子ども達のための自然学校・イエティくらぶ

NPO法人ねおすが主催する「子ども達のための自然学校『イエティくらぶ』」の活動報告をアップしています。

いぶり校12月月例・目指せ!未来のお茶の水はかせ☆ロボット作りに挑戦

2014年12月08日 11時39分05秒 | いぶり校

雨は夜更け過ぎに雪へと変わるだろ~♪なんて歌がありますが、朝起きてカーテンを開けたら一夜にして世界が変わっていました苫小牧です。

すっかり雪の世界になりました。

これは一部、根雪になるのかしら~?と思いながら久しぶりの雪道運転にドキドキしつつ、活動場所へと向かった次第です。

12月のイエティくらぶいぶり校は『ロボット』×『自然体験』という異色のコラボレーション企画☆

ロボットをつくることを通して、人間が無意識のうちに使っている機能について気づく一日となりました。

雪遊びに始まり、夢中になったロボットの組み立て、試運転などの様子をお伝えいたします。

 

2014年12月7日(日)天気:朝から雪雪雪!

やってきました、冬将軍。

雪の世界を前にウキウキ顔の子どもたち。次から次へと降り続く雪に心踊っている様子です。

まずは何はともあれ外に行こう!と活動場所の近くにある公園までやってきました。

「もう遊んでもいい?」と聞かれスタッフが「いいよー!」というのが早いか遅いか一気に駆け出していきます。

滑り台に積もった雪。こんなに積もったんですねー。

雪だるまを作りたい、雪合戦がしたいというリクエストにお応えして、雪だるま合戦を行うことになりました。

各チーム、勝利の女神となるべく雪だるまを作成。そこに自分のチームのお宝を置きます。

雪合戦が始まり、相手チームの雪玉が当たったら、自分のチームの雪だるまのところまで戻り、勝利の女神にタッチすると復活ができるというシステムです。

そんなルールで攻防を繰り広げながら、相手チームのお宝を狙いあうというゲームです。

まずは雪だるまを作り、攻撃用の雪玉を作り、準備が整ったところで開戦!!

かなり白熱した戦いとなりました。

2回勝負をした結果、両者1勝ずつの引き分けでゲームセット。

ひと汗かいたところで、活動場所に戻り、ロボット博士からロボット講義をしてもらうこととなりました。

本日のゲスト講師①ロボット博士の元由勝人さんの登場です。

元由さんが作ったバグウェイという乗り物と共に、ロボットとは何ぞや??ということを教えていただきました。

バグウェイというこの乗り物を作るにあたって、まずはバランスが取れなければなりません。

「人は両足で立つとき、特に何かを意識するわけではないのにバランスを取って立つことができているよね。でも、実際には脳がちゃんと働いていて、体の動きをコントロールしているんだけれど、こうしたロボットはそれがないんだ。だから、その人間の脳になる部分をプログラムとしてつくって、機械の中に組み込んで動くというのがロボットの仕組みです」

お話の中には“ジャイロ”とか“加速度センサー”とかムズカシイ言葉も出てきましたが、子どもたちは博士のお話に興味津々で真剣に耳を傾けていました。

バグウェイの操作はなんとスマホで行うのだそうです。

「スマホで信号を送ると動くんだよ~」という言葉に「すごい!!」と目を輝かせていました。

そして、元由さんが「じゃあ、みんな一人ずつ乗ってみますか?」と実際にバグウェイに乗せてもらう&操縦させてもらうこともできました。

「まっすぐ力を抜いて、遠くの方を見るようにして乗ると上手に乗れるからね~」とのアドバイスをもとに一人ずつ乗せてもらいました。

緊張の面持ちの子もいれば、あっという間にコツをつかんで乗りこなしてしまう子も。

みんなとても楽しかったようです。

           

スマホで操縦も体験。

   

初めての乗り物に興奮冷めやらないところではありますが、お腹も空いたところでお昼ご飯タイムとなりました。

 

さて、午後からはいよいよロボット作りに挑戦です。

ここからはゲスト講師②安ケ平さつきさんに進めていただきます。

2人1組でチームを組み、お互いに協力しながら一つのロボットを組み立てていきました。

「まずは、箱を開けて中身を見て見よよう!」の声にみんなで箱をオープン。

なんと、今回のロボットの本体はレゴブロックなのであります!

