暘州通信

日本の山車

◆29238 蓬莱山

2009年12月01日 | 日本の山車
◆29238 蓬莱山
 中国では渤海の東方には、神仙の棲む五山として、岱輿、員、方壺、瀛州、蓬莱をあげ、五山は鼇という大亀のうえに乗ると考えることから、鼇峰または鼇山などともよばれる。さらに神仙の住む島として、五山のうちから蓬莱、瀛州(えいしゅう)、方壺(方丈)の三處があげられる。神仙は老いず、飢えず、寒暑に煩わされない衣服を身につけ、天地の間を自由に往来する。神仙の棲む地は日常の生活苦を離れた衆人のあこがれる、いわば理想郷であるが、特定しうる場所ではない。
 中国の思想が日本の山車にしばしば取り入れられていて、お船祭や、山車を海からあがった船に見立てる。
 島根県の「ホーランエンヤ」は遠方より蓬莱(ほうらい)を招く祭だったといわれるがながいあいだに転訛している。沖縄県の「ハーリー」も、もとの語彙は「蓬莱」だったかもしれない。福井県今立の「御莱祀」は二月の厳寒期に橇のうえに蓬莱をかたどった臺をつくって曳く。町内では大迹迹(継体天皇)が出立した様子を再現したと説明するが、もとは蓬莱にはじまるであろう。同じような蓬莱が旧池田町にもあったが今は行われない。 富山県の高岡市伏木には招門来福を願う「七福神(現在は六神)」がのる山車を曳く。 越中おわらの踊りで名高い八尾では、飛騨高山の山車におおきな影響を与えた、神仙の乗る古い形の山車が曳かれる。秩父夜祭で名高い秩父市の「おまつり会館」には復元された笠鉾の展示があるが、後部が船の艫のようにしだいにせりあがっている。秩父の笠鉾にも蓬莱に根ざした思想があったのだろうか。
 高山市、飛騨市の屋臺には多くの神仙の彫刻が見られるほか、知多半島、尾張方面の中部圏には蓬莱神仙に結びついた彫刻が施された山車が多く見られ、山車を豫祝、與祝の招代(よりまし)としている。

□外部リンク
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◇金色の鯱? ホテル清風の玄関前  長崎市大鳥町
2009/8/3(月) 午後 3:08
... 古い時代の中国に伝わる「蓬莱鯱(ほうらいこ)伝説」を、据太鼓と山車により表現したものです。昭和60年の長崎くんちに初めて奉納しました。  「蓬莱鯱伝説」とは、古代中国において、東の方向大海中には神仙の住む国があり、そこは不老長寿の世界 ...
 http://blogs.yahoo.co.jp/misakimichi/55206616.html