞれ地区の祭があるが、諏訪大社を【大宮】とよぶのに対し【小宮】とよんでいる。国譲り以後の確執から、皇室関係の神社はない。たとえあってもその創祀は比較的新しい。

◆00822 諏訪お船祭
鎮座地 長野県下諏訪町

◆01330 手長神社祭
鎮座地 長野県下諏訪町

◆01331 足長神社祭
鎮座地 長野県下諏訪町

◆01320 諏訪神社 春宮
鎮座地 長野県下諏訪町

◆01321 諏訪神社 秋宮
鎮座地 長野県下諏訪町

□関連事項
◆諏訪神社 春宮
◆諏訪神社 秋宮
◆手長神社
◆足長神社
◆星ヶ塔遺跡
◆伏見屋邸
◆歴史民俗資料館
◆おんばしら館

□山
三峰山
二ツ山
鷲ヶ峰

□問い合わせ
下諏訪町役場
所在地
〒393-8501
長野県諏訪郡下諏訪町4613番地8号
電話 0266-27-1111(代表)

□日本の山車の記述
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