中津川以北 落合川の旧線
中津川・落合川間の複線化は、新線建設と旧線使用のたすき掛け線増で上下線ともに25‰の上り勾配を緩和した。
中津川からの下り線は、下り勾配の中津川トンネル、緩い上り勾配の延長1138mの新落合山第1トンネルを新設。
トンネルで峠を越えた先で旧線に入り、25‰の急勾配を下って落合山第2トンネルを抜けて落合川に向かう。
落合川からの上り線は、新設の落合山第2トンネルを経由して旧線と並行する新線を建設、最大勾配を20‰にした。
下りの新線と接続する辺りで旧線に入って、従来の延長450mの落合山第1トンネル内で峠を越えて中津川に向かう。
分かり難いが、新旧の落合山第1トンネルと落合川間の複線化は上下線が捻れるようにして建設された。
旧線のトンネルは電化に向けて拡張し、工事期間中は上り線も新線を使用した。複線電化の完成は48年に至った。
43年10月の中津川電化開業で、中津川機関区のD51は30両のうち10両が相前後して転出及び廃車された。
米原機関区から2両が転入して22両体制になり、木曽福島機関区の12両は6両が転出及び廃車になって半減した。
この頃は、中央西線を走行する全てのD51に集煙装置が装備されていた。
44年3月9日、中津川・落合川間、峠の落合川側で撮影。
落合山第1トンネルへ向かう複線化着工前の旧線である。上り貨物が落合川を渡って25‰のS字カーブを登ってきた。
D51-249[中]牽引の上り貨物 シャッターを切るにはまだ早くても一番ときめく時
D51-827[中]の後補機
本務機がトンネルに入る。トンネル内も上り勾配が続きトンネルを出て絶気する。
1969.3 落合川・中津川