  

中身を見てみるとロボットの心臓部となる部品が。

「電源をONにして、ちょっと耳に当ててみてください。何か音がすると思うんだけど」とのさつきさんの言葉にみんな耳を当ててみます。

本当だ!ジジ・ジジっと小さな音がします。

今回のロボットは虫型ロボットということで、虫の心臓音が出るようになっているそうなのでした。

どんな部品があるかチェックが終わったら、チームの中で作るパーツの役割分担をし、説明書を見ながら作業を進めていきます。

    

基本部分が完成したら、あとはカスタムメイド☆

羽根をつけてみたり、目をつけてみたり、ロケットランチャーまでついちゃったり。

みんなそれぞれに個性豊かなロボットができあがりました。

          

人間は五感から情報を読み取って障害物があれば避けたり、段差があれば躓かないようにしたりすることができます。

が、みんなが作ったロボットくんたちは、まだ自分ではその判断はできない状態です。

ただただ真っ直ぐ前に進む、障害物にぶつかってもただただ真っ直ぐ前進あるのみ!の状態です。

そこで、今度はこんなときにはこういう動きをする、というプログラムをロボットくんにインプットしていきます。

障害物にあたったときには、ちょっと方向を変えて進む!とか、まずは後ろに下がる!などを組み合わせてどんな動きをするロボットにするかも自分たちで考えました。

さぁ、ロボット完成!!でも、実際に動かしてみないと思い通りに動くかどうかはわかりません。

障害物を置いたコースや坂道を上り下りするコースで実験です。

動きを確認してイメージと違う場合はちょっと直したり、速さを上げるためのギアチェンジをしたり、工夫を凝らした改造をしていきます。

最後には1人1人自分がつくったロボットについて発表会をしました。

ロボットの名前、どんな動きをするロボットなのか、工夫した点などを発表しました。

そのあと、実際にみんなの前で動いているところをお披露目しました。

あっという間に外は真っ暗。

ロボットの魅力に夢中になって遊んでいた子どもたちですが、そろそろ帰る時間です。

これらのロボットは大学や高校の教材として使っているものをお借りしてきたものなので、残念ながらロボットくんたちとはここでお別れとなります。

名残惜しそうにいつまでもロボットを見つめる子どもたちがとても愛らしかったです。

最後に今日1日の活動をふり返り、ロボット作りの難易度、ロボットと人間どっちがすごいか、ロボット作りをしてみての感想などを子どもたちに聞いてみました。

その後、苫小牧イオン解散組は車に乗って移動。

現地お迎え組はお迎えに来てくれたご家族にも作ったロボットを見てもらいました。

「すごいねー!「こんなの出来たんだぁ」「面白かった?」など保護者の方の声に、子どもたちは1日の出来事を色々とお話していました。

 

ロボットと人間の違いはなんなんだろう?

ひとつは、感覚なのではないでしょうか。

バグウェイの解説のときにもありましたが、人間は多くの場合、無意識のうちに、でも、確実に脳の判断で体の動きをコントロールしています。

触れる・見る・聞く・嗅ぐ・味わうといった感覚を持っていて、それらから受け取る情報をうまく組み合わせて体の動きができていくんだと思うのです。

ロボットの場合、それらをセンサーなどで感知し、信号に変わり、動きに反映するプログラムを組み込んでいくんだということを知ることができました。

漠然とロボットって何でもできる!というイメージがあったのですが、やはり人の知恵などの考えるチカラや感覚からわかることって大事なんだと思います。

ロボットの開発は今後ますます発展を遂げていく分野でしょう。しかし、そこには人の感覚が前提にあってこそなのかなぁ、と今回の活動を通して感じました。

『ロボット』×『自然体験』という両極にあるモノ同士異色のコンビネーションでしたが、違うからこそ気づくことが多いプログラムとなりました。

 

さて、もう間もなく2学期の授業も終わり、楽しい冬休みが始まりますね。

いぶり校では楽しい冬休みキャンプを用意してお待ちしております。

寒い冬だからこそ、外に出て思いっきり雪遊びを楽しみましょう!

 

 

いぶり自然学校 山田由美子(やまちゃん)上道和恵(うえちゃん)


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